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穀物の雨の夢

 私は中学校の音楽の授業を受けていた。合唱の授業だ。クラスメイトが何か面白いことを言う。私も初めは笑っていた。しかし、音楽の先生、私が中1のときの吹部の顧問が全く笑っていないことに気づき、ぎゅっと口をつぐむ。

 「それ、みんなは面白いのかもしれないけどさ…
僕には、全く笑えないね。」

 やっとみんな黙り込んだ。痛い空気がはりつめる。顧問が喋り出す。泣いているようだ。

 「ねえ、この「穀物の雨が降る」、みんなどういう気持ちで歌ってんの」

 合唱曲に選ばれたのは、谷山浩子さんの曲「穀物の雨が降る」のようだ。
 泣く顧問はなおも続ける。

 「みんな、「穀物の雨が降る」に、どんな意味が込められているか知ってる?」
 
 私は喉まで答えが出かかっている。隣にいた幼馴染に、(私)ちゃん、答えなよ、と小声で言われる。しかしこの空気感の中、言えるわけがなかった。
 沈黙の後、顧問は言った。

 「「死」だよ」


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 張り詰めたような夢でしたね。顧問とはしばらく会っていません。元気かな、というのを「穀物の雨が降る」を聴きながら考えています。

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