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KinkyBoots♡ありがとう~また会える日まで

2022年11月20日 キンキーブーツが大千穐楽をむかえたということで。
いつどこで感染するかわからないこのご時世、誰も欠けることなく、全公演完走できて、本当によかったとおもう。

私自身が見に行く日はもちろんだけど、見に行かない日もちゃんと幕が上がるのか、毎日とても気になっていた。
最初は公式さんで「今日もちゃんと幕があがるかな」と確認していただけだったのに、気が付けばエンジェルスや他のキャストのSNSも徘徊しだして・・・そうしているうちに私はキンキーブーツのファンになっていた。

そんな風に気にすること、約1か月半。
たった数回しか見てないのに、なぜか「お疲れさま」の気持ちと同時に、とても寂しい気持ち。他のミュージカルではこんな風に思うことはないのに、この寂しさは一体何なのだろう・・・

再々演のお知らせをうけて

さかのぼること1年前、再々演のお知らせがあった。たくさんの方が感じた悲しさや寂しさみたいな気持ちをわたしも同じように感じた。でもすごく覚えているのは「見れたら嬉しい」という気持ちも強かったこと。

振り返ってみる。

ちょうど1年たって、ちゃんと出来ていたなと思えた。時間薬が効いてないと思うこともしばしばあるけど、効いてるのかな。

でもどうしてそんなに見たいと思ったのだろう。

・名前だけしか知らなかった演目が見れる
・初演、再演を見た人の、楽しさや素晴らしさを味わいたい

一番大きいのは、
・三浦春馬くんが「演じたい」と熱望して演じたローラを見たい

やっぱりこれに尽きるか。これが一番の理由だと思う。

友達がミュージカルのアンサンブルをしていて、話に聞いたことがあった。
時間をかけて同じ作品を作り上げるうちに生まれるカンパニーの絆の強さと気持ちの深さは作品の色によっても違うらしいが、とてつもなく強く深いものらしい。
作り上げた作品を、演じる期間を含めると、単に強いチームワークなんてもんじゃないんだろう。

春馬くんの情報を追っているときに、キンキーのキャストの皆さんが春馬くんを想う言葉に出会ったからこそ、更にこの作品を見たい想いが強くなったのかもしれない。

再演時にチケットが取りにくかったと聞いていたので、週末の他に平日のマチネも何件か申し込んでみた。「どこでもいいからお願い!」と思っていたら、週末は全滅で、平日マチネが複数枚当たってかなりうろたえたのは、今となっては笑い話。笑

見れることが確実になったら、近づくにつれてまた複雑な気持ちになってくんだから、わがままなものだ。

いよいよキKinkyBoots初体験の日

初見の作品において、いつもはストーリーや代表曲のお勉強をしてから観に行くけど、今回はいつもとちょっと違った。
話の流れや歌は覚えていたし、キャストのことも調べて、毎日SNSを見て、もう準備は万端だった。あとは心だけ・・・

そう思ってるうちに当日がやってきた。
初めて足をいれるシアターオーブ。
落ち着いて全体を見渡したいとおもっていたのに、欲深くないときほどに良席だったりする。そんなものだ。

憧れていた「PRICE AND SON」が目の前に!それだけで興奮よりも緊張してきて、涙が出そうだった。

ドンが携帯電話に関しての注意をすることは知っていたので、いよいよ…
でもドンのおかげで緊張もほぐれて準備万端。

すぐに「うわっ、生チャーリーだ!」小池徹平さんはキラキラしていた。
と思ってるうちに話は進み、そろそろローラが出てくるシーンだとわかる。
松竹ブロードウエイシネマでもローラ登場と同時に泣きだし、その後ずっと泣いたので、「周りに迷惑かけないようにしないと」と思っていると。

ローラー ローラー ロォォォラァァァァー♪

あ、ローラだ・・・と思ったら想像をしていたより、かなり大きなローラが出てきたので、ちょっとびっくりした。
トレンチコートを脱いだローラが、振り返った時、わたしの中ではやっぱり春馬くんが頭をよぎってしまった。やっぱり涙が出るのは仕方ない。
「Land of Lola」は頭の中で色んなことを考えながら見てしまい、脳内あちこち色んなものが再生されてしまい、頭がフル回転でしんどかった。

話がどんどん進み、「Sex is in the heel」でエンジェルスを見た時に、みんな美しくて、エンジェルスの所作は女性以上に女性でびっくりした。
公開されてる動画やトリビュートムービーだとローラばかりみてしまうから、わかっていたつもりだけど、きちんと認識できなかった。
この辺から楽しんで観よう、という気持ちも出てきた気がする。

幕間では近くの方が涙してたから、きっと同じ気持ちの方だな・・・って。この会場にそう思う人たくさんいるんだろうな。でもそれは舞台の上には感じてほしくないな、と思ったけど、そう思いながら2幕もあちこちで涙は出てしまった。

でもやっぱり「Raise you up」からの「Just be」。
これかー、みんなが言っていたのは。
気が付けば、舞台と客席が一体になっていた。白ローラでも涙していたのに、気が付けばハッピーな気持ちに切り替わっていた。
カーテンコールでは、場内の終わりのアナウンスを無視して拍手を送って、おしまいを惜しんだ。温かい空気しかなかった。

楽しかった、すごく楽しかった!!
これがKinky Bootsなんだね。

いつも舞台がおわったあとは、余韻にひたりたくなる。でもこの日は、友達と会うことになっていた。
私は目を赤くして、かなり興奮して話をしたと思う。余韻に浸りたい気持ちもあったけど、友達と会ってよかったとおもう。
松竹ブロードウェイシネマの帰りは、本当にひどかったので・・・

作品以外も”楽しむ”感じがとても好き

初日に見た友達が言っていたことを思い出した。
周りの人が赤いネイルをしていたり、赤い洋服を着ていたりと楽しそうだったよ!と。

わたしも幕間に少し落ち着いて周りをじっくり見てみたら・・・
赤いネイル、赤い服、ブーツモチーフ、グッズのTシャツ、赤いバッグなど作品に関連するものを身に着けてる方が多くて、みんながそれぞれ自由に作品を楽しんでいる様子がわかった。

作品そのものだけでなく、自分自身も作品に近づく感じというか、心から楽しんでいる感じとでもいうか、その作品自体を「推す」感じがとても好感がもてて、素敵だなって思った。

私の数日前に観劇した友達が赤いワンピースを着ていったとも言っていた。
赤いワンピースを持ってるなんて、絶対見に行くべき人じゃないか!と、羨ましく思った。赤いモノなんてない、わたし…

赤いフレンチと赤いピアス

という事で、わたしも頑張った。
細いフレンチは、ブラウン系にしてもらう予定だったのだけど、予定変更してくすみのある赤を使ってもらった。
友達からの海外土産のビーズでピアスを作ってみた。赤いビーズなんてなかなか使えないとおもっていたけど、耳につけたらさりげなくて可愛かった。(自画自賛)
トップの写真は、赤系チャームをチェーンにくっつけて、バッグチャームにしてみた。でもブレスレットでもいけそう。(でももう付けるチャンスがない)

タイトルが赤で表されていたり、ミラノのショーで赤ローラが出てくることもあるけど、とても気持ちが高揚し、エネルギーの塊を受け取るような作品だからこそ、こんなにも赤のイメージにあてはまる作品なんだろうな。

KinkyBootsはまさにご褒美

春馬くんが、雑誌のインタビューで言っていた。

「『罪と罰』の期間中は、演じる主人公のラスコリニコフ同様、悶々とした日々を過ごすことになるはず(笑)。それくらいの覚悟で臨まなければ、お客様に届かない作品だと思うんです。だから、その後に大好きな『キンキーブーツ』が控えているのは、ご褒美と言ったら変だけど……絶妙なバランスなんですよね」

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うまく見つけられなかったけど、キャストのどなたかもこんなお話をされていたのを読んだ記憶がある。

キラキラの笑顔で踊ってるのを見ていると、キャストの方もご褒美かもしれないけど、観客側もそのご褒美を受け取っているから、ご褒美の連鎖?
わたしも長らく関わっていた仕事がちょうど落ち着き、終わりが見えた頃だったので、心から楽しめて「ご褒美」と思えた。

「演じれることがご褒美」
そんな風に思える仕事が出来るって、なんて幸せなんだろう。

1つだけ残る「残念」

言っても仕方ないことを、どうしても言いたい。
初代の伝説となってしまったローラを見たい。できれば生でみたい。
春馬くんに伝えられるなら、まずこれを伝えたい。
春馬くんのおかげで「キンキーブーツを見たい」と願って、それが実現出来て、とても好きになった作品だから、どうしても春馬ローラで観たい。

もちろん城田優さん、すばらしかった。
とてつもない重圧を背負っていたこともすごくよく理解できた。だから観せてくれてありがとうの気持ちはすごく大きい。

でもどうしても、もう見れいない幻のローラに思いを馳せてしまう。
言っても仕方ないのだけど、それでも言わずにはいられない。正直な気持ち。ごめんなさい。

円盤化も色んな事情で無理なこともわかっているけど、でも叶わないとわかってるからこそ、想いが募る。きっとそう。
ずっと先でいいから、いつかそんな日がきたら、すごく嬉しい。

他の色んな作品はキャストを変えて続いているのに、キンキーブーツはもう見れないのかも・・・と2020年は思っていた。
再々演を喜んだけど、キャストの方の想いを知り、苦しく思う時もあった。でも今回見ることができて、すごく嬉しかった。
この作品が日本でずっと続いてくれたら、そのうちWキャストなんてことになり・・・そしたらもっと長い期間公演したり・・・なんて思うとすごく明るい気持ちになったりもする。

でもやっぱり私の中に1つだけある「残念」は永遠に消えないんだろうけど。

でもやっぱり「ありがとう」を伝えたい

大千穐楽が終わってもそんな事を女々しく思ってしまうけど、でも今はやっぱり 「ありがとう」を一番伝えたい。

観終わって会場を出るときに、あんなにもハッピーになっていたこと、今まで経験したことはなかったと思う。観たばかりなのに「また観たい」と思ったり、「マチソワ観ました」という人を見たら羨ましいと思ったり。
そして何よりキャストの皆さんが、いつも春馬くんを想っているということも、とても温かい気持ちになった。そんな記事を読むたびに嬉しくなった。

キンキーブーツの教え、「他人を受け入れて、なりたい自分になる」
わたし、散々自由にやってるけど、この先の人生楽しく過ごすためにも、なりたい自分を探して楽しく生きていこう。

もう見ることが出来ないと思った作品を見せてくれて、春馬くんが演じたいと思ったローラを見せてくれて、本当にありがとうございました。
近いうちにまた見れることを心から願っています。

再々演で数回見ただけのキンキー初心者のこの「ありがとう」がいつか届くといいな。届くことを願って。

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