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姪っ子ちゃんの偉業

「子育てって大変なんだな、俺には4人も子供が居たはずなのに、誰の時のことも覚えてない」

以上、子供が4人も居たのに、亭主関白全開でここまで来て、母に無神経なことを散々やってきて、母が重度の更年期障害を発症した後(症状が重症化した原因は父!)「父が生理的にどうしても無理!」ってなったりして、母は連日伯母に電話をして、伯母に話を聞いてもらって、その後大きなトラブルも起きて、娘達が駆け回ったり裏で父を何回か締め上げたり母の話をきいたりして、父がちょっとずつ「俺はもしかして間違ってたのか…?」とかいうことをつぶやき出した時にやってきた姪っ子ちゃんが成し遂げた偉業です!!!

いや、姪っ子ちゃん(初孫)(今2歳)ね、寝るのがすごいドヘタクソだったんですよ。寝るのが下手くそってわからない人にはわからないと思うんですが、姪っ子ちゃんは眠るのが下手なあかちゃんでして、赤ちゃんが眠るのが下手ってことはつまり、

…眠たくなるとひたすら泣き続けるんですよ、2時間位…。

なので姪っ子ちゃんと姪っ子ちゃんママの里帰り中はおばちゃん(3名)と母が30分交代でだっこしながらあやし(おっぱいを飲ませた後なので姪っ子ちゃんママはお休み中)、やっと寝たと思ってお布団に寝かせても、自分が手足をぴくっとうごかすとそれにびっくりして泣き出してまた抱っこしてゆらゆら地獄(ローテーション)リスタート…っていう光景を見て、父が口にした言葉なんですけどね。

私は

「4人居て全く覚えてない?????まあ???1万歩くらい譲って?????会社至上主義で出世競争で目をギラギラさせていた長女次女時代は仕方なかったとしても????末っ子のものすら記憶にない????マジで????」
(定年を一応過ぎて、出世競争は終わって、それで初めて多分家族に目を向けることができるようになった時にちょうど姪っ子ちゃんが来て、で、まあ娘相手に「うるさい。黙らせろ、俺は明日仕事なんやぞ!!」とは勿論怒鳴れないので黙って見てるしか無くて、そこでようやく仕事一直線だった自分の人生を初めて見つめ直して娘達の子育ての記憶がさっぱり残ってないことに気づいたみたいなんですが、しかしまさか本当に記憶に無いとは…。)

っていうのと、あと、

「あの父がしおらしいことを言った????マジで????明日槍がふるの????」

って思ったんですが、

父はその後、姪っ子ちゃんママの旦那に晩酌をしながら

「俺は育児に全く参加してこなかったから、自分の娘達の子育ての記憶が本当にない。それを俺は今後悔してる。君は仕事だけに邁進しないで子育てにも参加したほうがいいぞ」

って言ったらしくてこれは槍どころか馬とか騎兵も降ってくるのではと思ったんですが、

母は

「いまごろ、今ごろ、今頃なの!!!!?????????」

と、まず盛大に呆れて、その後

「まあ、今わかっただけでもお父さんにしては上出来か」

って納得したらしいです。

で、父がそれを言ってしばらくしてから、母の「父が嫌で嫌でたまらない」症状が収まって行ったので、なんというか、父は孫に助けられましたね、泣いてるだけで育児の大変さをあの父に教えて、しおらしい言葉を父に言わせた姪っ子ちゃんマジ偉大すぎると思いました。本人多分もう覚えてないけど。

まあ、父は母に対しては亭主関白でしたが子供に対しては徹底して公正で、子どもたち全員を公正に育ててきたからこそ娘達はあの時父を裏で怒って締め上げて(奥さんが反抗すると、「自分から離れるのではないか」という不安から逆ギレして奥さんを黙らせようとするのですが、娘達に言われるのは表立って反論できない)(反論できないが話を聞くだけはきいて、あとで一人で色々考えて、これはやばいのではないかと思うらしい)と母の話(ドン引きするレベルのエピソードがいっぱい出てきた)をひたすら聞くっていう形でサポートに入ったのだし、最後に姪っ子ちゃんがトドメ刺しに来て「62歳児」とか「4人子育てが終わったら最後に特別長男の子育てが来た」とか娘達に言われていた(そして母に嫌がられていた)父が多分恐らく立派な「62歳のじいじ」になれたわけですが、

うちの実家はたまたまそういう形で夫婦の関係性の決算が娘達の成人後に来て、父が周囲に対して公正だった結果がそうやって回り回って夫婦間の絆を外側からサポートして、父の考え方も姪っ子ちゃんがトドメ刺したせいで変わったわけですが、

までも、これは巡り合わせと、子供が成人するまでは父の悪口を私たちに一切言わなかった母ちょう偉かったよねって結果なのかなあと思ったり思わなかったりしなくもない。
あれらのエピソードを思春期に知ってたら、私の反抗期は本当に取り返しがつかないことになってたと思います…。

そういう形で30年ごしの亭主関白夫婦関係の決算が来た結果、家族がくるっとまとまるってことはあるわけですが、までも今の人は30年も我慢しなくてもよくねえ?と思ったりしてます。
決算の時、大変だったし…。
あと、必ずしもうまくいくとも限らないしね…。

母も「今までは自分さえ我慢すればいいと思ってきたけど、ツケは結局自分の体調不良って形でかえってきた。それに自分さえ我慢すればいいと思って我慢するってことはつまり、相手の横暴を許容するということだ。だからあんた達は、とにかくよく話し合いなさい」って言ってますし。

とりあえず姪っ子ちゃんは偉大すぎますね。

※2017年3月6日にショートノートに投稿した記事です。

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