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蒼波

過ぎ去ると

それは

なにもなかったかのように。

ただ蒼く透き通る

瑞々しさだけが

そこに咲いて。

押し寄せては

消えていく

波のような毎日の

泡になって。

たくさんの細かな美しい泡たちは

いつのまにか

姿を消していく。

あんなに重かったさっきまでが

こんなに軽く感じるのは

わたしのなかの

波が消えて

咲いた蒼は

瑞々しさだけを

そこに遺したから。

私の愛は優しくない

心をさらう冷水のようで。

太陽の光が射し込むときだけ

光を反射して暖まる。

暖まると透けてきて

やっとその中に

宝石のような生態系が

形成されていたと気づく。

わたし独りでは見ることができない。

それを

わたしは哀しんだり

喜んだり

嘆いたりして。

また

雲を仰いで

波の中に咲く

蒼の瑞々しさを と

切望したりして。

悪くない、悪くない、

良くもなく、欲もなく。

過ぎ去ると

それは

なにもなかったかのように。

過ぎ去ると

空は

なにもなかったかのように。

#紫陽花 #詩 #波

いつもありがとうございます(о´∀`о)💕これからもよろしくお願いします🌈✨🙏