Distance: Chère ma petite-2



Chère ma petite

この日のために生きてきたといっていい
“憧れ”という名を知らぬ頃から
心の内に灯ったその火は
闇夜に浮かぶ灯台の明かりのように
オレの行く先を導き続けた

そのためには何だって置いて行く
お前のことさえも

お前の絶叫がここまで響いてくるようだ
だけど、片時も側を離れずにいることが
さほど意味のあることには、オレには思えない

大切なのは内なる炎を絶やさぬこと
残り火さえも消え失せ
薄ら寒い灰を抱えたまま
自らを欺き続けるなど、オレには耐えられない

進路は間もなく未開の航路へ舵を切る

オレも、お前も、誰も目にしたことのない行く果てで
その手にたらされるものが未知の宝石(ビジュー)であった時
お前にも、オレの言わんとすることが分かるだろう

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