Distance: Chère ma petite-5

Chère ma petite-5

ここには時間がない
風もなく
全ては止まっているようだ

結局
この距離で推進力を得
更に美しくなったのはお前の方で
オレはただ
間延びした時間の中で
すりつぶされるように、消耗している

オレには見える
お前の炯眼が開くのが
オレには聞こえる
運命の雪崩れる音が

結局、このdistance
否、オレ自身は
単なるアンテルメディア(媒介)に過ぎなかった

地中深く眠っていた
お前のリソース(資源)を呼び起こすための

お前はこの距離の中で
水を得た魚のように、筆を走らせ
どんどんキレイになっていく

オレはと言えば
これが往路なのか復路なのか
そんなことさえ分からなくなる

ここには時間がない
距離もなく音もない中で
全ては止まっているようだ

無感覚のアルコール漬けにされ
次第に皮フがふやけていくのが分かる

お前のはじく、その言葉の粒だけが
パチパチと
オレの感覚に訴えかける

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