Off-JTとOJT.そして自己啓発
「研修」の定義.つまりOff-JT
教員研修って,どういったジャンルの,どういった内容の,どういった規模の,どういった時間帯に行うものなんでしょうか.
校内研修であれば,多くの場合は放課後にあたるでしょうか.長期休業中であれば,日中に行われることもあるかもしれません.公開授業の後に,みんなで集まって実施することもあれば,ミニ研修として短時間で職員室で実施することもあるかもしれません.
中原(2014)によれば,「研修」とは次のように定義されています.
この定義に基づくと,校内研修は教育訓練という意味では一致しますが,離れた場であるかどうかは,時と場合によりそうです.
OJT
Off-JTに対して,「OJT」というという人材育成の方法があります.こちらも,中原(2014)では,次のように述べられてます.
この定義の中には,やや特徴的な言葉が出てきます.
例えば「垂直的な発達支援関係」です.上下関係といえばそのように聞こえますが,上下とは,立場の高低が表されてしまう言葉なので,このような表現になっているのかもしれません.
このような,上司と部下,つまり管理職(または〇〇主任)と教諭等の間にある関係性によって,「一定の仕事を任せ」という状態がOJTです.
具体的にはどんな場面でしょうか?
例えば,#3で話題になった,体育主任.これは,研修というより,OJTによる育成と考えることができそうです.ある程度の引き継ぎ資料をもとに,アドバイスを行いながら当該年度の教育活動の円滑な推進ができるようにしていく.ここには,IDでいうところの,認知的徒弟制のような関係性もあるかもしれません.
自己啓発
最後に,自己啓発です.これも中原(2014)の定義を確認してみましょう.
自己研鑽,という言い方にもなりそうですね.
自主的に学ぶ,というのは教員がこれまで行なってきた「学習」というものに一番近いかもしれません.
最近では,読書のみならず,SNSや動画チャンネルを通じて,学級経営のコツや,授業で使えるミニネタが発信されており,それを閲覧して学習するということもあるようです.スマホで学ぶ,という時代は,ここ数年で急速に発達してきているようです.
以上,人材育成について3つの視点での分類を,学校組織と関連させて考えてみました.3つそれぞれのよさや強みがありそうです.
次回から詳しくみていきましょう.
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