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朝、木漏れ日の差すワンルームで私は自由を手に入れた。

高架橋の下の道路に木漏れ日が反射して私の家の窓に入ってくる。そんな夏休みの早朝。

ここは東京の崖っぷちで狭いワンルームアパート。
けれどここは、やっと己で手に入れた自由で、私にとっては十分すぎるほど広くて住みやすい所だった。

瞼が度々くっつきそうになる、まだ眠いみたい。
私はベットからフローリングに転がり込み千鳥足で珈琲を作るべくコーヒメーカーまで向かった。

ひんやりとした空気を浴びて目が少し冴え始める。

私は初バイトの給料で購入した冷蔵庫から珈琲豆を取り出すと、数分後には私の部屋は珈琲の良い匂いで犯されていた。

私は珈琲をコップに注ぎ込むと、少し寂しげに此方を向いているソファーに座り込んだ。

座る私と立ち上がる湯気。

私はソファー横に置いてあるリュックに手を伸ばし勉強道具を取り出した。そして、私は最初に勉強道具を机に置いて、次に一口だけ口にした珈琲をそこに置いた。そして、私はソファーから立ち上がり高架橋が見える方角に短い手を伸ばした。

新しい日がスッと入ってくる。

気持ちの良い風が私が求めていた自由が、

今日はカフェにでも行こうかな。

今の私は自由だからね。

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