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【FaB】Deadlockと引き分けと投了

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2023年12月30日のルールに基づいて作成しています。
英語のルール文章を日本語に訳しているものは私訳になります。


はじめに

2023年もまもなく終わりですね。
今年はFlesh and Bloodの日本地域のサポートが始まり、日本選手権を筆頭に、Battle Hardened: TokyoやProQuestなどいろいろなイベントがありました。

今まではスケジュールされたイベントの参加者をメインターゲットにして記事を書いてきましたが、今回は年末年始版です。
実家のこたつの中でゴロゴロしている方がメインターゲットです。
気軽に読んでもらえるとうれしいです。

ゲームが進行しないとき

Flesh and Bloodの特徴的なゲーム性として、ターン終了時に手札を規定枚数になるまで引くルールがあります。
このルールから、手札が多いときはカードを引かずに自分のターンを終了する場合があります。
お互いがそれを繰り返し、何もせずにターンエンドが続きゲーム状況が何も変わらない状況が時々発生します。

そんな状況をDeadlockと呼びます。

Deadlock

DeadlockはCRで定義されています。

4.5.4e The game is a draw for the remaining players if a deadlock occurs. A deadlock happens when all remaining players refuse to legally advance the game state toward ending the game.

日本語訳
Deadlockが起きると、ゲームは引き分けになる。Deadlockは、すべてのプレイヤーがゲームの終了を目指さないプレイを続ける場合に発生する。

以上から、Deadlockが起きると引き分けになることがわかります。
次にCRにある具体例を見てみましょう。

Example: There are 2 remaining players on 1 life total. Both players only have Invert Existence and a Cracked Bauble in their hand, no equipment, weapon, or cards in their deck, arsenal, or banished zone. The first person to play Invert Existence will lose the game because the opposing player can respond with their Invert Existence which will resolve first and give them the win. Therefore the game ends in a draw because both players are deadlocked.

解説
例:2人のプレイヤーのライフはそれぞれ1です。お互いに手札にあるのはInvert ExistenceとClacked Baubleの2枚のみです。彼らのequipment、weapon、そしてデッキには何もカードがありません。
最初にInvert Existenceをプレイしたプレイヤーはゲームに敗北します。なぜなら、対戦相手は対応してInvert Existenceをプレイすることができ、それが最初に解決してダメージを与えるためです。
そのため、相手が動くまでターンエンドを繰り返すのが最善手です。
以上からゲームは引き分けになります。彼らはDeadlockに陥っているためです。

Invert Existence
Cracked Bauble

Deadlockの説明は以上です。
皆さんのなかには上記のような状況に陥ったことや、そうなってしまうかも!と思い困った経験がある方がいるかもしれません。
Deadlockという概念を知った皆さんは、今後はジャッジを呼んで引き分けにしてもらいましょう。引き分けが嫌なら、違うアクションをしてゲームを進めましょう!

合意による引き分け(ID)

合意による引き分けはTRPで定義されています。

3.5. Intentional Draws and Concessions
Players may intentionally draw games and/or matches by mutual agreement at any time, except for elimination rounds.

解説
エリミネーションラウンド以外のラウンドでは、プレイヤーたちはゲームやマッチの結果をいつでもお互いの合意の上で引き分けにできます。

Intentional Drawsの頭文字を取って、IDと呼ばれています。
お互いの合意がないとできないため、片方のプレイヤーがIDを申し出ても、もう片方のプレイヤーが拒否した場合はゲームが続くことになります。
ゲームの状況に関わらずIDは可能です。ゲームの準備中や、ゲーム中の状況に関わらずプレイヤーはいつでもIDを提案することができます。

投了について

投了はTRPで定義されています。

3.5. Intentional Draws and Concessions
(~前略~)
When a Player concedes a game/match, the result is processed as a game/match loss for the conceding player. A judge should be called when a Player wants to concede. Players may concede games and/or matches at any time, except for timed rounds.

解説
プレイヤーは制限時間のないラウンドではいつでも投了することができます。
制限時間のあるラウンドではいつ投了できるのか?以降の文章を見ていきます。

For timed rounds, Players may concede any time up to and including when time expires in the round, but once a Player takes an in-game action after this point, that player may no longer concede the match and must play the game to its natural conclusion.
If a Player wants to concede after time is called, the player should be dropped from the tournament if there is not a genuine reason why they need to stop playing the current match.

解説
制限時間のあるラウンドでは、制限時間終了までの間はいつでも投了できます。制限時間終了後にゲーム内でのアクションをしたプレイヤーは、そのゲーム中は投了できなくなり、最後までゲームをプレイする必要が生じます。
もし上記のタイミング後にプレイヤーが投了を望むならば、正当な理由がない限りそのプレイヤーはイベントから棄権することになるでしょう。イベントから棄権したプレイヤーは、その時点で進行中のゲームは敗北扱いとなるためです。

制限時間内でゲームを終えることができなさそうなら、制限時間終了前に投了するかしないか考えておくのをお勧めします。上記から、制限時間終了後にゲームを進めると、その段階で投了ができなくなるためです。
制限時間終了後に投了が認められる事由の例として以下があります。

Examples of genuine reasons include but are not limited to:
• There is a personal emergency that requires the attention of the player.
• A player feels physically unwell.
• A player is uncomfortable playing against the opponent.
• A player spills a cup of coffee over themselves and their belongings (only) and they want to concede in order to clean themselves up. If a Player refuses to play a game and/or match, that Player is considered to be conceding the game and/or match. If all Players refuse to play a game or match, the match result is a loss for all Players

解説
・緊急事態が発生したとき
・体調がすぐれないとき
・コーヒーを溢してはやく掃除したいとき

上記が正当な理由の例です。正当な理由がある場合は、制限時間終了後のゲーム中でも投了することができ、次のラウンド以降もトーナメントに残ることができます。言い換えると、正当な理由がないけれども制限時間終了後に投了したいならば、それはトーナメントからの棄権とセットになるでしょう。

この節の最後に、対戦相手に投了してくれないか?と聞くのがいつまで適正なのかが書かれています。

Players may ask for a concession from their opponent before presenting their deck during the first start-of-game procedure (see Section 3.3 - Start-of-Match Procedure). Players may not ask for a concession after they have presented their deck. Implicitly suggesting or pressuring a Player to concede may be considered to be asking for a concession.

解説
ゲーム開始前に自分のデッキを対戦相手に提示するまでの間、プレイヤーは対戦相手に投了してくれないか頼むことができます。
お互いにデッキを提示した後は頼めません。暗黙的に投了を要求したり圧力をかける行為も頼む行為とみなされます。

投了については以上です。
FaBでは円滑にゲームを進めるため、制限時間前後での投了や、対戦相手に投了してくれないか聞けるタイミングがルールで定められています。
わからないときはジャッジに聞いてください。

まとめ

Deadlock、ID、投了について述べました。
FaBではこれらのできるタイミングがルールによって定められています。
ルールに則って正しいゲームの幕引きをしましょう!

では皆さんよいお年を!


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