LARPってどうしたら広められるの?

クロエさんの「なかなかLARPに足を踏み出さないうちの旦那から聞いたことを書いてみる。」というツイートにリプライしようとして、長くなったし別の方に流れて行ってしまって収集つかなくなったのでここに記します。
※旦那さんのご意見に反論するための記事ではありません。投稿をきっかけに今まで自分なりに考えていたことをまとめたものになります。

クロエさんの旦那さんが提案されているのもとてもよくわかります。
自分もそれが「LARPというジャンルの中の一つの遊び方」を広めるには最適だと思います。(誰がそれを作るのだ、はひとまず置いておきます)

さてこういう話が出るとややこしくなるのが現在のLARPは私がLARPを知った2018年頃よりも多岐になって「みんなLARP楽しいよ!ぜひ遊んで!」が一言で言えなくなっていることです。

ではLARPを広めようとしてる人たちに聞いてみましょう(実際の声ではないです、私の妄想です)
・私はガッツリ衣装を着てやるファンタジーなLARPを広めたい!
・本格ファンタジーLARPならこちら山の中で遊べるぞ!
・私は箱を開けるだけのホラーなLARPで遊んでもらいたい!
・卓上で私服で出来るLARPを作ったからみんな体験して!
・Discordでキャラになりきって会話するのめちゃ楽しいからみんな遊ぼ!
・私は一人で手紙を書くLARPを紹介したいです!
・私は戦闘大好きなのでコンバット系LARPをすすめたい!
・1000人が参加する数日かけてやる大規模LARPイベントがロマン!!
・LARPには本来ゲームという言葉は含まれていません。私はもっと学術的でロールプレイを重視した人の心理を探求するようなLARPがやりたい。

まったく違うLARPが出てくる始末です。
そしてそれらをみんなが「LARP」として語っている状況です。

余談
こうして考えていくと「LARPってなに?」現象が発生します。
これは体験者側だけでなく制作者側にもつきまとう呪いの言葉です。
解呪の呪文は「制作者がLARPっていったらLARP!」ですが、時にその呪いは強く、いつまでも「これは、、LARP、、なのか?」というのがつきまといます。

ここでマーダーミステリーの場合を考えてみます。(専門外なので本当の素人意見です)
「マーダーがありミステリーがある」ものが芯にあり、HOを読んでキャラになって犯人が誰なのかを当てて遊ぶというフォーマットが確立しています。作品によりルールの違いはありますが、一度でもやれば遊び方のイメージが出来て、大抵そこからは外れない。そこから外れてもこれは異色なんだなと思えるスタンダードが存在します。
次の作品を遊びたい!とマーダーミステリーで検索して出てきたものを適当に選んでも大きくフォーマットから外れることはないでしょう。

LARPの場合はどうでしょう。
「ロールプレイをすることでキャラクター(別人)となり、キャラクター視点で実体験を伴って行うもの」というのが芯になっていると自分は考えています。
そしてこの芯はとても分かりにくく、一度でも体験した人だけがなるほどそうだねと思ってもらえるような難解な言葉です。さらに類似のジャンルが多数存在します。サバイバルゲーム、マーダーミステリー、なりきりチャット、ストーリープレイング、イマーシブシアターなどなど。

この芯はマーダーミステリーのようなフォーマットではないため、LARPを謳っていてもまったく別物のゲームになったりします。
「この間ネット上で遊んだLARPがロールプレイがエモくて面白かったので、次のLARPに参加したら野外で戦闘しかしなかったんだけど!」みたいなことが起こり得ます。

なので「どの層にもウケるポイントをおさえたLARPを!」といっても、
・七人の山田や5DIVEなら卓上で出来るよ!
・普段着で出来るコンバットLARPの初心者向けがいいよ!
・手紙LARPなら一人で出来るので!
・いや、ライト層向けにもっと衣装も着ないで卓上で出来てHOがあって少人数でGMレスで出来る物を作ろう!
 ん?それストーリープレイングじゃね??(一同ツッコミ)
とどの層にもウケるポイントを設定するのが難しくなります。

そして「ライト層向けにターゲット層を絞ってそれぞれに向けたパッケージにする」のは結局すでに行われているんですよね。
七人の山田、5DIVE、箱の中、ゆるLARP、ダンジョンダイバーミニ体験会などなど。(後半はパッケージではないですが)

「じゃあやはり紹介が足りないからだ。LARP一覧表を作ればいいんじゃない?ミスマッチも起きないよね!」
では簡単に(独断と偏見です、間違いはすみません、異論は受け付けます)
・5DIVE(全国、予約受付中)
・時の檻(全国、予約受付中)
・七人の山田(関東・大阪・九州、GM出来る人に依頼してください)
・ダンジョンダイバー(大抵関西か愛知でやってます、不定期です)
・箱の中(関東、次の開催をまて!)
・遺産相続LARP(関東?次は?)
・クトゥルーライブ(関東、次はどこでいつでしょうね)
・ゆるLARP(関東、次の開催が待ち望まれる)
・アンボックス(九州、9月に出来るよ!)
他にもほんと色々あります。ただあまりにもジャンルも何も違いすぎて縦軸横軸に分けるのも難しい。一覧表にして自分にあうものを探してもらわないとだめですね。
そして、鋭い方はお気づきでしょう。
そう、今実際に遊べる数が圧倒的に少ないのです!

今までもハードルや普及に関しての話は色々出てます。
・衣装を着るから用意するのが大変だからだよ
・ロールプレイが恥ずかしいからだろう
・種類がわかりにくいからだ
・武器振り回すとか怖いからじゃない
・チャットで会話とか苦手な人いるし
どれも人によって参加を躊躇する理由になりますが、じゃあこれをクリアーすればいいのでしょうか?

今自分が思う普及の障害は先程も書きました「圧倒的なコンテンツ不足」です。
これ面白いまたやりたい!と思っても次がない。次がないので他のコンテンツに行ってしまい、「そういえばLARPっていうのあったなー、まあいいや他に楽しいのがあるし!」になってしまう。

だから主催してくれる人、シナリオを作ってくれる人、システムを作る人、BOOTH等でパッケージを配布する人などを増やさないと駄目なんですよね。
で、じゃあみんなで増やそうよ!と言っても、
「主催?いやーうんまたの機会に」
「場所がないんですよねー、準備も大変そうだし」
「いや自分にはシナリオなんて、、、」
「パッケージ化?ムリムリ、そんな才能ないし」
と、こちらのほうがハードルが高い!

なので、どうすればマーダーミステリーみたいに沢山の人が作品やシナリオを作ってくれるのかを考えるのが良さそうです。
そちらについてはまた気が向けば書きます。(ノーアイデアです)


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