本を破り捨てた話。

大昔の話。

本を捨てることはあまりないのに、昔、一度だけ本を破り捨てた。あまりに考え方がゴミすぎたあの本の事を今日ふと思い出しました。


当時ワタシは師弟制度という名の下、今でいうパワハラの様な事を受けていまし。夢と希望を抱えてついた職場で、夢を叶えるためだと心を壊してしがみついていました。ワタシがワタシであり続けるためには仕事を辞めなければならないと、決心とともに目覚めたある朝に職を後にしました。

俺が黒と言えば黒だというのが師弟制度。そいつはそういった。ワタシはそれでも白は白だと言い続けることにしました。甘いと言われ続けたが、それが甘いという事であるならばそれに納得する様な生き方はしたくないと思った。

職を去ったワタシはなすすべもなく途方に暮れ、アルバイトをしながらお金を貯めました。狭い世界の中で汚点を作ったワタシは居場所を探すのに苦労しました。

それでも前に進んでいると、出会いは訪れる。

怪我が治るのには時間がかかるし、傷も時折痛みます。そして、狭い世界、どんなに自分を確立しても、その影に怯える日々は一生続きます。対面の時がきたらワタシはどんな顔をするのだろう。


あの本の話に戻ります。

当時タイトルを見て、その師匠を思い出しました。ワタシはどうすればよかったのかが書いてある気がしました。しかしながら、その本は周りに翻弄されずに自分の目的を果たす為に上っ面の誠意を身に纏って、周りを利用するすべが書き綴られている人間のクズの本でした。

この破り捨てた本を思い出したのは、同業者に私の理想の話をした時の事。そのこはこういった、『パーフェクトワールドならね』。言葉はマイルドでこそあるけれどそれは、『あんたは甘い』とおんなじ事。ワタシの欲しいものを持っている彼女は、あの本に書かれた事を仏顔で実行してきた、あの師匠よりも恐ろしい人間かもしれない。


欲しいものを手にいれることは時に、心を失うことかもしれない。何かを果たすことに必死になると知らず知らずのうちに心を失っています。ある日久しぶりにあった母親にどうしちゃったの?そんな事言わなかった子だったのに、と言われショックを受けました。

『人を誠意は、上っ面かもしれない』そんなコンセプトさえも無かったあの頃にもどりたい。

とにかく自分が誠意を持って歩いていく事が、そんな事ないと言えるためには必要なことかもしれない。


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