おばさん!と言われた19歳の私

もうそろそろ20年が経とうとしているのに。

毎回痩せていくたびに思い出す自分がいる。

「おばさん!」

大学1年。文化祭の前夜祭。
新宿の居酒屋でわたしは泣いた。
詳しいやりとりは覚えていないが同級生の男子にはっきりとそう言われたのは今でも鮮明に覚えている。

当時のわたしは64㌔。
もちろんおしゃれだってできなかったし
できたばかりの彼氏にも1ヶ月でふられた。

いつもいつもそうだった。
太っていたせいで何度も何度も哀しい思いをしていた。

努力が足りなかったといえばそれまでだ。
何もせずここまできてしまったのだから。
けれど、わたしは知らなかったのだ。

そう、痩せかたを。

勉強は好きな子だった。
今おもえば、方程式のように正しい知識を身につけていればダイエットもしただろう。

調べればよかったのかもしれないが
そこまでの情熱やきっかけもなかったのである。

結局この時も傷ついただけで終わったのだった。

この時より今は-13㌔。
暴言を吐いたルッキズムクソ野郎に会いたいものだ。奥さんあたりがおばさん化していたらそれこそメシウマである。

だが、もう過去のこと。
今は自分のしあわせを積み重ねていこう。

かなしかったね。
いっぱいいっぱい傷ついたね。
でも、もう大丈夫だよ。

今を、いきよう。

わたしはわたしを愛している。