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「まほうつかい」のジェンダー問題

オトナから見れば楽しそうなものなど何もない通学路。小学校中学年の私たち4〜5人「一緒に帰るグループ」は道端にあるものを使って独自のルールを作り、真剣に遊びながら家へ帰っていく毎日だった。
そんなある日────

「ねぇ、将来ってさぁ、何になりたいの?」

歩きながら仲間の一人が、誰に話しかけるでもなく声を投げると、みんなは口々に夢を話しはじめる。

「あたしはね、ケーキ屋さん!    毎日ケーキ食べれるんだよぉ」

「んーっと……保母さん、かなぁ」
(昭和の時代は保母さんと言ってましたね、今は保育士)

「えー、オレなんだろうな」
「プロ野球選手じゃないの?」

「さよちゃんは?」

話を振られ、

「そだな、魔法使いになりたいな」
「へぇー」

そのときはそれだけで終わったが、何日か後────
一緒に帰るグループのうち一人が別のグループに混ざって盛り上がっているところに、たまたま私が通りかかったら

「あ、そうだ。さよちゃんってね、『魔女』になりたいんだって!」

その単語の違和感を飲み込むことができなかった私は、その子に向かって強い口調で否定してしまった。

「魔女じゃないよ!」
「えー、だってこないだ言ってたじゃん」
「魔法使いだってば!」

彼女にとっては魔法使いだろうが魔女だろうが、どっちでも同じことなのかもしれない。でも魔女は、女性限定だろ。

私は昔から「おんなあつかい」されることにかなりの抵抗感を持っているが、だからと言って男になりたいわけでもない。
物心ついてから今までの人生、ときおりではあるが考え続けている本件。未だにうまく言語化できないでいるため、もどかしい限りである。

最近でこそジェンダーレス社会だとか多様化ナントカなどと謳われるようになり、生まれ持った性別と心の性に対するギャップが云々〜な風潮だが、これもなんだか的外れな感じでもやもや。商売の道具にしている組織も少なくないし。。。
ただ、そのおかげで、私の見た目と戸籍は女でありながらメイクと下着以外の持ち物・着る物などはメンズものでも周りはスルーしてくれるうえ、「ノンバイナリー」という都合の良い言葉も一般的になりつつあるようなので気が楽になったな、とは思う。

そこで自分のセクシャリティはナニであるか、知りたいときはネット検索すると下図のようなテストが山ほどヒットする。目安にはなると思う。

パーセンテージがオカシイぞ。この手のテストは気になるときにやってみてるけど結果はいつもこんな感じ
おおむね、こんなもん

こうして今回noteに書かせてもらったおかげで、頭の中にあったもやもやが少し整理された感じがしてきた。
おそらく私のセクシャリティの核となっているのが、抑圧(※)されてきた、愛する能力が皆無な毒母(=女性)への嫌悪感や反発と反抗なのだろう。
(ああ、ここにつながるとは思っていなかった@心の声)

なお、私が抱えてきた長年の抑圧を解放できるキッカケとなったのは、昨秋他界したウチノヒトなのだ。私が40代の頃、専門家でもないこのヒトに気づかせてもらったことでやっと心の人生をやり直すに到り、穏やかに過ごせるようになった。感謝してもしきれない。

ついでに申し上げると、ウチノヒトは女の人が苦手だ。しかし、説明するのがめんどくさいから冗談めかして「女性恐怖症」などとケムに巻いていた。
そんなウチノヒトが、こんな私となにゆえ20年も一緒にいられたか。
曰く、「あなたは誰にも媚びないし、言ってることが本音だから楽でいい」。
前述のテスト結果をご覧いただくと、少しご理解いただけるのかもしれない。

※【抑圧】心理学で、不快な観念や表象・記憶などを無意識のうちに押し込めて意識しないようにすること。

実は毒親についてもけっこうなボリュームで書いたのですが、読んだ方が不快に感じられると申し訳ないのでカットしてお送りしました。もし、読んでみたいという稀有な方がいらっしゃれば有難いことですが。。。その場合、もろもろ考慮してどこかに公開するかもしれません。

毎度ご高覧いただき、ありがとうございます!

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