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東京湾奥(荒川)の川バチシーズン振り返り(2024年版)


気温の上昇と共に川もハクで溢れかえるようになったので、今年の川バチシーズンもおおむね終わりを迎えましたね。
今年は結構川バチに挑戦してそこそこ結果もでたので、釣果と得られた知見をまとめていこうと思います。

2024/01/27 - 2024/01/31の潮回り

正確にはこの一つ前の潮回りからバチ抜け調査はおこなっていたんですが、残念ながらバチの姿は一匹も見えず魚も釣れなかったので省略。
釣果情報的にはバチ系ルアーで釣れているのもちらほら見ていたので、バチ抜けパターン自体は成立していた可能性が高いのですが、あいにく僕の腕では釣ることができませんでした。
ということで、本格的に釣果が上がった1月最終の潮回りから書いていきます。

釣行一回目

普段バチ抜けは色んなポイントを回って釣れる場所を探し回るのですが、今回は思うところがありバチ抜けシーズンすべてで同じポイントを使って釣りをしました。
詳細は伏せますが、おおまかな場所としては荒川中流と呼ばれる位置です。

荒川中流といってもかなり上流側で海からは何十キロもあるような場所ですが、この1月末の潮回りではそんな場所では珍しい結構面白い物が釣れました。

ほぼ年無しサイズのクロダイです。
釣り方はマニック135を大遠投して、沖の流心をデッドスローでひいてくるだけ。
基本的なバチ抜けの釣り方そのまんまです。
こんな上流域まで上がってくるのかとびっくりしましたが、付近の釣果情報をみているとあまり多くはないですが釣れることはあるようです。

この日はこれ以上あたりもなく、バチも目視する事ができなかったので納竿。

2024/02/11 - 2024/02/15の潮回り

このあたりから川バチ本命の潮回りとなります。
という事で釣行回数も増やし、全部で三回ほど行きました。

釣行一回目

初日は日没より前の時間から釣り開始。
が、早く来すぎて潮が満ちておらず水深が全然ない。
この時期ならハゼパターンとか成立する可能性あるんだろうかと考えながら、浅い時間は水面付近、潮が満ちてきたら沈むルアーでボトムを狙ってみました。
ダイソーVJで底を擦らないように気をつけながらゆっくりただ巻きしてくるとバチ抜けの時とは違うひったくるようなあたりが。


ハゼパターン…なんだろうか?
ダイソーVJにはアルカリシャッド90mmをつけていたので、ルアーサイズは結構あった。
ただ、その大きさのベイトらしき物は見えなかったし、場所的にコノシロとかが上がってくるとも思えないのでなんだと思って食べたのかは謎。
この辺にハゼがいるみたいな話はあんまり聞かないけど、クロダイがいるんだからハゼも上がってきてるんだろうか。

それ以降は特に当たりもなく日没を迎えます。
この日の満潮は日没後すぐだったので、バチ抜けが始まるとしたらそろそろかなと水面を注視していると、明らかに波とは違う直線状の波紋が走ります。
この波紋、多分シーバスのものだと思うんですが、バチの姿が目視できなくてもこの波紋が出たらそれ以降はバチ抜けパターンが成立する事が多い気がする。
去年も近くの別のポイントでやはり同じような波紋がまずめ頃に走っているのを見ており、その直後からバチ系ルアーに急に反応が出るようになったので個人的には結構あてにしています。

信頼しているマニック95にルアーを変え、水面一枚下を泳がすイメージで沖からゆっくり引いてくると、バチ抜け特有の石にぶつかったようなゴッというあたりが

日没前に食ってきた個体よりもサイズは少し落ちますが、結構良い引きをするフッコでした。
腹も結構膨らんでいるご様子。
相変わらずバチは見えないものの、他にベイトになるような物(ハクとか)も見えないので、沖のほうでは抜けてる or 底を流れていると判断し再度ルアーが水面付近まで上がらないよう意識してマニックを投げる。


入れ食い。
乗せきれなかったあたりもあったものの、一投一バイトといっても過言ではないくらいの好活性。
ボシュッというバチ特有の吸い込むようなライズも結構目視することができました。
一方で、相変わらずバチの姿は見えず、ノガレやエリテンで水面を引いても全然食ってこないという不思議な状況が続く。
結局あれは何を食っていたのだろうか(見えなかっただけで水面にバチが流れていた?)
この悩みは結局3月のシーズン終わりまで続くことになりました(結局、今シーズン一度もバチの姿は見なかった)

しばらく連発しているあたりを楽しんでいるしうちに潮も止まり、続いていたあたりが少し遠のく。
バチ抜けは満潮から下げの時合いが狙い目と言われていますが、荒川中流域は結構満潮前から釣れることが多い気がします。
満潮前は釣り人も少なく、釣り場にも入りやすいためいつも満潮後を狙っている人は是非一度試してみて欲しいです。

しばらく静かな水面にルアーを投げ続けていると、下げの潮が聞いてきて川の流れが上流方向から下流方向に逆転。
そのタイミングで再び魚の反応が出始め、さらに一匹追加。


荒川中流域で釣れるバチ抜けシーバスは、良個体が多い気がします。
セイゴサイズはほとんど釣れず、アベレージがフッコサイズでランカーも現実的に狙えるような群れが入りやすいように思える。

以前は江東区の運河筋などでシーバスを狙っていたので、そこでやっていた時よりも活性、サイズ共に大型河川の方が良い気がしてなりません。

この日はまだまだ釣れそうだったものの、夜に別の予定があったため下げ潮の効きはじめで泣く泣く撤退。

釣行二回目

翌日。
前日のクリティカルヒットが忘れられず、再釣行。
ただこの日も夜は予定があったため、満潮以降釣りする事ができず前日同様に満潮前の時合いに期待して釣り開始。

まだ明るい時間という事もあり、バチルアーでは釣れないだろうとマズメカラーのローリングベイト55をボトムずる引き。

ニゴイって初速だけまあまあ引くので一瞬「おっ!?」ってなりますよね。
シーバスと違ってすぐ浮いてくるので巻いてる途中で「あー…」となるのですが。
とはいえ、遊んでくれたことには変わりないので感謝しつつリリース。
この日はそれ以降特に何もなくタイムアップ。


釣行三回目

この潮回り最後の釣行。
前の二日と違い、この日は下げ潮も攻められる予定だったため、テンション高めに釣行開始。
…が、予想に反して全くあたりがでない。
バチパターンで釣れる時によく見る直線状の波紋も全く見えず、魚がいる気がしない。
満潮までは一切反応がなく、下げ潮にかけるものの相変わらずバチの姿は見えない。
手前は全く生命感がないので、マニック135で大遠投し流れの中心の方でバチが抜けていることを祈りひたすらルアーを巻き続ける。
無風にもかかわらず水面には全く反応がでずライズ音も一切聞こえないため、釣れるとしたらボトム付近だろうと判断してマニックを沈めながら引く。

満潮から2時間ほどたち、もう今日は無理かなとあきらめかけていた最後の最後で大きな当たり。
やっとでた魚の反応に、手に汗をにぎりながら慎重に巻いてくる。
前々日に爆釣していた時と比べて明らかにヒキが強く、しかも遠投していたため沖でかかった事もありなかなか手元によってこない。
なるべく鰓洗いをされないように竿を寝かせながら、ラインテンションが抜けないように気を付けつつファイトを続け、なんとか取り込み。

ランカーには届かなかったものの、70オーバーで体高もある良いシーバスが釣れました。
この時点で大分満足はしていたのですが、往生際悪く釣り人の悪い癖であるラスト一投を試したところ、なんと連続ヒット。
…が、これが悲劇の始まりでした。

遠投直後にかかったこともあり、先ほどよりも更に沖でかかった事に加え、明らかに引きの強さが今釣ったシーバスよりも強い。
この日はヤマガブンラクスのEARLY for Surf 99MLを使っていたのですが、MLクラスとはいえサーフロッド。
ヤマガの竿は表記よりも強めなこともあり、フッコクラスならドラグを締めれば水上スキーできるくらいのパワーがあるのですが、なんと完全にのされました。
長期戦を覚悟し、ドラグ調整をしながらエラ洗いをさせないように丁寧にファイトを続けるも、何度も何度も下に突っ込みギュインギュインとドラグを出される…と、何度目かの下に突っ込む引きを感じたところでフックアウト。

かかりが浅かったのか…。
エラ洗いでフックアウトしたときはファイトの仕方が悪かったと反省もできますが、下に突っ込むヒキでのフックアウトはどう対処すればよかったのかもなかなか思いつかず、なんともやりきれない気持ちになります。
それも推定ランカークラスだとなおさら。
エラ洗いよりもこういう外れ方が個人的には多い気がするんですが、何か対策はあるんでしょうか…。

せっかく良いサイズのシーバスが釣れたにもかかわらず、このバラシによって不完全燃焼な気持ちを抱えながらこの潮回りは終了。

2024/03/11 - 2024/03/15の潮回り

川バチシーズンも3月に入ると終盤戦です。
この潮回りが最後かな、なんて思いつつ前回の潮回りで抱えた悔しい気持ちを晴らすために再挑戦。

この潮回りからの変更点として、ロッドを変えました。
今年はバチ抜け用(本命は夏場のSLSですが)にヤマガブンラクスのEARLY for Surf 99MLを買ったのですが、思っていたよりもティップが強く前の潮回りでも何度がバイトを弾いていたため、もう少しティップが柔らかいロッドが欲しいなと思っていました。

そんな時に、ちょうどよく(?)同じくヤマガブランクスが限定モデルとして、BlueCurrent 100 “BETA” Tuned for SURF というロッドを出していました。
長さも99MLに近く、よりライトなロッドということで求めていたロッドはまさにこれでは!?という事で購入を決定。
数量限定モデルとのことで、争奪戦に参加する必要があったのですがなんとか購入が間に合い手に入れる事が出来ました。

釣行一回目

ということで、ニューロッドの鱗付けも兼ねてバチ抜け最終戦に出陣。
この日も満潮前の日が出ているうちから釣りを開始し、新しい竿の調子を確認していました。
ルアーの許容ウェイトが、99MLが7~35, 100 BETAが4~30ということでパワーがありすぎるのではと少し心配していたのですが、99MLと比べるとかなりティップが柔らかく求めていた理想通りの性能をしており大満足。
10フィートのロングレングスを生かして、荒川のような広域河川でも十分遠投性能を聞かせて流心を狙う事が出来ます。

ぜひ魚をかけた感触も確かめたいとはやる気持ちを抑えながら、夕マズメという事で赤金ローリングベイト55でボトムを叩いていると、明確なあたりが。
魚の食い込みに合わせてティップもスムーズに入り、絡めとるようにフッキング。
そうそうこの感触だよ!と理想通りのフッキングに感動しながら、すぐに水面に浮きあがってきた魚の姿を眺める。

正直、すぐに水面にあがってきた時点でそんな気はしていた。
というか、赤金ローリングベイトはニゴイばっかり釣れる気がする。
赤金系を河川で使うとニゴイばかり釣れるという記事を見た記憶もあるし、
赤金カラーはニゴイ特攻なのだろうか。
ファーストフィッシュはニゴイか…と少し微妙な気持ちを感じながらも、ニゴイの吸い込むあたりも問題なく掛けられたことでロッドの性能には大満足。
これは暗くなるのが楽しみだなと思いながら、次はルアーウェイトの下限値を試したいという事でたまたま持っていた5gのアルミん(スプーン)を投げる。
30gを背負える割には5gのスプーンも気持ちよく飛ばすことができ、操作している感じもちゃんと手元に伝わってきた。
軽量ルアーも全然扱えるなと思いながらライン先行でスプーンをドリフトさせるように流していると、急にライン全体が重くなったような違和感が。
反射的に合わせを入れると、明らかにニゴイとは違う下に突っ込む強烈なヒキが。
シーバスともニゴイとも違う叩くようなヒキに何がかかったのかさっぱり見当がつかずファイトをつづける。

しかも、今使っているルアーは管釣り用スプーン、すなわち針はバーブレスという事で、うまくやり取りをしないとバレる可能性が高い。
せめて魚の姿は見たいと、冷や汗をかきながら時間をかけ丁寧にやり取りを進める。

上がってきたのはまさかの良型クロダイ。
クロダイってスプーンにかかるんだ…とか、二月連続釣れたってことは結構クロダイ上流域で繁殖しているのか?とか、このクロダイなんか目が怖いな…などと色々考えつつ、とりあえず無事あがったという事でほっと一息。
スプーンでクロダイが釣れるのに再現性があるなら狙ってみるのもありだなと思った一件でした。

その後は特に何の反応もなく日没へ。
クロダイで結構満足はしていたものの、バチ抜けシーバスで新ロッドが使えるか?を検証するのが本命。

そろそろ時合いが来ないかなと思っていると、日が完全に沈み切る直前で水面に直線状の波紋が!
間違いなくシーバスが入ってきた!と速攻でルアーをマニック115につけかえ、波紋がでたすぐ近くをゆっくり引いてくる。

一投目、ピックアップ直前でゴッという強いあたりとともに、ブルカレ100βの柔らかいティップが一気に食い込んだ。
目の前で食った事もあり、ビックリ合わせしそうになるがなんとか堪えてしっかりと竿先に重みが乗ってから合わせを入れる。

バットまでグッと曲がりこむと同時に、凄まじい重みと下に突っ込む力強いヒキを感じた。
前回の潮回りで大物をバラした時と同じような感触に、さっそくリベンジの機会が訪れたと興奮で汗が噴き出す。

フックアウトのトラウマが脳裏によぎりつつも、ブルカレ100βの力強いバッドパワーとしなやかな曲がりこみが魚をいなし、ロッド自体はライトになったにも関わらず前回とは違ってのされることなくファイトを続けることができた。

唯一、前回ばらした下方向への突っ込みだけが怖かったが、かけた場所が近距離だったこともあり、終始主導権はこちらが握った状態でやり取りを進める。
魚の顔が水面を割って出てきたときに思った感想は、「デカい」の一言。
去年も同じようなシチュエーションでランカーサイズを釣っているが、その時よりも明らかに顔のでかさが一回り大きい。

続く、体の長さも水上から見えるだけでもかなりのサイズで、どう考えてもタモ枠に収まりきらない。
なんとか頭をタモ枠に突っ込み、しっぽがはみ出ながらも無理やり岸へとずり上げる。

上がってきたのは、文句なしのランカーサイズ。
結構引いた気がしたが、お腹のガリガリ具合を見るにまだ回復しきっていないアフターの個体だと思われる。

余り弱らせないようにと適当に計測をしてしまったが、口のラインをしっかりあわせれば90に到達している気がする。
写真だけとって速やかに水に戻すと、しばらくしたら一応元気に(?)川へと帰っていった。

まだ日は落ち切っておらず釣りも続けられそうだったが、正直満足してしまったためこの日は納竿を決定。

ニゴイから始まったニューロッドのお披露目式だったが、その最後は自己ベストのランカーシーバスという文句なしの鱗付け釣行でした。


まとめ

ということで、2-3月にかけてのバチ抜けシーバス釣行記を一挙にまとめて掲載しました!
今年はそれなりに数も釣れたし、自己ベストも更新できたし、ロッドも新調して満足いく釣果を出せたので、思い残すことなくバチ抜けシーズンを終える事が出来ました。

今年は同じ場所で釣りを続けたことで、バチ抜けで釣れる時の流れや兆候なんかを結構学ぶ事が出来ました。

また、大きな収穫として満潮前の釣行はかなり可能性があるなと実感しました。
そもそもの発端は、去年満潮前に同じく荒川(今年やったのとは別のポイント)で爆釣&ランカーシーバスを釣ったのがきっかけでした。
このnoteでとりあつかっている激戦区でどう釣りをするか?という点からみても、人が多くなる満潮前に釣果が出せるというのはかなり評価が高く、またサンプル数は少ない物の良型がでる可能性が高いという体感まであります。

去年ほぼ同じようなパターンで釣れたランカー(よく見ると同じくらいのサイズだった)

今年、セオリー通り満潮からの下げを狙ってあまり釣れなかった方は、ぜひ満潮前の上げ潮のタイミングも狙ってみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、思ってもみなかった大物と出会える可能性が高くなるかもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
かなり長くなってしまいましたが、今後も「東京近郊電車釣行記」の番外として、幾つかの釣行をまとめた長編釣行記も投げていこうと思います!

興味を持っていただけたら、スキ&フォローしてもらえると嬉しいです!

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