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癸卯文月 大暑 桐始花結の間

廿参日
休養日。朝飯前、日が高くなる前に庭仕事。明け方は22度ぐらいまで下がるので汗も出ない。東から吹く風が心地よい。半島に住む醍醐味だ。

いよいよ大暑である。今週は少し余裕があるので、海を見に行こうと思っている。早朝の海岸をそぞろ歩きするのもいいかもしれない。

 ま、たぶん行かないけど。

廿四日
朝涼しいうちに仕事、のためには払暁から起きなければならない。

涼風は金剛石より貴重なり

廿五日
手離れの悪かった仕事が、ようやく終わった。やれやれである。

廿六日
 最新ジブリ映画を見に、コースカへ。
 まず、おもしろかった、のを前提に、一度見ただけでは語れない映画だと感じた、というところで今は止めておきたい。
 夕飯は久しぶりに中央の居酒屋でひとり酒。地物のあわび、超小型だかうまかった。けれど、私が子供の頃に食べた身の厚いあわびとは比べるべくもなく。私たちは何を失いつつあるのだろう。

地物鮑 大きさはトコブシ程度

何よりも 口舌が惜しむ 昭和かな

廿七日
 二度目の刀らぶ歌舞伎、その後玉川麻衣さんの個展と、東京ステーションギャラリーの甲斐庄楠音展へ。

代表作「横櫛」をあしらった看板

 玉川さんの絵で幽世からの冷風を浴び、甲斐庄の絵で肌香を嗅いだ。
 時代は違えど、どちらの画伯も「女」の深淵を書こうとしている。
 画題として、なぜ女が魅力なのか、少しわかった気がした。
 なお、玉川さんがメインで追い続けているのは「ニホンオオカミ」の世界です。ご興味のある向きはぜひ「玉川麻衣 狼」でググってみてください。

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