鍼灸院・整骨院経営3.0【中編】

前回のnoteをまだ見ていない方は

鍼灸院・整骨院経営3.0 前編

をご覧ください。


令和を生き延びるには経営のアップデートが必要 3.0の時代


僕は、治療院経営3.0は「人」と「共創」がカギになると考えています。


1.0の開業すれば誰でも儲かっていた(待っていても来る)時代、2.0の独自の技術(治療法)を売りにして患者さんを集めていた(己から呼び込む)時代の共通点は「競争」だと思います。まだお店が少ないうちに誰よりも早くお店をこの地域に出そうという競争。他のお店はまだこの治療をしていないから先に売り出そうという競争。

どちらも他より”先に”が重要でした。その競争に勝った人はお店が繁盛して多店舗展開できて高級車も買えて所謂”成功者”になれました。

ただ今日の治療業界では、(技術の切売りやSNSなどで誰でも何万とある情報を手に入れることができるから)他より優れた治療法など無いに等しいと考えています。

そんな治療業界をこれからも生き延びていく為に必要なのは「人」「共創」です。(『いや技術だろ』と思われる方もおられると思いますが治療家ならそんなの一定以上あるのが前提の話なので。)

最近はインスタグラムやツイッターなどのSNSをしているお店も増えて、お店に行く前に人となりがある程度わかるようになっています。

服で例えると、お店に行く前にSNSを見て「この店員さんおしゃれだな。このお店に行って服を選んでもらおう」とか
お店に行ってから接客中に「この人釣りするんだ。話も合うしすごい丁寧に説明してくれるからどうせ買うならこの人から買いたいな」とかです。

僕はこれがめちゃくちゃあります。散髪は1ヶ月に1回行けば問題は無いのですが店員さんとの話が楽しくて、月に2回散髪に行っています。(特に切るところが無いから刈り上げ部分がどんどん短くなっています。笑この前遂に一番短いところが0.1㎜になりました)

特に値段が安い訳でもないし、(もちろん技術はあると思うのですが)他にはできない魔法みたいな技をやってもらっている訳でも無いです。ただ、その人の雰囲気や空気感が合うというか、話が弾むというか、、とりあえずまた行きたいと思えます。「また髪を切りたい」ではなく「また会いに行きたい」と思っています。

これは明らかに「看板」でもなく「技術」でもなく「人」に引き寄せられています。

治療業界と同じく、美容院・理容院も物凄い数のお店があるのに、家の近くや職場の近くにもたくさんお店があるのに”その人”を目指して僕は散髪に行っています。

もちろん、”お金が安い”に価値を見いだす 人も少なからずいると思います。でもそこでも同じで、例えば1回1000円のカットに行かれている人も、何かしら自分に合う人を選んで行くはずだと思います。同じ1000円を払うのに腹が立つ人には払いたくないですもんね。

今回は服屋さんや散髪に例えましたが僕たち治療業界も同じです。ほぼ変わらない治療でほぼ変わらない値段だとしたら間違いなく気の合う人を目指して来るはずです。そしてもっと言えば”気が合うならお金のことは言わない”という人がこれから増えて来ると思います。

ですので、これからの治療院経営において「俺は愛想はないけど技術はあるよ」みたいな職人気質の人は段々と生きづらくなって来ると思います。
誤解されたくないのは、これは「職人気質」がダメという話ではなくて、世界中にはたくさんあなたと同じレベルの技術を持っている人がいるということを知らないのがダメだということです。

1.0も2.0もたまたま選びしろ(ライバル)がなかったから、選ばれていただけで、これだけ治療院が溢れていると看板や技術(客寄せパンダ)では勝負できないということです。

これをしっかりと知り、意識して看板やお店を目立たせるのではなく「人」を鍛えて個人が人を集めれるようにならなくてはいけないと思います。


もう一つ大事なのは「共創」です。
治療院経営1.0も2.0も「競争」の時代でしたが、これからくる3.0時代は「共創」がカギを握っていると考えています。

またまた長くなってしまいましたが、これもまたとても大切な話なので

鍼灸院・整骨院経営3.0後編

に書かせていただきます。

今回も最後までご覧頂きましてありがとうございました。


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