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性別違和とあたくし、の話。 その2


さて。

今回は私が性別違和に気づいたときのお話、その2。


はじめましての方は前回のお話

「性別違和とあたくし、の話。 その1 」

から読んでいただけるとわかりやすいかな?




てことで、その続きね。




高校1年の冬。

肩を越えるくらいな長さの黒髪の少年は
母親に連れられて某大学病院のカウンセリングルームにいた。


「とにかく自分が生きているということが理解できません」


そう表現するのがいっぱいだった。

自分でも意味がわからないものをどうやって人に伝えたらいいのかなんてわかるはずもなく。

そんなざっくりとしたことしか当時の自分は言えなかったんだ。


カウンセラーさんも相当困ったと思うよ?笑


だって

まさかまさか自分が男だと思えない、なんてこと恥ずかしすぎて言えるはずもなく。

てゆうかやっぱり生まれた身体や性別を否定するってことにどっか罪悪感とか非常識さとか恐怖が心のなかにあって、言い出すことは愚かまだ直視する事もできなかったんだ。あの頃は。



そんなんだからカウンセリングも噛み合わず。

結局何に悩んでいるのかすらわからなくなって。。。

次第には悩むことにもう飽きてしまった。


結局

多重人格なのか精神病なのかはわからないけど。
自分は周りの子達とは違うんだ。。。ということだけはざっくりと感じ取っていたような感じ。

そんな曖昧なままの日々が重かった。



でも、答えは一向に見えない。

投薬も受けながら、通院しながら。

自分は何者なのか?

男なのか女なのか?

多重人格じゃないならなんなのか?

このばらばらになりそうな感じはどうしてなのか?




私なりに答えを探すため、哲学書や宗教書を読み漁り。

そして音楽に没頭した。



無心に楽器を奏でている間はまさに「涅槃」だった。

コトバで説明できない自分への思いを音にぶつけた。

誰かにわかってほしいんじゃない。

自分で自分がわからないことが唯一もどかしかったあの頃。

来る日も来る日も部屋にこもってはひたすら音を奏で続ける


そうしている間は何も考えなくて済む。

逃げたかったのかもしれない。




そして音楽に没頭したもう一つの理由。


当時背中の中ほどまで伸びてた「ロン毛」に対する「いいわけ」。



高校2年の頃には背中まで伸びてた緑の黒髪。

スカートはいたり化粧はしなかったものの(親の目とか気になったしね)

後ろから見れば「女の子?」って言われるような風体だった私。



そういう私を同級生や世間は「男子高校生」として認識しているから笑

いちいち突っ込まれるわけよ、髪の毛長いと。(しかもティモテとか香ってると余計にw)


だからそんなとき

「ああ、音楽やってるんで。。。」

って言えば周りは一瞬で納得してくれたわけ。



。。。ちなみにティモテに関しては

「家にあるシャンプー使ってるんで。。。」

ってことにしていたけど自分が好きで買って使ってたもの。

てか今の若い人ティモテとか知らんやろ?笑



結局その言い訳は大学でも、社会人になってからも都合良く使わせてもらってたんだけどね。




かくしてそのままミュージシャン人生を歩むことで落ち着くのか。。。と思っていたあんときの私。

事実高2の終わり頃にはプロオケ目指して音大行こうとまで思ってたほど、音楽には夢中だった。




だがそんな私に大転換期が訪れる。




スキな人ができてしまうのだ。


高校2年の秋のこと。


。。。この話はいずれ別にして書こうと思うけど。

恋多き私の、初恋話。


ここからまた私は心のバランスを崩し始めることになるなんて
あの頃は微塵も思ってなかったわ。。。




あ。

長くなってきたので、今日はこのへんで。。。

次回は、初恋と卒業を経て成人になる私のお話ね。


つづく。

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