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もも吉庵は、どこにあるんですか?

 「京都祇園もも吉庵のあまから帖」を連載している月刊「PHP」誌の編集部に、こんな質問の電話がかかって来たそうです。
 
「もも吉庵は、どこにあるんですか?」
 
小説の中に登場する飲食店や寺社、スイーツは、現実に存在するものばかりで
すが、主人公のもも吉が営む「もも吉庵」に限っては、架空のお店です。
 でも、物語を編むにあたって、
 「ここにあることにしよう」
と、決めた場所があります。
 それが写真の小路です。
 
 人がすれ違うのが精一杯。
 もちろん、車は入れません。
 祇園には、こうした小路がたくさんあります。
 
 小説の連載が月刊「PHP」誌で始まった当時、
 「志賀内泰弘さんと京都・祇園花街を訪ねる」
というツアーが企画され、参加者を募集しました。私が、祇園の街を半日かけて案内し、夜はお茶屋遊びを体験していただくという趣向です。
 その際、
「この辺りが、もも吉庵だということで書きました」
と、皆さんをご案内させていただきました。
 
すぐ近くには、舞妓さんが住まいする「屋形(置き屋)」もあり、ときどき三味線の音も聞こえてきます。
祇園を訪ねられた際には、ぜひこの写真を片手に散策されてはいかかでしょうか。
この小路の少し奥、左手の辺りです。


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