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-10版- ウォーハンマー40k:ナーグリングを推す

はじめに

しばらくぶりでございます。
最近はアンダーワールドの手軽さに惚れ、そちらをメインに遊んでおりまして、40kがかなりご無沙汰となっておりました・・・。
(さらにおまけにコロナにかかり、貴重なゲーム会の機会を損失する体たらく。この野郎コロナ!)
が、その間にポイント更新やルール改正を経てやる気も復活、ようやく復帰。
復帰から2戦をナーグルデーモン単というレア編成にて遊んできました。

その際のレポートは、また機会があったら・・・ですが、今日はその際にコイツは!と思ったユニット、ナーグリングについて推していく記事を書きたいと思います。

ナーグリングとは

わっちゃわちゃ

ナーグリングとは、陣営はケイオスディーモンに属するユニットである。
その中でも、ナーグルの属性を持ち、またナーグルデーモンの中ではプレーグベアラーと並んでバトルラインでもある。(バトルラインが2ユニットあるのはナーグルだけ!)

スペックは以下の通り

編成:最小3体編成、35pt。 ~9体編成まで
基礎スペック:移動5"/耐3/防7+,スぺセ6+/傷4/統8+/確0
コアアビリティ:縦深攻撃、浸透戦術
特殊アビリティ:モンスタービークルを除く敵ユニットの白兵のHit-1するオーラ(範囲6mv)
特筆キーワード:ナーグル、スウォーム、バトルライン
ベースサイズ:40㎜

御覧の通りで、確保値0、攻撃能力ほぼ0のクソ安ユニットである。
(ネクロンでいうスカラベ、ティラニッドでいうリッパースウォームに相当するユニットかな?)

強い点

まずは強い点から洗っていこう。

傷ポイント単価がクソ安い

まずはやはり、これ。傷ポイント単価がクソ安いのだ。
その値、驚異の1傷当たり約2.9ポイント。
これはウォーハンマー40k世界の中でも最安であり、ミリタルムのインファントリーで6pt、デスガードのポクスウォーカーで5ptであるから、比べても飛びぬけて安いのがわかるだろう。
先日のポイントアップデートで、類似ユニットのネクロンのスカラベよりも安くなって、最安ユニットの地位を確立した。

傷ポイント単価が安いという事は、致命的ダメージや致命ウーンズなどの固定値(防ぎようのない)ダメージに強いという事だ。
相手の激突策略なんかを受けるには最高のユニットだし、相手が頑張って攻撃してダメージを与えても、こちらとしては失うポイントは雀の涙。
まさに攻撃されるだけ得をするような、最高の"使い捨て"ユニットと言っていいだろう。

傷総量が多い

傷ポイント単価が安いのに加えて、最大9体編成にしたときの総傷、驚異の36傷!!!しかもそれでたったの105ptだ。

これで105pt、計36傷!!

セーブ性能は最低ラインとはいえ、36傷を簡単に削り切れるユニットは、そう多くない。というより、40k全体を見渡しても、まずいないだろう。
傷総量だけで、あらゆる攻撃を受けきってしまえるようなポテンシャルがある。

先日カストーデスと対戦した際も、ナーグリング6体編成で、カストーデスのジェットバイク4台の突撃を受けきり耐えて見せる芸当を見せた。
(まともに受けると、モンスター級でも即死する破壊力がある)

耐えた後に、蘇生までしたシーン。やれる子なんです。

後述するが、白兵Hit-1オーラとの相性が極めて良く、ナーグリングにまとわりつかれたら最後、そのユニットは解放されるまで相当な時間と苦労を要すだろう。
そして頑張って全滅させたとしてもこちらのポイント被害は大したことはない。なんと嫌らしいユニットだろうか。

スぺシャルセーブがあり、痛み知らぬものも付けられる

6のみとはいえ、デーモンらしくスペシャルセーヴがあるのもポイントだ。
類似ユニットのスカラベや、極安ユニットたちにはスペシャルセーヴはなく、基本的には貫通がある武器で攻撃されれば、素通りしていく。
しかしナーグリングの場合、どんな攻撃も16%は防げるのだ。
時にダイス運が上振れれば。半分近くを防ぐことも・・・。

そしてナーグルデーモンであるため、グレートアンクリーンワンの痛み知らぬもの6+付与のオーラ適用対象である。
さらにダメージの16%を無効化すれば、格安ユニットとは到底思えないタフネスとなる。

グレートアンクリーンワンとは相性抜群だ。

縦深移動、浸透戦術による機動力

自身の移動力は5mvと遅めであるが、デーモン標準の縦深移動(テレポート)に加え、初期配置エリア外に配置可能な浸透戦術まで持つ。
この機動力は凄まじいとしか言えない。
テレポートなら、敵エリアに着地し副次目標を達成してよし。敵後方の射撃ユニットをけん制してよし、デーモン策略で敵ユニットから3mv以内に着地して、敵の移動経路に無理やり割り込んでよし。
浸透戦術なら、初期配置でいきなり敵初期配置9mvの距離に陣取り、敵の進軍を大きく遅らせることができる。前述の通り、倒すのはかなり骨が折れるため、先攻を取られても中央目標の競り合いで先んじることができるし、1ターン目にいきなり突撃してやろう、というワールドイーターなどの速攻編成へのけん制にもなり、大きくテンポを握ることができる。

ナーグルデーモンは足の遅さがネックなため、どうしても副次目標の達成や、中央目標の競り合いで後手になりがち、という弱点があるが、ナーグリングを使うことで、うまいことそのニッチが埋まるのだ。素晴らしい。

Hit-1オーラが強い

これはまぁ、書いてある通り強い。格安ユニットが持っていてはいけないオーラだ。自分が攻撃されるときだけ、ならともかく、オーラだよ?
ビークル・モンスターに効かないとはいえ、その能力はとんでもなく有用で、まず自分が殴られるときは100%発動する。先述の通りかなりのタフネスに加え、Hitまで下げられるので、実質さらに固くなると言っていい。

敵に作用するオーラであるので、敵の白兵ユニットの近くにいるだけで、味方のナーグルデーモンのみならずコーンやスラーネッシュのユニットの被害も減るし、恐ろしいことにデスガードやケイオススペースマリーンに入れれば、それらのユニットへの攻撃にまでHit-1効果が及ぶ。

特にデスガードとのシナジーがヤバく、ルール追加で敵の射/接の値を1悪化させる疫病能力を選択できるようになった。
Hitの修正は+-1までであるが、射/接の悪化とHit-1能力は重複するため、デスガードとナーグリングが一緒に行動していると、実質的にHit-2で敵は殴らなければならなくなる。これはもう本当に当たらない。

そしてオーラ範囲の6mv。範囲がやや狭く感じるが、とんでもない。
ナーグリングのベースサイズは40㎜と大き目で、複数体いると、ユニットの塊としてみたときの面積はかなり大きめとなる。
そこから6mv伸びるので、実質半径10mv以上の円になることも珍しくない。数字でみた感覚以上の範囲となり、これをピンポイントに避けてナーグリング以外のユニットに白兵を挑むというのは、なかなか難しい事だろう。

スウォームが強い(一部弱い)

ポクスウォーカーやミリタルム兵など、格安ユニットはほとんどがインファントリーであることが多い。
10版からの新キーワードで、特効(アンチ)キーワードが追加され、特定のキーワード持ちに刺さる武器というのが設定された。
特に多いのが、ビークル特効と、インファントリー特効だ。
特にインファントリー特効はフレイマー系の武器に多く設定され、インファントリーのセーブが弱めのユニットは、モリモリ焼かれてしまう心配事が出てきたのだ。

が、こいつは激レアキーワードのスウォームなので心配なし。
スウォーム特効は、今のところ見たことがない。敵なしだ。
(まぁそもそも耐が低いので、ウーンズを強制的にぶち抜く特効系の効果は薄い部類ではあるのだが・・・。)

ただ、スウォームは9版では廃墟を通過できたのに、10版ではできなくなっている。その点でやや移動に制限ができているのは惜しいポイントだ。
ビーストが廃墟を抜けられるのに、群体ゆえに1体あたりの体は極小のスウォームが抜けられないとはこれいかに。

バトルラインでやばい

なんとこいつはバトルラインだ。
つまり6ユニットまで編成に入れることができる。
つまり最大、9体編成×6ユニット、54体まで編成に入れることができる。それだけやっても630ポイントだ。
その際の総傷は、驚異の220傷。
カストーデスやナイト、モンスター・ビークル編成だと、2000ポイントでも総傷100ちょっとだったりするので、たった600ポイント強でその倍の傷があると考えると・・・かなり愉快じゃないだろうか。

そして!忘れてはいけないのが、デーモンのバトルラインという事だ。
つまり、デーモンのアーミールール、「混沌の影」によって、戦闘ショックテストに成功すると、D3体兵が復活するのだ。
4傷のユニットがD3体蘇生する。つまり、4傷~12傷増えるのだ。悪夢である。
実際先日おこなった対戦でも、6体編成で2体まで減ったナーグリングが、一気に3体復活し、敵を一生足止めすることに成功している。
統の値は8+なので成功しづらいとはいえ、混沌の影領域内であれば+1修正で7+になる。56%と考えると悪くない。
どうせ失敗したところでもともと確保値は0なので、痛くない。

あと、敵ユニットに強制的に戦闘ショックを振らせる系の敵のアビリティ(例えばティラニッドだと、ゲーム中1回、全敵ユニットに振らせることができる)とは逆友情コンボが発生してしまい、相性が最高(最悪)である。
興奮してきたな。

ベースがでかい

ベースは40㎜と、かなり大きめだ。
ベースの大きさはデメリットにもなりがちだが、敵の進路妨害という点では強力なメリットになる。
相手がナーグリングを無視しようとしても、ナーグリングを散開気味に撒いて足の踏み場さえもなくしてしまえば、敵ユニットと重なったり、接敵範囲内で移動収量ができないルール上、絶対に移動不可能だ。(飛行ユニットでさえもだ)
となると、相手はどうしてもナーグリングを先に倒さねばならなくなる。計画通り。
移動力が低い相手を囲んでしまえば、時には退却すらままならなくなる。

パーツの隙間に流し込む溶きパテのように、積極的に相手を詰まらせていこう。

かわいい

40k、AoS両方に存在できる都合のよさ特徴もあり、GamesWorkshopのマスコットとしても使われているナーグリング君。
ピンバッジ、果てはぬいぐるみと、ゲーム外のグッズ展開もされており、その立ち位置たるや、ポケモンでいうピカチュウ、といったところだろう。

ナーグリングで検索すると出てくる、疲れたピカチュウみたいなナーグリングが気になってしょうがないのだが・・・。



いかがだろうか。強くないですか、俺の推し。
さすがウォーハンマー史上最高のマスコットキャラクター!万歳!

弱い点

まぁ弱い点もね、あるよね、という話。

確保値が0

やはりこれが一番のネックだろう。
確保値が0のため、目標確保ができない。
とはいえ、戦術通り、目標確保以外にやることがたくさんあるし、ナーグルデーモンにはプレーグベアラーという、確保にもってこいのバトルラインが存在する。適材適所でいこう。

耐が3、セーブはスペセ6のみ

これもまぁ、格安ユニットの宿命か。
大体敵のウーンズは2+か3+、セーブも遮蔽があろうがなかろうが6のみ。素通しだ。
いくら傷が多くても、撃たれれば死ぬ。モリモリ死ぬ。過信は禁物。
でも、良い点にも上げたが、セーブできるだけましという見方もある。

攻撃力がクソ雑魚ナメクジ

攻撃は、回4/接5+/攻2(!)/貫通0/1ダメ。
会心ヒットがあるとはいえ、とてもあてにはできない代物である。
ウーン、これはフォローのしようがない。
これは素直に、他の暴力装置(グレーターデーモンとかね)に任せよう。

デーモンなら、火力担当には困らない。火力は他に任せよう。

こちらのターンに会えて白兵するうまみがないので、相手が白兵得意なユニットなら、ちょっとだけ退却して白兵を避け、また次ターンの敵の突撃を待つような、損耗を抑えるプレイも有効だ。

Hit-1オーラがビークル・モンスターに効果なし

残念ながらそういうことなので(ティラニッドと対戦した時間違って使ってしまった。ごめんね!)、デカいやつらにはプチプチされてしまうのだ。
でも大体そういうやつらは、手数が少なめでナーグリングを倒すのに苦労しがちだし、貫通が高かったりするから、スペセのあるナーグリングとしては殴られてうれしい。やつらのドデカい攻撃がナーグリングに吸収されるなら、それはそれで御の字だと思うことにしたい。

相手がビークル・モンスター編成だったら、おとなしく移動妨害に専念するか、副次をコツコツと達成するマシーンになろう。やることは他にもたくさんあるのだ。絶対に腐らない。

運用方法

上記を踏まえて、運用方法の例を挙げていく。

敵の攻撃を受け止める役

豊富な傷を活かして、敵の攻撃を受け止める役回りは、ナーグリングの適職だろう。
浸透戦術も使い、軍の最前線に出して、敵に攻撃してもらうもよし、一緒に進軍して、敵の突撃を受けるもよし。
他の味方(特に主力)が攻撃されるより、ナーグリングを攻撃された方が圧倒的に"お得"なので、積極的に殴られるように計算した動きをするべきだろう。

敵の進路や移動、行動を妨害する役

浸透戦術や縦深移動を活かして、敵の進路に立ちふさがり、妨害する役回りだ。
また、飛行を持たないユニットを囲んで動けなくしたり、射撃ユニットにまとわりついて、射撃を満足にさせない。そんな運用もいいだろう。
デーモンの縦深移動は、影の領域なら6mv距離に配置できるので、同ターンの突撃も比較的容易だ。射撃ユニット(巨砲は眠らず持ち以外)が相手なら、その白兵ではナーグリングを倒しきることはほぼ不可能なため、積極的に絡んでいきたい相手だ。

いかなカストーディアンですら、ナーグリングにまとわりつかれたらなかなか逃げられない。

副次目標を達成する役

攻撃が強力なユニットだと、副次目標などで「そのターンの射撃や突撃をあきらめて」(=アクション)VPを獲得する行動などをするのがもったいないが、ナーグリングであればどうせ攻撃してもたかが知れているので、心置きなくそういったアクションを行っていける。
特におすすめの副次目標が、「敵戦線突破(敵の初期配置にいる)」「全面闘争(戦場を4分割した中にそれぞれいる)」「テレポート誘導装置設置(敵初期配置ゾーンでアクションする)」「浄化(自軍目標以外でアクションする)」などは、縦深や浸透戦術を活かして達成しやすいだろう。
敵があまりスペースを作らないように後方にユニットを配置しても、デーモンであれば策略で3mv距離に配置できるのをお忘れなく。
さすがにそのスペースさえ開けないように警戒配置するのは至難であるため、かなり高確率で捻じ込んでいける。

この場合はスペースの関係で、6~12体編成寄りも、3体編成のナーグリングを何ユニットか入れるとやりやすいかもしれない。

端っこでポイントを重ねるナーグリングと、悔しげににらみつけるトロヤン。

活躍例

先日のティラニッドとの戦闘での活躍例を紹介したい。

この時の戦場は、リヴァイアサントーナメントの公式テレイン配置を参考にしていて、かなりテレインが多い戦場だった。
(なお、ミッションルールで縦深や浸透で中立や敵目標に乗れないという、かなりデーモンに苦しいルールを引き当てている)
そして敵はモンスター編成。
モンスター(ノルン)6体でベースサイズが大きく、飛行がない(敵ユニットを飛び越せない)というところもポイントだ。

浸透戦術でナーグリングの壁を作る。(一部プロキシでスカラベを使っている。ごめん。)

敵のメインの進行ルートは、中央の2か所と想定し、そこをナーグリングの浸透戦術で徹底的に塞ぎにかかった初期配置だ。

先攻は取られてヒヤリとしたものの、自ターンにナーグリングを隙間という隙間に詰め込み、敵の進路を徹底的に妨害、分断。敵を詰まらせて思うように進めなくすることに成功する。テレインを強引に乗り越えようとしても、ベースが入る隙間がなければ通ってこれないのだ。

完全に交通渋滞を起こしたノルン達。その間に先陣を集中撃破する。

そして、敵初期配置エリアなどの四隅にもナーグリング(とビーストオブナーグル)を縦深配置。
「戦場を4分割してそれぞれにユニットがいる」という副次目標と、「敵初期配置エリアにユニットがいる」という副次目標を2ターン目からモリモリ達成していく。
敵は一度前に出たモンスターを下げるわけにもいかず、かといってお留守番ユニット(バーブゴーントやリクター)ではナーグリングを殲滅しきることは難しい。

左上、端っこに見えるのがナーグリング。

中央では、いかなナーグリングとはいえ長時間モンスターの攻撃に耐えられるわけではないので、3ターン目にはナーグリングバリケードは突破されたものの、そのころには本体が中央エリアを占拠完了しており、簡単には中央確保は譲らない。

ナーグリングが時間を稼いでいる間に、中央目標は完全占拠した。

結果としては、優先目標の確保と副次目標の積み上げで、ポイント差で勝利した。(戦闘はどうしたって?ハハハ、無理無理、ノルン強すぎて倒せないよ!)

ナーグリングがいなければ、先攻を取られた時点で中央エリアの確保で負け、続くターンでそのままなだれ込まれ、モンスター編成の圧倒的暴力によってそのまま押し切られていたことは間違いない。
この対戦のMVPは、間違いなくナーグリングであった。


さいごに

というわけで、今の最推しメン、ナーグリング君を推してみた。
頼りない基礎スペックとは裏腹に、かなり有用なユニットに仕上がっていると思う。
ぜひともお試しあれ。