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誠実にアイドルと向き合う人が好き

私はアイドルが好きだ。特にAKB48が大好きだ。

唯一無二のキラキラ感。
見ている人に元気を届けてくれる。
いつの時代も青春を体現してくれる。

そんなAKB48の中に岡部麟というメンバーがいる。
私の推しメンだ。

チーム8茨城県代表兼チームA所属
事務所はホリプロ
そんな麟ちゃんとの出会いは一昨年の3月だった。

中学生の時から乃木坂46のオタクだった私はあの日も乃木坂のために、とある歌番組を見ていた。そして乃木坂の出番を待つ間、ぼーっとテレビを見ていたらAKBの出番が来た。曲は『失恋、ありがとう』。乃木坂のオタクと言いつつも、AKBのメンバーも人並み以上には知っていたし曲も知っていたので曲を口ずさみながら見ていたその時、フロントで踊るとんでもなく可愛い子が目に入った。そう、それが岡部麟ちゃんだったのだ。完全に一目惚れだった。

それから私は彼女の名前を調べた。そして彼女が「岡部麟」という名前だということが分かった。しかしこの時のわたしはここでやめてしまった。なぜならこの時はまだ乃木坂に、私が青春を捧げて応援した推しメンがいたから。これ以上推しは増やせないと思い沼に落ちる前に自制をかけた。

なのに、だ。この2か月後、私はAKB48の沼に落ちた。そして岡部麟ちゃんの沼に落ちた。

この年私は大学受験を控える高校3年生だった。こんな風に推しを増やしている場合じゃなかったはずだ。しかし結果的に、AKBに、麟ちゃんに、かなり救われた受験期になった。

1日の終わりに麟ちゃんのSHOWROOMを見る。気づいたらそれが習慣になっていた。1日勉強して、心も頭も疲れている時に麟ちゃんのSHOWROOMを見る。それが当時のわたしにとってどれほど癒しで、明日への活力になっていたか。そしてこのことを彼女に手紙という形で伝え、その返事が手紙という形で返ってきた時、私はとても嬉しかった。

アイドルは本当に大変な仕事だと思う。毎日いくつもの仕事をこなして、合間にモバイルメールを送ったり、SNSを更新したり、ブログを書いたり、家に帰ってからもファンのためにSHOWROOMで配信を行ったり。本当にえらい。そんな彼女たちを見ていると、応援するこちらも本気で応援しなきゃと思わされる。これが好きを加速させる一番の要因だと私は考えている。

さて、この記事のタイトルに私は ”誠実にアイドルと向き合う人が好き” と書いた。誠実にアイドルと向き合うとはどういうことか。私の歴代の推しメンを例に挙げて説明してみる。

①生駒里奈さん
私が乃木坂を好きになったきっかけの人。すなわち私をアイドルオタクにした人だ。小さな背中に計り知れないほどの重圧を背負ってセンターに立っていた彼女を知って私は胸を打たれた。(太陽ノック新規なので君の名は希望までの彼女をリアルタイムで追うことはできなかった。)彼女はまさに乃木坂の核だったと私は思う。何事にも全力で、誰よりも乃木坂を愛している、乃木坂と本気で向き合っている。それが卒業して4年以上たった今でも変わらないことは、誰かが卒業する度にインスタグラムでメッセージを送っていることからも明白だろう。(決してそれをしない卒業生が乃木坂を愛していないと言いたいわけではないことを理解していただきたい。)

②若月佑美さん
おそらく彼女が私の中で一番長く深く居座っている人なのではないだろうか。彼女を好きになったきっかけはよく覚えていない。気づいたら好きだった。本人は自らのことを「真面目ではない」と否定するが、そんなところも含めて真面目な彼女が私は大好きなのだ。アイドル時代、歌詞に忠実な振りで有名だった若月さん。「苦しい」という歌詞で本当に自分の首を絞める振りをしたり、ボールを打って、見て、金属音を聞いたり、、。素でこんなことをするアイドルを彼女以外に私は知らない。4thバスラの時、彼女は膝をサポーターでぐるぐる巻きにして神宮球場に立っていた。悪天候の2日目、冒頭の『ガールズルール』『人間という楽器』1曲開けて『他の星から』『コウモリよ』『世界で一番孤独なLover』『やさしさとは』。これだけ出ずっぱりだったメンバーは若月佑美、ただ1人だった。ただでさえ悪天候なうえにさらに膝に不調を抱えながらこれをやり切った彼女に私は涙を禁じえなかった。彼女の卒業セレモニーは、まさに若月佑美にしかできないものだった。その中でもアンコールで、ピンクのガーベラをメンバー全員に1本ずつ渡したのは、彼女がどれだけメンバー1人1人を大切に思っていたかの表れだと私は感じた。

③高山一実さん
彼女のイメージはどうだろう。乃木坂をあまり知らない人からしたらバラエティー番組に出演しているイメージが強いかもしれない。実際アイドル時代から数多くのバラエティー番組に出演していたし、小説も出版した。しかし私は「アイドル 高山一実」が何よりも好きだったのだ。加入当時から「山口百恵さんみたいなアイドルになりたい」と言っていてアイドルが大好きだった彼女。歌番組でカメラに抜かれたら全力でアイドルをする。何年経っても若干の力みを感じるその姿が好きだった。そんな彼女だから、自分の理想のアイドル像と実際のアイドルの自分との乖離に悩んだりもしていた。それでも自分が満足するまでアイドルをやって、たくさんの幸せを届けてくれた彼女の、アイドルとしての最後はとても美しかった。(この日1日だけ私は乃木オタにもどり、翌日に響くほど号泣したのだ。)高山一実という人は私が知る中で、最もアイドルである自分と真剣に向き合ってきた人である。

若月さんと一実さんのエピソードをもう1つ
何年か前の『乃木坂工事中』で「センターをやりたい人」という質問に対してこの2人は手を挙げていた。番組では「センターは移動が少ない」というようなことを言っていたが、ここで手を挙げていた2人が私は好きだった。

④岡田奈々さん
彼女は今のわたしのもう1人の推しメン。AKB48の58枚目シングル『根も葉もRumor』でセンターを務めた。彼女も「真面目」で有名なメンバーだろう。その通りとても真面目だ。真面目ゆえに妥協を許さず自分を限界まで追い込んでしまう。どこまで頑張るんだ、とこちらが心配になってしまうほどの彼女の姿を見る度に私は、「自分ももっと頑張らなくては」と思わされる。最近本人の希望もあってかっこいい衣装を当てられがちな彼女だが、可愛い衣装、可愛い曲の時は全力で「可愛い」をやる。かっこいい衣装、かっこいい曲の時は誰よりもかっこよく歌い踊る。そして彼女が全力なのはパフォーマンスだけではない。メンバー1人1人への愛も全力なのだ。時々送られてくる色々なメンバーへの尊敬の気持ちをしたためたモバメ。彼女は本当にメンバー1人1人を尊敬して愛しているのだと思う。

⑤岡部麟ちゃん
おそらく今私が最も心を奪われているのが彼女。彼女を知れば知るほどいかに彼女がアイドルとして真面目で誠実で真っ直ぐであるかが見えてきた。岡部麟というアイドルはオタクを手の内で転がすのが非常に上手い。こうすれば喜ぶでしょ、というのを分かっている。なのに知らないことが多いところや裏垢(と言ってもいいねするためのアカウントらしいが)を作ったことを配信で報告するところなど、危うさも持ち合わせている。そういう相反する面を持ち合わせているところが多くの人が彼女の虜になる理由なのだろう。また、私は岡部チームAの目撃者公演を配信で見て、AKBの劇場公演の魅力に気づいた。だから私は岡部チームAが好きだった。しかしキャプテンであるのに公演に出られなかったり、キャプテンらしいことをできていないことを悩む彼女を見ているのは正直苦しかった。組閣が発表されて彼女がキャプテンでなくなった時、私は1番最初にほっとしてしまった。これで麟ちゃんが楽になる、と。これはきっと本来あまり良くないことなのかもしれない。それに前述した通り私は確かに岡部チームAが好きだったのだ。その後、更新された彼女のブログを読んで、改めて彼女が背負っていたものの重さを思い知らされた。誰よりもファンのことを考えて、ファンを大切にする彼女だからこそ、キャプテンとしての役割をこちらに見える形で果たせなかったことがつらかったのかもしれない。これほどまでに悩み、葛藤するのは彼女がいかに真摯にAKB48としての活動に向き合っているかの証明なのではないだろうか。

これで上手く伝わっただろうか。私がこれまでに好きになったアイドルは皆、真剣に全力でアイドルである自分や応援するファン、共に活動する仲間のことを考え、大切にしている。そしてそれが私が彼女たちを好きな理由に直結するのだ。

つい先日、私に新たな推しメンができた。
もう推し増しはしないと決めていたのに、まんまと罠にかかってしまった。

彼女の名前は池田瑛紗という。

約3ヶ月前に乃木坂46の5期生としてデビューしたばかりの新人。しかもお披露目が遅かった組だ。

まだ全然分からない彼女をなぜ好きになったのか。
それは「誠実にアイドルと向き合っている」からだと思う。

彼女は美大を目指す予備校生だそう。まずその経歴に惹かれた。若月さん然り、麟ちゃん然り、どうやら私は美術の才に秀でた人が好きらしい。

ドキュメンタリーを見た。その中で彼女は「誠意を持ってアイドルの仕事と向き合っている人に見られたい」と語っていた。それはまさに私が好きなアイドル像そのものだった。

『新・乃木坂スター誕生』という番組で、彼女はJUDY AND MARYの『Over Drive』を歌っていた。それを見て私は彼女を応援しようと決めた。そこにいたのはドキュメンタリーで緊張からか少しかすれた声で話していた彼女とは全く違う、「アイドル 池田瑛紗」だった。堂々とした歌声もカメラへのアピールもデビューして3ヶ月だとは思えないほど完成していた。しかし、何様のつもりだと思うかもしれないが、彼女にはまだまだ伸びしろがある、これだけ真剣にアイドルをやれる子はもっと伸びる、そう思った。


アイドルを応援することが楽しい。

そのことに気づいた日から私は彼女たちに恋をしている。




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