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出雲に向かう 2019-Day#02

元旦に帰った翌日にはまた旅にでるつもりだったが、実家のネット回線が2018年2月にFlets光NEXTに切り替えたにもかかわらず、回線がありえないほど遅く、原因調査も兼ねて1日様子を見ることにした。
今どき光回線なのに1Mbps以下ってありえるのか…と思っていたが、色々試していると5年前のルーターが悪さをしているみたいなので、新品に取替えてみた。その後はダウンロード / アップロードともに60Mbpsでるようになったので、これからもルーターの寿命は気にしたほうが良さそうだ。
父親は、母親が勝手に切り替えてしまったネット回線のせいでインターネットが楽しめない!と苛立っていたので、やっと昔のように快適にインターネットが楽しめると嬉しそうだった。
些細なことなのだろうが、わからない同士の責任のなすりつけあいで、不満が積もっていき、その結果、不仲度合いが進行していたのだろうと思うと、寂しい気持ちになった。

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岡山から出雲駅は5時間ほどの短い?距離のため、どうせなら初日に食べることができなかった大好物の「たこ八のたこ焼き」を腹いっぱい食べてやろうと、岡山駅前の高島屋が開店する時間に家を出発した。
高島屋の地下はあまり店舗の入れ替わりはないようで、特に目新しさもなくまっすぐにたこ八に向かい、カウンターへ座った。

東京だと8個で980円という謎の価格で、おそらくアヘンか大麻が粉で入ってると思われる。だが関西の店舗ならば8個は500円ちょっとだ。

明確に異なるのが、かつお節や一味、青のりなどのトッピングで、これは東京の店舗では卓上にすら置かれていない。それでも値段は2倍である。
東京店の「かつお節や青のり、一味もマヨネーズは不要。ソースだけで食べてください。うちは味に自信があります」というオナニーを客に求めてくるのは、一体誰の指示なんだ。即刻やめてほしい。真剣に。

ちなみに関西では16個入りまであり、そちらが980円(税別)だ。
行くしかないでしょ!16個!腹が膨れて苦しい思いをしていつも後悔しているとしても!それがn回目だとしても!!

「アッ…16個入りで…アッ」
「12個ですねー!少々お待ちください」
「…アッ」

ひさしぶりすぎてコミュ障『カオナシ』モードが発動してしまった。
予定は狂ってしまったが 、もともと木村屋のパンでこれまた好物のバナナロールを買ってたべるつもりだったので良しとした。
そのあと、食べているとお昼時が近くなったためか、行列ができてきたので、そそくさと退店した。

岡山駅の地下街で木村屋に立ち寄りバナナロールを2本買う。
木村屋は名前からも分かる通り、元は東京の木村屋で修行された創業者の方が暖簾分けされできたパン屋だ。
岡山でパン屋といえば木村屋というくらい県内ではトップシェアで、ソウルフードだと思う。
定期的に食べたくなるが、通販してまで…という味で、個人的には都内のアンテナショップで売ってほしいモノの一つだ。

地下の駅改札で18きっぷにスタンプを押印してもらい旅がはじまった。
まずは伯備線で新見に向かい、新見で米子行きに乗り換えである。
米子からは山陰本線に乗り換え、今日の目的地 出雲駅を目指す。
ホテルはすでに予約してあり、この日は完全に移動日だった。

実家では車を使っての移動が多かったため、実は人生ではじめてこの伯備線という路線に乗った。ただやはり地元の景色はどこも似ていて、窓から流れるどこか見慣れた景色を眺めていた。

やっと雪景色に出会う

新見では30分の乗り換え待ちだったため、駅付近をぶらぶらと歩いた。
これもやはり車だと一瞬で通り過ぎるような小さな駅だったため、新見という地名は天気予報で良く目にしていたが、こんな場所だったのかと感慨深い気持ちだった。

新見から米子行きに乗り換え、しばらくすると山陰地方と山陽地方を隔てる中国山地のエリアとなった。
中国地方と四国地方は瀬戸内海を中心に上下に高い山脈がある。中国山地で日本海側からの冷気は遮られ、太平洋側からの冷気は讃岐山脈で防ぐという天然の要塞みたいな作りになっている。また中国地方は一枚の大陸プレートに乗っているため地震もあまりなく、中国地方で瀬戸内海沿いに住んでいるとほんとうに自然災害が稀だ。

しかし天気予報で「米子自動車は雪のため」と耳にしていたため、山地上は冬場は雪が降ることは知っていた。そのため旅の目的である、雪が見えはじめるのは地域はここからだと思っていた。
それは期待を期待を裏切らず、米子につくまで思う存分雪の景色を堪能できた…。
電車の中は温かいが、外は寒そうな一面の銀世界。
これが冬の汽車旅で一番好きなのだ。

しかしそれも米子につくまでで、山地から市街地に近づくと雪が一切なくなった。それどころか温かいとすら感じる気温に変わっていた。
旅行に行く前の日本海側の大寒波ってどこへいったんだ…。

呆然と木村屋の「餡きり」を食べていると米子についた。
出雲大社へ行くのが目的だったため、米子からすぐに乗り換えて、出雲に向かうか迷ったが「出雲大社は早朝に参るほうが空いていて良い」という記事を見たので、初詣は翌日にした。

それならばと、はじめての米子を散策することにした。
何もなかった。

驚くほど駅前に何もなくて、どうしようかと思いながらフラフラしていると偶然進行方向に市街地らしきものを見つけることができた。ただ商店街は閉まっている店舗が多く、とくにお土産を買う用事もなかったため、また駅の方へ引き返すことにした。

ボクは良く旅行をするが、付近で一番の繁華街スポットであろう場所がここまで閑散としていると、一体この付近に住む方々は日頃何をされているのだろうかと思うことがある。学生の遊び場のような物がないのは寂しい気がする。だからこそ高校を卒業したら都会の大学や会社へ行ってやるという人ばかりになるのかもしれない。
改善施策を考えてみてはいるが、いまいち思いつかない。

夕暮れになり、出雲駅に向かう電車は混雑していた。
車窓からは日が沈むにつれ暗くなっていく日本海が見えて、とても美しく印象的だった。

出雲駅には18時半に到着した。
ホテルにチェックインし、荷物を置いてから出雲駅付近を散策した。
米子よりも飲み屋が多く点在していて、どこで飲んでも楽しそうだったが、結局入りあぐねてしまい、また街を一周してホテルの近くのドラッグストアで大量に酒を買ってしまった。地方にお金を落とさないダメな旅人だ。

明日は早めに出雲大社に向かうため、この日は早めに就寝した。

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