9月16日(日)
夜勤明け。政美のお祝をもらつた親籍にお返しをするので、母も君代も朝から大さわぎして赤飯ふかし。姉さんの所や通町へまず行つて来て、それから六角橋と生麦と貞昌の所へ行つて来る。近所は君代がくばつて歩いた。 人間のつき合いとは、何と大へんなものではある。 政美は元気である。吾が家の光だ。 どんなに苦るしくとも、政美だけは、必らず一人前の人に育て上げねばならない。 夕方より母、頭が痛いといつて、床に入る。政美が生れてから無理をしつゞけたのがわるかつたかもしれない。 どんな事があつても一生に一度は経過しなければならない自分の経路であれば最善をつくすべきだ。
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