シャウエンの青の色
シャウエンで3泊し 今は 「世界一の迷宮都市」 と呼ばれるフェズへ向かっている
バスで4時間半 1800円
モロッコの旧市街は迷路のようになってることが多く それがとても楽しいのだけれど、世界一の迷宮都市とは一体どんな感じなんだろう
明日が楽しみだ。
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シャウエンでは1日 寒くて身体が冷えた日があって、温泉行きたいなぁ なんて、Google mapで冗談で検索してみたら、すぐ近くに銭湯と出てきた。
銭湯?と思いながら調べてみると、モロッコではハマムと呼ばれるローカル銭湯があるらしく。
浴槽はなく、サウナみたいなところで、垢すりのようなマッサージをしてもらえるとのこと。
値段もお手頃だったので、せっかくなので興味本位で行ってみることにした。
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湯気が立った温かい部屋で、石の台に寝転がり 何かの粉と練り石鹸を混ぜたカレー色のペーストを塗られた
その後しばらくして垢すりが始まった
垢すりは今まで体験したことがないから比べようはないけれど、あまりに力強くてその後の皮膚が心配になるくらい。
気持ち的には、まな板の上で思いっきり硬めのタワシで擦られてるゴボウってこんな感じなんだろうな
なんて、訳のわからないゴボウの気持ちを想像した。
そんな新体験をし、身体も温まりローカルなレストランへ
スープを飲んでる人を見て、同じものを注文。
このスープ、「ハリラ」 と言ってモロッコでは日常的に食べられる 日本でいうお味噌汁のような位置付けの食べ物なんだとか。
豆と具がたっぷり入ったスパイシーなスープ
ローカルなレストランは安く、一杯150円くらい。
シャウエンに来てからはお酒を飲んでいない。
モロッコはイスラム圏なのでお酒を見つけにくい
見つけたら買おう なんて思いながら数日が経った。
強制禁酒だ。
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昨日。
天気も再び回復し、青空が見えたので シャウエンの町をとことん歩いた。
青い町と呼ばれるシャウエンの町は、ほんとにどこもかも、青い。
なぜこんなに青いのか気になって調べてみたけれど、いくつか理由があったのでほんとのところはわからない。
虫除けの為とか 暑さを紛らわす為とか 青色が神聖な色だとか
アンミカさんが白って200色あんねん と言っているのを聞いたことがあるけれど、青も200色あるんじゃないかと思うくらい 色々な青を見た。
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町歩きをしていると、子供達に手招きをされた
言葉はわからないけれど、どうやらどこかに案内してくれるらしい。
人懐こい子供達に付いて行った
写真を撮ってと言ってくれたり、私を撮りたいからカメラを貸してと言ったり。
こう言う時 少しばかり警戒する自分もいるけれど、子供達と純粋に楽しみたくて、カメラを渡した。
写真を撮ったり撮ってもらったりしながら、坂を上に上に登る
登った先に、シャウエンの町を見渡せる絶景が待っていた。
私をここに連れて来てくれてありがとう。
帰り道、秘密基地があると案内してもらい
なかなかのオフロードの下り坂で 逞しい彼女達は私の手を取って、慣れた足取りで坂を下る
石や木で作った中に毛布が敷いてあり ここでみんなで寝たんだ と教えてくれた。
なんだかとても懐かしい気持ちになった
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その後 お金をちょうだいと言われた。
私は悩んだけれど、少し考えて、そこで待ってて欲しい お礼におやつを買ってくる と、伝えた。
彼女達はお金が欲しい、付いて行きたい としばらく言っていたけれど、必ず戻るから と約束して、おやつを買いに行き戻った
笑顔で抱き付いてくる女の子達
彼女達の背景はわからないけれど、きっとこれでよかったんだ。
素敵な時間をありがとう。
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その後、子供達とは別れ 行ってみようと思っていた丘の上に行ってみることにした。
道中、「日本人ですか?」 と声をかけてくれた女性がいた。
彼女はさおりさん
聞けば1人旅で世界一周をしているらしく、シャウエンに来るバスで出会った中国人の女性と今日は共にいるとのこと
夜ごはんをよかったら一緒に と誘ってくれたので、夜に待ち合わせをすることにした。
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私より少し年下のさおりさんは、元教員で、モンゴルで子供達に教えていたこともあるらしく
アフリカをメインに世界一周しているというかっこいい女性だった。
中国人のフィビさんは、生まれこそ中国だけれどロンドンで育ち今も暮らし、政府関係の仕事をしながら、旅が好きで色々な国を訪れてるという
人と出会うということは 沢山の生き方を知るということだ
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帰り道 観光客の通る道端で、今日案内してくれた子供達がおやつを売っていた
みんなここで働いてるんだ
私は彼女達の背景は知らない
私が彼女達と今日遊んだんだ、と話して1つ買ったら、さおりさんとフェビさんもおやつを買った
このおやつは お米でできていて上にシナモンがかかってて、甘さも控えめで美味しい。
今朝 道端で可愛い兄妹のように見える2人が販売してて 2つ買って、それを朝ごはんにした
売っているのは可愛い子供達だ
このおやつを見ると この子達のことを思い出しそうだ
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シャウエン最終日。
最後にまた さおりさんとフェビさんとローカルな小さなレストランへ行き、山羊肉のタジン鍋を頼んだ
青い町シャウエンは 確かに美しい場所だったけれど、旧市街はお土産物屋さんが沢山
観光客に向けた場所が多かった
シャウエンを思い出す時 あの子供達と過ごした時間と坂の上の景色
おやつを売ってた兄妹
出会って話したみんなのこと
そんな事を 青色と共に思い出しそうだ。
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