太陽の向こう側*あとがき

未読の方は、まずこちらから。

どうしても、背中を向けるのが怖かったことがある。
その人はいつも、手の届くところにいて、心の届かないところにいた。
いや、反対だったのかもしれない。心の届くところにいて、手の届かないところにいたのかもしれない。

お互いを想い合う気持ちを持っていたのか。
それともお互いが自分の気持ちのままに動いた結果、一緒にいる時間を持っていたのか。
でも、たったひとつ言えることは、私たちにとってあの時間は必要だった。

背中を向けたとき、本当はあなたに引き止めて欲しかったんだと思う。
あなたの胸の中で、安心したかった。いつもそうしてくれていたように、抱きしめて欲しかった。
だけど、寂しいからといってあのとき一線を超えなかったことだけは、正しかったと思う。
私たちは、2度も間違えたのだから。もう2度と会えなくても、その関係をきちんと言葉で残せるような関係でいたかったのだ。

同じ空の下、私もあなたも同じ時代を生きている。
もうすぐあなたの誕生日がくる。
その日だけは、太陽の下であなたのことを想うだろう。

このイラストは、Kojiさんよりおかりしています。
イラストって不思議なもので、そのときの心の状態で受け取り方が大きく変わる。
このイラストで、詩を描いたときとは、随分違った印象を受けていた私。だから、描くっておもしろい。



いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。