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青単テラーについて

今回話すデッキリスト

0 自己紹介

はじめまして。栃木でMTGをプレイしているけめと申します。今、ちまたで話題の Tochigi Pauper Club の一員です。
MTG歴は2011年からなので10年以上で、今やパイオニア、モダン、レガシー、パウパーをプレイしています。
ボードコンやクロパなどのミッドレンジが好きで、コンボデッキや重コントロール、アグロなどを使いこなすのは苦手です。
パイオニアのラクドス、モダンのジャンド、レガシーのデスタクやデルバーなんかが好みのデッキです。
MTGが大好きなので語りたいことは沢山ありますが、今回はパウパーの青単テラーについて話していこうと思います。おしゃべりな性格なので長い文章になりますが、宜しければ読んでみて下さい。

1 パウパーの魅力

既に色々なところで言及されていることだと思いますが、せっかくなので自分でも発信したいので書きます。

①安い→資産的格差がない→ゲーム性が高い

聞き飽きたと言われそうですが、触れずにはいられませんでした。
シェオルドレッドが高いからラクドス組めない、ラガバンが高いからジャンド組めない、ボルカが高いからデルバー組めない、などの資産的な理由でデッキの選択肢を狭めることがほぼあり得ないので、基本的には全てのプレイヤーが自分の考え得るベストデッキを選択できることになります。

②カードパワーが低い→シーソーが少しずつしか傾かない

個人的にはこれが一番の魅力です。冒頭の自己紹介でも触れたとおり、フェアデッキが好きです。なので、「AとBが揃ったら勝ち:双子など」「対策カードCを引けないとゲームにならない:黒力戦など」みたいなゲームよりは、「ボーラスの占い師で1枚プラス」「チャンプブロックを強要したから1枚プラス」「SSSにハマったから1枚マイナス」「ロリアンで5マナ払って無防備になるけど2枚プラス」のようなプラスマイナスをやり取りしていき、最終的にダメージ計算などして勝ったり負けたりするゲームをやりたいのです。いわゆる牧歌的というやつでしょうか。
これが他フォーマットでは「リビエン通っただけで20点以上のクロック出てきて負け」「後手でラガバン止められなければ負け」「デッキAでデッキBに当たったら負け」みたいな構図になりがちです。シーソーが一気に傾き、一度傾いたシーソーを元に戻すことが非常に困難になります。ウィザーズも営利企業なのでインフレは止められず、この流れは止まらないのではないでしょうか。パウパーはコモンしかないなのでそうはいかず、少しずつ少しずつ有利を固めていくのです。これが楽しいのです。

③エターナルフォーマット→foil等こだわりがいがある

これも大きな楽しみの一つです。初版にこだわるも良し。プロモ版などの珍しいバージョンを探すも良し。光らせるも良し。スタンでは賞味期限があるし、モダンなどは単価が高いですが、パウパーならこだわりを出しやすいです。私は英語のnon-foil統一、できるだけ通常版以外を集めていましたが、昨年青単テラーは光らせました。(ブレストのマスクス版ほしい…)

④環境が多様(tier1以外にチャンスがある)

これは賛否両論あると思いますが、個人的な感想を。例えばモダンは黎明期直後の「親和・ジャンド・殻・双子」の4強時代のあと「どんなデッキにもチャンスがある」などと言われた時代がありました。しかし、現在はもはや「モダホラ産パワーカードをいかに上手く使えるか選手権」でありtier1とtier2以下の格差が大きいと感じます。対してパウパーは「赤単系・テラー系・親和系」の3強は形成されているものの、その他の勢力との差は小さく、環境の多様性は保たれていると感じます。
ただし、このことが新規参入の障壁が高くなっているようにも思います。私自身、パウパーを始めたころは環境を把握するのに非常に苦労しました。環境に存在するデッキの数が多く、また赤単系でも数種類に分かれているなど環境を「理解」すること以前に「環境デッキを覚えること」でさえ大変でした。このように新規参入するのにエネルギーが必要になるので、すでにモダンなどをプレイしている人はパウパーに移りにくいかなと感じます。例えるならプールを把握していないままのリミテをやる時のような感覚でしょうか。

2 青単テラーとはどんなデッキ?

さて本題です。まずは青単テラーとはどんなデッキなのかを説明していきます。青いデッキなのでカンスぺを使った妨害デッキという印象を持つ人もいるかも知れませんが、基本的には押しつけデッキです。デッキリスト画像を再掲します。


デッキリスト。メインはカウンター少なめ。

カウンターは対抗呪文4、焦点の喪失1、呪文貫き2だけなのでそこまで多くありません。

2.1 勝ち筋

主な勝ち筋は大きく2つで、以下のABになります。
勝ち筋A「デルバークロパ」
勝ち筋B「テラー押しつけ」

先手1ターン目に置けると勝率がぐーんとアップ
タフ5護法2の回答は限られている

稀にグダった時などの勝ち筋として以下のCDが発生します。
勝ち筋C「X(旧Twitter)マウント」
勝ち筋D「ロリアンやディープのリソースマウント」
MTGをある程度やったとがある皆さんなら、なんとなく展開が想像できると思います。

X(旧Twitter)
1ランドキープも許容してくれてフラッドも受けれる

2.2 デッキの構造

パウパーのデッキはシンプルなものが多いですがこのデッキは特にシンプルです。土地、クリーチャー、打消し、ドロソ、この4種類だけです。
上記で触れたとおり勝ち筋はデルバーかテラーなのでキープ基準は次のABいずれかになります。
キープ基準A「デルバーがある」
キープ基準B「墓地が肥える(テラーは無くても良い)」

Aデルバーキープの場合、できれば打消しも欲しいです。打消しがあるならデルバーを守ってれば勝てます。打消しがない場合でも、相手が除去持ってるとは限らないですし、打消しがないということは追加のクロックかドロソがあるはずなので問題ありません。相手が除去を撃つということは相手は展開ができません。このデルバーキープは先手だと特にバリューが高くなりますので積極的に狙っていきます。
B墓地肥やしキープの場合、墓地を肥やす過程でテラーを引くので問題ありません。最初に書いた通り、このデッキには4種類しかカードが入っていないため、クリーチャーを引かないということは打消しかドロソを引きます。
・打消し引いたら=テラー着地するまでの間の状況固定+打消し呪文分1枚墓地肥やし
・ドロソ引いたら=テラー探せる+墓地肥やし1~3枚
さらにこの墓地肥やしで綿密な分析が落ちるとリソースゲープランも取れます。注意点は綿密な分析をフラッシュバックするのは後でということです。特定のマッチアップを除き、手札を増やすことよりも盤面を強化することが大事です。この辺りはテンポの話になり長くなるのでさすがに割愛します。(本当はテンポの話大好きなでいつか書きたい)

2.3 デッキの短所と長所

短所
さて、ここまではまるで完全無欠のデッキであるかのような書きぶりでしたが、短所もあります。「除去がないこと」です。青単なので仕方ないです。比較は青黒テラーとなりますが、完全アンタップインかつ色事故なしの土地基盤と引き換えに除去を失っています。カウンターを搔い潜って着地を許した生物を前にモジモジすることは珍しくありません。このカウンターを掻い潜るという行為ですが、こちらの対抗呪文が2マナなので1マナのアクションだらけの赤単などはいつか掻い潜られるし、コーの空漁師系デッキは1マナ以外に2マナアクションもありますが、対抗呪文4枚に対してマスカンの枚数が多すぎていつか掻い潜られてしまいます。
具体的な例として、「ゴブリントークン→テラーチャンプされて返しに大ダメージを食らう」「きらめく鷹やコーの空漁師→デルバーが止まる」「ギルド公認のこそ泥などの接死に立たれてテラーが殴れない」などです。
このほか後手番の場合、先手1ターン目のゴブリンや故・僧院の速槍なども止められないため厳しい戦いを強いられることになります。

テラー型フェアリー型問わず青単の天敵。サイド後はデルバー抜きます。

長所
長所は沢山ありますが、早期のデルバー変身やテラー着地による押しつけはよく言われていると思います。ほかに挙げるとすれば「腐るカードがないこと」が挙げられます。これはカルニブラックをプレイしていた頃に度々直面していた「除去が腐る」ということがないということです。カルニブラックは知ってのとおり除去コンですが、せっかく除去で盤面を捌き切っても手札に除去しかないという状況が多発します。そのせいで相手がリソースカードを引いてきてシーソーを元に戻されたり、時間切れになって引き分けの共倒れになったりしました。つまり「除去=相手がクリーチャーを展開してくるまでは腐る」ということになります。一方、青単テラーの場合は除去が1枚も入っていないです。シーソーがイーブンの盤面では、ドロソならクロックや打消しを探せば良いし、打消しならとりあえず構えておいてリソース増やすカード等のクリティカルにだけ撃つ(除去だとリソースカードと交換はできないし、cipなども防げない)、クロックなら押しつけのために出すなど常に選択肢があります。

2.4 負け筋

勝ち筋については、テラーに限らずよく記事になっていると思うので、ここでは負け筋について書いてみます。簡単に言えば負け筋は「勝ち筋の反対」なのですが、言語化するならば次のABという感じでしょうか。
負け筋A「デルバーが変身しない」
負け筋B「墓地が肥えずにテラーが出ない」

偉そうに語ってますが、私は今でも上記の勝ち筋ABいずれも満たさないハンドをぬるキープして負けるという失敗をしてしまいます。マリガンをしっかりすれば余程の下振れを引かない限り事故らないのでマリガンを恐れずに初動がしっかりと滑り出せる手札をキープしましょう。「ブレスト+思考掃き+綿密な分析」の3枚が揃うと意図的にフラッシュバックまで漕ぎつけられるので、運が良いとマリガン分も取り返せます。
さて、ここまでの負け筋はゲームスタートからゲーム序盤の分岐の話でした。ターンで言えば1~5ターン目くらいでしょうか。MTGは複雑なゲームなのでターン進行とともに状況が複雑化していきますよね。では、ゲーム序盤では勝敗の行方が定まらなかった場合の負け筋を言語化してみます。
負け筋C「イーブンよりも不利な盤面で打消ししか引かない」
このパターンもあります。相手ゴブリン3体、こちら更地で手札は対抗呪文や呪文貫きのみ。思考掃きを引いたので唱えたけどドローは2枚目の対抗呪文のような現象です。打消し=状況固定なので有利盤面を固定するためや、相手のキーカードを止めるためには有効ですが、劣勢の場面では何もしません。フェッチがない環境でのブレストはリスクもありますし、思考掃き系はドロー操作はできないので一定の確率で発生してしまいます。

打消しでは盤面には干渉できない。このイラストが好き。

これらの他にももちろん「赤単のぶん回り」や「天上の鎧+アルマジロ」、「そもそも不利なデッキ」などの相手依存の負け筋もあります。

2.5 引きが良いから勝ってるんでしょ?

MTGをやっている皆さんなら一度は体験したことがあるのではないでしょうか?「引きが良かったね」「引き強いならそりゃ勝つわ」。負け惜しみのようなものですが、私自身言われたことも言ったこともあります。MTGは将棋などとは違うので運の要素もありますので完全に間違ってはいないですが、勝った時に言われると少し不快ですよね。さて、このことについて、青単テラーはいわゆる「引きが良い」という状況が多発します。ここまでで何度も述べているとおりこのデッキには4種類しかカードが入っていなくて、そのうちのドロソは別のカードに変換できるので必然的に必要なカードを引き込む可能性が高いのです。裏を返せば「引きが悪い」状況というのはこの4種類のうち「土地ばかり引く」「墓地肥やすカードがないデルバーキープ後にテラーばかり引く」などの状況に限られます。考えてみてください。お互い5マナで手札0のトップ勝負。ブレスト4思考掃き4留意4考慮2ロリアン4綿密な分析3でドロソ21枚。テラー系の素引き8枚。引いて弱いのはピアスと断絶と土地くらいなものです。デルバーやカウンターは中当たりといったところでしょうか。青単テラー、いいデッキなのでぜひ握ってみてください。

3 アーキタイプ別ゲームプラン

晴れる屋様のHPから引用

3.1 対コンボ

パウパー界のコンボデッキというと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。上記のメタゲームを見ればエルフ、ファミリア、壁コンボ、オーラあたりでしょうか。ファミリアに関しては莫大なアドバンテージで押しつぶしてくる熟考ビートもあるので純粋なコンボかは怪しいですが、この他ではリアニやモグワーツなどでしょうか。
対コンボは、カンスぺ擁する青デッキなので基本は有利がつくと思います。(ただし、エルフは超が付くほど不利です。除去がないのでクリーチャーに触れないことや、手数が多いかつマナが潤沢でカウンターが間に合わないこと、横並びなので攻守においてテラーではどうしようもないことから手も足も出ません。)
ゲームプランとしては、コンボの成立を防ぐのは当たり前なのですが、守ってるだけでは勝てないのでどこかでクロックを出す必要があります。最良のプランとしては先手デルバースタートですが、後手の場合はピアスを構えた方が良い場合もあります。例えばボーグルに天上の鎧を付ける、トロールを死体発掘などがあります。自分の手札や相手の動きを見ながら、どこかでクロックを出すこと。場合によっては相手が何も持ってないことを祈ってフルタップで踏み込む必要も出てきます。

3.1.1 エルフ

基本は諦めですが、方針としてはマナ加速するエルフは無視して、エルフの先兵(+X/+X修正)や森林守りのエルフ(+1/+1カウンター乗る)などの強化系、紆余曲折などのリソースカードを優先的に消し、かつライフを高速で詰めていきマスブロに追い込んでエルフの頭数を減らし、こちらのカウンターが切れたころの相手のリソースカードを撃ちにくくするという感じでしょうか。サイド後はライフゲインも追加になるのでかなり苦しいマッチアップです。

3.1.2 ファミリア

熟考漂いによりデルバーが止められ、ライフゲインによりテラーもある程度無視され、cipで無尽蔵にアドバンテージを取られるため難しいマッチアップです。無限コンボがあるのでこちらも安易にカウンターを切れないこともしばしば。サイド後も自分が墓地を使うためレリックなどを使えないので厳しいままです。方針としてはファミリアなどの軽減は無視して、熟考や古術師、儚い存在などのリソースカードを消していくかたちが一番勝てる気がしています。

1マナの性能ではない。パワー9まである。

3.1.3 壁コンボ

エルフと似ていてマナが潤沢なので手数が多く、リスティック系のカウンターはほぼ無力となりますし、手数が多く打消し切れないこともしばしば。ただし、エルフと違って殴ってこないし、ある程度マスカンが絞られるので戦いやすいです。暴走の煽動などのリソースカードにカウンターを当てていきましょう。サイド後は無効をインできます。盾壁の歩哨(4/1/3の壁サーチ君)や跳ね橋(速攻持たせる壁)がアーティファクトですし、現実からの遊離もエンチャントです。さらに相手がインしてくであろうレリックなどにも当たります。

3.1.4 呪禁オーラ

こちらも戦いやすいマッチアップ。まず相手が7枚キープできることも珍しく、初動が楽園の拡散なども良くあります。マスカンは天上の鎧と祖先の仮面とアルマジロですが、相手がクリーチャー1体しかいないとわかる場合で、次に引かれたクリーチャーへのエンチャントもケアできるならクリーチャーを打ち消しても良いです。シラナの樹上能力を止められるためデルバーが殴らない方が良いこともあるので注意です。サイド後は無効を4枚投入できるのでさらに戦いやすくなります。

3.2 対フェアデッキ

フェアデッキというとグリクシス親和、ゲート系、カルニブラック、フェアリー系、テラー系、ジェスカイブリンク、空漁師系、などでしょうか。
これらのマッチアップはカードの枚数が重要になるのでマリガンはぬるめでも良いです。対コンボと違い、基本的に即死はしないので「20点削られる前に20点削ることができる盤面を作ること」が目標になります。もう少し具体的に書くとマイアの処罰者を2体出されて16点殴られても、テラーを3体出せれば勝てるという感じでしょうか。対フェアデッキではこのようにクリーチャーのサイズで勝ることや、カードの枚数で勝ることが非常に重要になってきます。そのため、ロリアンはできればサイクリングせずにキャストしたいです。綿密な分析もできれば両面で唱えたいですし、運良く落ちれば追放されないうちに優先的に唱えたいカードになります。また、難しいカードの1つに断絶があります。このカードは何も考えないと相手に撃つのが当たり前に感じますが、対フェアデッキでは相手の除去に対応して自分のクリーチャーを逃がすことでカードの枚数で損しなくなります。レアケースですが相手のクリーチャーに撃つ場合としては、0マナで墓地を1枚肥やしてテラー着地を急ぎたい場合です。カード枚数では損しますが、相手はクリーチャーを出しなおさないといけないし、テラーへの対応も迫られます。しかしテラーを除去された場合は大損することになるので注意が必要です。
反対に、対コンボの場合は、「コンボパーツAとBを揃えられたら負け」となるので、カードの枚数よりもそのコンボを阻止できる1枚のカードの方が価値が高いのでマリガンで回答を探しますし、相手のコンボパーツもあくまでコンボパーツなので単体では弱いカードである場合がほとんどです。

3.2.1 グリクシス親和

五分~微有利のマッチアップという認識。こちらが墓地を肥やして急に5/5を複数体出すのに対して、相手はファクトを増やして急に4/4を複数体出してくるようなイメージです。そこに論争パッケージや感電破などを絡めてきます。マイアの処罰者もケンクもマスカンではなく真のマスカンは論争と血の泉です。ピアスなどの賞味期限の短いカードは状況に応じて胆液の水源などに撃っても良いです。腐ってもフェアデッキ対決なのでカードが増えるカードは消すのが板です。特に血の泉は早いターンに着地するとファクトカウントも増えてぶん回りに寄与してしまうし、後半はケンクなどの準マスカンを回収されてしまう上にカードが増えます。幸い断絶擁するデッキなのでケンクがそこまできつくないです。テラー複数体並べば破壊不能のブロッカーにしかなりませんが、血の泉でケンク回収から3/3破壊不能が2体並ぶときついです。サイド後は無効や鋼の妨害が増えてさらに盤石になります。

1マナの性能ではない。パワー9まである。

3.2.2 ゲート系

主に青白ゲートを想定して書きます。苦しいマッチアップです。戦隊の鷹や当世の飛行によりデルバールートが消えます。戦隊の鷹+ブレストで何枚も稼がれます。当世+フラッシュバック、永遠で何枚も稼がせます。バジリスク門ですべてのクリーチャーが脅威となりますがこちらに除去はありません。絆魂でライフレースが壊されます。唯一タップインだらけというところが弱点なので、高速で殴り切れればワンチャンあります。サイド後もクリティカルなカードが少なく、依然として厳しいです。一方で相手は邪悪を撃ち砕くやパイロなどを追加してきます。当世や未達への旅をケアできる無効は入れられるのを忘れずに。相手の墓地に虹色の断片がある場合は、相手のエンド時の断絶で白クリーチャーを0体にできればフラッシュバックされません。当たり前ですが意外と忘れがちなので頭に入れておくと良いかと思います。

3.2.3 カルニブラック

そもそもテラー系に強いという理由で環境入りしてきたデッキ。除去がメインで15枚以上に加えて墓所のネズミまで入っているデッキなので掻い潜ることが難しいです。対してこちらの生物はデルバー+テラー2種+旧Twitterの計13枚。何も考えずプレイしていると捌かれて負けます。まずは相手の動きを知ることから(私自身がカルニブラックを使い込んでいたからこその視点かもしれませんが)。カルニブラックは親和と似ていて、命取りの論争で足回りを固めつつアドバンテージを取り、盤面を更地にして安全に統治者やイニシアチブの着地を狙ってきます。宝物トークンで着地を早めたり、ピッチで隙なく展開も可能です。弱点は論争パッケージが回らないともっさりすること。まずは初動の論争を打ち消すこと。カルニ側は土地2+論争のような手札でキープすることが多いので初動を消せるとかなりもっさりします。対抗呪文はできれば統治者やイニシアチブを消したいので1枚は残すかドロソで探せる状態にしつつ4・5ターン目を迎えてください。また、綿密な分析やロリアンの発見で枚数を稼ぐことも重要になります。ゲームは必ず長引いて、60枚中40枚くらいはゲームに関与してきます。必然的に3枚程度のロリアンがゲームに関与してくるので、1~2枚目は状況によってはサイクリングしても良いですが3~4枚目のロリアンはキャストできるようにしたいです。綿密な分析は4マナでキャストするとボジューカで追放されるので、6マナある状態で4+2と動いてしっかり枚数を稼ぐか、思考掃きで落としてすぐ唱えられるようにすると勝利が近づきます。また、Xはネズミ以外では対処されない非常にバリューの高いカードになります。最低でも5マナある状態でキャストして損をしないように、できれば6マナある状態で対抗呪文を構えながら出したいです。ターンが帰ってくれば勝ちです。断絶はメインでは自クリーチャーに、サイド後は抜きます。

3.2.4 フェアリー系

SSSを決められてしまうかどうかで大きくシーソーが傾くマッチアップ。相手が先行の場合、初動フェアリーの予見者であることが多いです。このような場合はすぐにフェアリーだとわかるので、思考掃きを相手のエンドに…などと考えないでください。SSSが最大の脅威なので1マナ呪文は撃てる時に撃ちましょう。最悪のケースは「SSSで1マナ呪文を消されて、次に殴られながら忍術されて再びSSSを構えられ続けること」です。ロリアンのサイクリングは消されないの構えても良いです。4~5マナのドロソも本来は対抗呪文などされると苦しいのですがSSSされるよりはマシです。相手もSSSに頼って対抗呪文がないハンドであることも多いので突っ込むのもありですが状況に応じて。またコンバットも重要で、忍術されないためにデルバーやテラーで殴れるときでも殴らない選択肢を常に考えてください。忍術を許すと単純にカードを引かれるだけでなく、SSSを使いまわされてしまいます。対フェアデッキですがボーラスの占い師はカウンターする優先度は低いです。スカるかも知れないし1/3のボディーに価値がありません。忍術の種にされる可能性はありますが、非常にテンポが悪いのでまだ許せます。カウンターはSSSやロリアンなどを優先的に。フェアリーカウントによっては高マナ域も消されてしまうので注意です。相手が4マナある場合はSSSを2体出して無理やり対抗呪文を消してくる可能性もあります。(失敗しても相手は損しない)

3.2.5 テラー系

ミラーです。青単か青黒かで少し変わりますが大きな考え方は同じです。ゲームレンジとしては、先手側がデルバー完走する場合は非常に短いターンで決着が付く一方で、デルバー完走できない場合は長期戦になります。特に青単テラーを相手にする場合は除去がないので2ターン目までにデルバー2体のように展開できると一瞬で勝ちます(変身しない場合は察し)。対フェアデッキなのでロリアンや綿密な分析は基本はキャストする方針は変わりませんが、序盤土地が止まることは死を意味するのでロリアンは引っ張りすぎないでサイクリングします。長期戦になった場合の焦点はXの着地です。Xが着地すれば勝ちなので、「相手が青単でフルタップ」以外の状況では急がずに最低でも1体はトークンを出せるようにしてから唱えてください。青黒テラーの場合は後から除去を撃たれてしまうので注意。相手の墓地の除去枚数や、これまでの「プレイの履歴」から除去を持っているかどうかを予測して、持っていないようであればフルタップで出しても良いです。この他に対青黒テラー特有の注意事項としては予想外の牙をめぐる攻防があります。例えば「相手アンコウのみ、こちらテラーとサーペント」という場面。何も考えないと「打点の高いサーペントで殴って、除去耐性のあるテラーを立たせる」もしくは「2体で殴る」が正解となりそうですが、予想外の牙をケアするならば「(相手がフルタップなら)テラーで殴ってサーペントを立たせる」が正解となります。ほかにも「テラー2体を立たせている場合はダブルブロックする」など、細かくケアできるポイントはあります。場合によっては「デルバー2体でブロック」や「テラーとデルバーでブロック」なども検討します。6/6絆魂が定着したら負けです。

3.2.6 ジェスカイブリンク

アドバンテージの塊で除去満載のデッキ。他のフェアデッキと同じようにリソースカードを消してきたいですが、あまりにも多いので対応しきれずアドバンテージで押しつぶされるので不利なマッチアップです。何とかデルバーを守って熟考を着地させないなど切り開きたいところ。親和やカルニの論争と同じように浄化の野火がエンジンになるのでそこを挫くのは一つポイントになりそうです。サイド後は青ブラストの的がかなりあるので多めにインします。

3.2.7 コーの空漁師系

プリズムホークと言ったほうが良いでしょうか。個人的に空漁師が憎すぎて白単などもひっくるめてこのように認識しています。赤白の場合はきらめく鷹と空漁師でデルバーの回答が8枚。地上もカルドーサやスレイベンなどで固く、除去も豊富。サイド後は墓地対策やパイロも追加となり非常に厳しいです。勝ち筋ABの両方が完全にふさがれ、リソースもガンガン稼がれるのでエルフの次くらいに厳しいマッチアップとなります。白単も似たような理由で空も地上もシャットアウトされますが、除去が少ない分ワンチャンあります。

3.3 対アグロ


パウパーのアグロでまず考えないといけないのは赤単ですね。他に最近台頭してきたきらすべ親和をあげておきます。青単テラーは冒頭で述べたとおり押しつけデッキなのですが、対赤単などでは受けに回ることも大事になってきます。対フェアデッキと違い、カードの枚数を稼ぐことよりも盤面のダメージを減らすことが重要になるマッチアップです。赤単相手にロリアンを5マナで撃ってる余裕なんてないですよね。

3.1 赤単

メイン戦は不利です。基本は守備表示から入ります。対抗呪文は2マナで相手の1マナを打ち消すころになるのでこのマッチアップでは弱いカードです。マスカンはカルドーサと奇襲隊、ステッカー型の場合はステッカーゴブリンです。序盤を何とか凌いで中盤に守→攻に切り替えるときにカルドーサのトークンが邪魔になります。また、奇襲隊の打点も跳ね上がるうえ、最低でも3打点を毎ターン刻んできます。奇襲隊がマスカンなのは言うまでもないですよね。
サイド後は青ブラを大量にインできるので相性が改善されて有利となります。サイドプランは綿密な分析はライフを払えるわけがないのでアウト。考慮も1マナ払ってカードを探す余裕などないのでアウト。断絶や2マナのカウンターも青ブラの下位互換なのでアウト。ピアスは諸説ありますが個人的には残します。相手が土地伸びないことが多いし、とにかくデッキを軽くすることで相手にテンポ負けしないことが大事と考えています。枚数調整でサーペントを減らすことも検討してください。サーペントよりはXの方がカルドーサの回答になる分バリューが高いと思います。

1マナの性能ではない。パワー9まである。

3.2 きらすべ親和

基本はアグロとして立ち回りきらすべによるワンパンもある環境屈指のデッキ。ソプターの飛行やジンジャーブルートのアンブロがあるので油断できません。マスカンは言うまでもなくきらすべですが、物読みやスレイベンで引き増ししてきつつ、親和ムーブでカエルやマイアがどんどん殴ってきます。こちらはきらすべに怯えて構え続けなくてはいけないのですが、どこかでテラーを立たせるなりしないといけません。メインは微不利。サイド後は無効や鋼の妨害をインできるのでぐっと戦いやすくなります。Xもサイドインしてください。きらすべに対抗できる可能性があるカードはすべてイン。断絶も残しです。カウンター枚数が増えるので躊躇なく切らすべ以外にもカウンターを使えて盤面でいつか勝てますが、ジンジャーブルートはしぶとく1点ずつ入れてくるのでダメージレースは注意してください。

4 おわりに

ここまで長文を読んでいただきありがとうございます。普段から色々と書きたいことはあれど筆を執るにはエネルギーがいるのでなかなか書き始められませんでした。ようやく重い腰を上げて書き始めたらまとまりがなく支離滅裂。書きたかったあれこれも書き漏らしているような気もします。
拙い内容ですが読んでくれた人の何かの参考になれば幸いです。また、パウパーがもっと盛り上がればうれしいですし、この記事がそういった盛り上がりの一助になればとても嬉しいです。
note初心者なので記事の感想などコメントいただけると励みになります。
それでは、また!

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