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8回目。目標は達成。ここまでの人生を振り返ってどうだったかというと。

自分に自信が持てず、色々と行き詰まってしまって、とにかく何か始めてみなくてはと書き始めました。
人生を8つの区切りに分けて振り返って来ましたが、いよいよ最後の回です。
7年勤めた支店の閉店に伴って、新しい部署で、また新しい仕事に就きました。ちょうど10年前のことです。

今度はいわゆる宣伝系の仕事で、広告を作ったり、PRをしたり、なんだかんだで10年。とにかく期待に応えなければと思って働いてきました。よく考えてみたら一体誰の期待に?上司?部下?同僚?夫?

ここでもまた、ダークホースと呼ばれたのは、期待はされてなかったけど、それなりに成果を出せていたということかもと思います。自分では、とてもできそうにないと思う仕事を任される重圧に、できると思って任せてくれるんだからやってみようと前向きになったり、失敗して落ち込んだり、円形脱毛症になったり、不整脈が出たりしながらもなんとか続けてきました。

自信がないとここに書き始めた2月に、AERAdot.に掲載されていた鴻上尚史さんのコラムの中に『僕は少しきつい言い方になりますが「自信のなさ」を手放さない人は、その方が快適だからだと思っているのです。』という一文を発見し、ドキリとしました。『自己嫌悪は自己に優しいのです。』とも。

私は自信がないことを言い訳にしているだけで、結局は努力が足りないんじゃないかと思えてきました。

目標に対して結果を出すことはもちろん、部下のモチベーションを上げることも大切にしてきたし、部下からの苦言もきちんと聞くようにして、なるべく関係各位の要望に答えようと精一杯努力してきたつもりでしたが、足りてなかったのか、何かが間違っていたのかと、考えることにほとほと疲れてしまいました。

そして、自分の欠点を数え上げてどうやってそれを克服していこうかと考えるには、もう歳を取りすぎてるんじゃないかと思えてきました。私はインプットは得意ですがアウトプットが今一つで、散らかった部屋と、混乱した頭の中は同じように、必要なものがすぐ取り出せないから、無駄に時間を使ってしまいます。でも、やっぱり本を読んだり映画を観たり、感動して、明日からもまた頑張ろうと思えたり、それを忘れないようにノートに書いておいたり、そういうことが大好きだし、食べることと、同じように必要なことなので、もう、好きなだけインプットすればいいか、と思えてきました。

とにかく好きなことをやろう。やろうと思ってやってなかったことを全部やろう。使わずにとってあるものはどんどん使おう。まだ読んでない本は明日読もう。ある朝、駅から会社に向かう途中の横断歩道で、急にそう思いついたんです。なんだか自分でもおかしかったのですが、「そうだそうだ」って、マスクの中で独り言を言って、点滅する歩行者用の信号に向かって走り出しました。もうそんなに若くないんだから、ぼやぼやしてたらあっという間に人生が終わるよ。って思ったんです。

そんなこんなで、うだうだ考えるよりやろうと思って、noteに書きはじめた。というのもあります。

たぶん私に足りないものは、覚悟と勇気だ。

そう思えるようになりました。それで人生の流れが変わったってことでもないと思いますが、10年同じ部署はさすがに長い、PRも若返りが必要ということで、4月から別の部署に異動になりました。ずっと好きだった、着物に関わる仕事です。驚いたのもつかの間、これ、ご褒美人事かもと思えてきました。

私のためを思って苦言を呈してくれる人は、もちろん必要です。でも、折に触れて批判されることが、今まで本当に辛かったと、離れてみてわかりました。理想の管理職にほど遠い自分が情けないと思っていたけれど、誰の理想なの?誰にとっての正解なの?を考えるにつけ、自分にできることをきちんとしていけばいいのではないかと思えるようになってきました。

少なくとも、一緒に仕事ができてよかったと言ってくれる人がいて、これから一緒に仕事できるのが嬉しいと言ってくれる人がいることを糧にして、心残りのないように、過ごしていこうと思います。仕事だけじゃなく、家のことも、家族のことも、自分のことも大切にして。

前回、周りの人に本をおすすめしていたことを書きましたが、当時一番おすすめしていた本のことを書き忘れていました。かれこれ8人くらいの人にプレゼントもした本で、梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」です。最後のところで感動して鳥肌が立ちました。大好きな作家さんです。

ここ数年で読んだ中で、もう1冊、感動して鳥肌が立った本があります。原田マハさんの「キネマの神様」です。「ニュー・シネマ・パラダイス」を観た時と同じくらい感動しました。

今一番続きが読みたくてうずうずしているのは宮部みゆきさんの「きたきた捕物帖」です。宮部さんの時代物、大好きです。本ばっかり読んできたともいえる人生ですが、引き続き本ばっかり読んで生きていきます。

なんだかちょっと吹っ切れて、書き始めたころより前向きです。新しい職場で、色々と学びながら、今まで身に付けてきたことを役立てたいと思います。 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

またそのうちに、別のテーマで書きますので、これからもよろしくお願いします。


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