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もあふる【2023年 活動報告】


▶︎もあふるオンライン教育実習-セクシュアリティ教育プログラム-

第5〜7期【各期の様子】

2023年にはもあふるオンライン教育実習セクシュアリティ教育プログラムの第5〜7期が実施されました。

第5期の様子(右上からぷりんさん、ばずさん、ぎょうざさん)
2022年12月〜2023年2月


第6期の様子
2023年4月〜2023年7月


第7期の様子
2023年8月〜2023年11月

振り返り

2023年も安定してセクシュアリティ教育プログラムを実施できたこと大変嬉しく思っております。
本年度は、計9名の実習生が無事に修了いたしました。
これもひとえに、日頃から支えてくださっている支援者の皆さん、講師の方々のおかげだと思っております。本当にありがとうございます。

セクシュアリティに関わる内容を直接教える教科の免許を取得する学生だけでなく、そうでない免許を取得する学生の参加も増え、セクシュアリティに関する学びが学校教育におけるベースの学びの一つだと考えている学生が少しずつでも増えていることが実感できるようになってきました。
とても嬉しいことです。

これからも「学びたい!」と熱意を持って参加してくれている学生の伴走を続けていくと同時に、教員養成課程を履修中の学生がセクシュアリティに関する学びに触れる機会を増やせるよう運営一同邁進して参ります。

2024年度の実習もすでに始まっており、第8期の4名が順調に学びを進めています。
各期の最後には成果を発表する「研究授業発表会」を開催しておりますので、お時間の許す方は是非、会に参加していただき、実習生たちの学びの成果をご覧いただけると幸いです。

共同代表 今川裕太


もあふるを終えて

もあふるを終えた際には、最終レポートまたは最終振り返り動画の撮影をお願いしております。これまで大々的には公開していなかったのですが、活動報告を兼ねて、掲載したいと思います。(実習生の皆さんには最終レポートまたは動画については、公開する可能性があることを事前に伝えております。)

動画アーカイブ(6名)

第7期実習生ヒカルさん(高校公民科取得中)

第7期実習生ミレイさん(養護教諭取得中)


▶︎講演・登壇実績

今年は、不定期ではありますが、もあふるのメンバーが講演・登壇の依頼を受けることが増えました。自己成長の機会をいただきまして、本当にありがとうございました。

2023年 2月 『週間読書人』 寄稿

「LGBTだけじゃない! わたしの性 好きのありかた」の書評依頼をいただきました。奨学金をいただく代わりに読書感想文を書いていた高校時代を思い出しながら、(どうしたらこの本の素敵さが伝わるだろうか)と考えながら書きました。大変貴重な機会でした。(竹之内)

2023年 2月 男性養護教諭友の会研修会 共同開催

運営陣は東京都内の会場にて、一部のメンバーは対面で会を進行することになりました。養護教諭が大多数の学びの場というのは全国でも珍しいのではないでしょうか。

セクシュアリティ教育の授業発表を現役養護教諭ともあふるの学生がタッグを組んで実施。大変学びになったとの声もいただきました。こちらこそ素敵な経験を積ませていただきありがとうございました!(竹之内)

2023年 3月 武庫川臨床教育学会研究大会 自由研究発表

もあふるの取り組みを学会で報告させていただく初めての機会でした。最初の緊張とは裏腹に、普段教員養成に携わっておられる先生方からも温かい言葉をいただくことができ、この事業を進めていく活力を得ることができました。一方で、発表資料を作成していく中で、まだまだ詰めが甘い部分があることも認識することにもつながりました。

改善点はしっかりと改善していきながら、もあふるの事業をこれからも多くの方に知っていただけるよう、今後も学会等に参加していく所存です。(今川)

2023年 3月 わせがく高等学校 柏キャンパス 講演

わせがく高等学校柏キャンパスから講演のご依頼をいただきました。運営4名が柏キャンパスにお伺いさせていただき、高校1・2年生へワークショップ形式での講演を行いました。

コミュニケーションにおいて一番大事なものは何かについて考えながら、運営それぞれのメンバーとグループごとにトークセッションをしました。生徒たちが楽しみながらコミュニケーションをとっていく様子がすごく印象深かったです。(奈良)

2023年 7月 大阪府立園芸高等学校 職員研修

高等学校の教職員の方向けに「対話の土俵に上がる〜LGBTQ+とコミュニケーション〜」というタイトルで研修をさせていただきました。

『LGBTQ+』に関する問題に対峙する際には、新たな技能を習得する必要はなく、少しの新しい知識と、これまでのキャリアで培われてきた教育相談に関するスキルでの対応が可能であり、適切な手順を踏めば、相談を受けた一教員が1人で抱えることなく地域・保護者を含めたチーム学校での対応の可能性があることをお伝えしました。(今川)

2023年 8月 TABOO〜タブーを語る教育サミット〜 共同開催

集合写真

教育界において、「こうしたらいいな」と思うことをタブーなく語らえる場が必要です。普段は違う現場で教育に携わる20代の6名で企画して、述べ250名以上集めた初めての大規模対面イベントでした。

登壇された方々も錚々たるメンバーでしたが、「若者を応援したい」と前向きに登壇を決めてくださった方が多く、若者として背中を押された気持ちになったのでした。

普段から互いに応援し合う仲間たちがたくさん参加してくださってとても嬉しかったです。(竹之内)

2023年 10月 滋賀県立虎姫高等学校 講演

運営の繋がりから、滋賀県立虎姫高等学校様から講演依頼をいただきました。オンラインという形で自身の経験を元に講演をさせていただきました。

講演が終わった後は高校生の皆さんからの積極的な質問が寄せられ、少しでも印象深いものとなってもらえたことが嬉しく感じました。(奈良)

2023年 10月 わせがく高等学校 勝田台キャンパス 講演

講演の様子(今川)

先日の柏キャンパスでの講演を受けて、勝田台キャンパスでもぜひというお声をいただき、わせがく高等学校勝田台キャンパスにて講演を行いました。

対話の時間(奈良)

運営3名でお伺いさせていただき、高校生に向けて「対話の土俵に上がる」をテーマに相談される人ってどんな人なのかについて考えたり、「好きな味」についてワークを行ったりしました。生徒の皆さんがそれぞれ色んなことを考えながら書いて下さった感想をいただき、とても嬉しく思いました。(奈良)

2023年 10月 教育UPDATE GROUP 講演

教育関係者の方々が自主的に行なっている研修会にお呼びいただき、学校現場におけるセクシュアリティとの向き合い方についてお伝えしました。

ワークも取り入れながら、これまでに先生方が現場で培ってこられた経験と結びつくように工夫しながら構成を考えました。セクシュアリティはとっつき難いものではなく、適切に学べば、児童・生徒からの信頼関係の形成にも役立つこともお伝えしました。(今川)

2023年 11月 こども・子育て〈勝手に〉県民会議 in 水戸 登壇

もあふるでお世話になっているへいなかこと安部顕さんにお招きいただき、「子どもの声を聴く大人と社会のあり方」というテーマで登壇いたしました。

茨城県内だけでも、本当にさまざまな形で子育て支援をされている方がいて、刺激になったと同時に、ここでの繋がりが2024年の活動にも繋がっており、ありがたい機会でした。

安部さん、ありがとうございました!(竹之内)

2023年 11月 関西学院大学 『教職実践演習』 講師

念願であった、「教職課程の必修としてセクシュアリティに関することを導入する」ということが少しだけ叶ったお仕事でした。

教職実践演習は教員免許を取得する学生が、教育実習後必ず受けなければならない講義です。そんな大切な講義の一コマをいただき、学校現場におけるセクシュアリティの話をさせていただきました。

教師として現場に出る前に「もう少し学んでみたい!」と思えるような工夫を散りばめながら内容を考えました。

2023年 12月 こどもを取り巻く社会の課題 登壇

多職種で軸を決めて話す場って大事だなぁと思った登壇でした。

話題提供では、セクシュアリティの視点で教員養成と学校現場での課題や思いについてお話をしました。

"知識が追いつかないけど、気になることがたくさん出た!"と好評をいただきました。ありがとうございました!(竹之内)


▶︎収支報告

下記ファイルは、もあふるオンライン教育実習の2023年収支報告となります。個人での寄付金もいただき活動が成り立っています。本当にありがとうございます。

現在、法人化にあたって団体口座の設置を目指しています。寄付金の受付につきましては、改めてお伝えできたらと思います。


▶︎2024の活動予定

2024年は、主に以下の5つの事業を進めていきます!

①もあふるオンライン教育実習事業

現在第8期を実施している「セクシュアリティ教育プログラム」を引き続き行ってまいります。第8期の研究授業発表会は明日より開催されますので、ぜひ気になる方は以下のフォームをご覧ください。

2025年より、新規プログラムを立ち上げられるよう、セクシュアリティ教育プログラムをメンバーに引き継いでいくことも目指したいと思います。

②講演・登壇

もあふるの講演では「他者との関わり方」「コミュニケーションのあり方」「人権」を中心に“包括的セクシュアリティ教育”を捉えています。

そのため、子どもたちと関わる上で、「対話の土俵に上がる」ことが難しい場面や、子どもたち同士の関わりで気になる点についてヒントになるものが届けられると思います。

また、日々の生活の中で、セクシュアリティについて悩む場面は少なからずあると思います。身体のこと、パートナーとの関係のこと、セックスのこと…匿名でSNS等でご相談いただくこともございます。

もし我々にお手伝いできることがありましたら、お声がけいただけたらと思います。

③学生コミュニティ inつくば

筑波大学で教育を志す学生を中心とした子どもと関わる仕事に就くことを目指す学生のコミュニティをつくり、自己理解を深めつつ、多種多様な大人と出会い、人間としての器を広げていくような居場所づくりを行なっていきます。

コミュニティでは、「自己探究」「多様なロールモデルとの出会い」「(塾での)子どもたちとの関わり」「(みんなの食堂での)地域交流」といった側面からカリキュラムを作成している段階です。

④学習塾 inつくば

小中学生を対象とした、「自分で学ぶ力」を育む塾を開校します。カリキュラムのベースは自学と協働学習で、③の教員養成モデルで関わっている学生が講師を務めます。

学習塾を民間が担うことの意義については、またどこかのタイミングでお話をしたいと思っています。

⑤みんなの食堂 inつくば

つくば市内には、9つのみんなの食堂がありますが、人口は社会増加も自然増加もしているため、新規コミュニティの獲得が難しい状況にあります。

また、外国籍の住民も1万人以上おり、日本語を母国語としない方々が地域で交わる場所というのが不足しています。

そこで、もあふるとして「みんなの食堂」を毎月1回開催し、世代や国を超えて地域交流できる居場所づくりを行なっていきます。

③のモデルに記載している学生にとっての「地域交流」の場としても機能します。


まもなく法人化

以上の4つの事業を進めていくにあたって、もあふるは任意団体から「一般社団法人」へと登記します!現在手続き中です。

法人化をすることで、現段階よりも信頼を得やすい団体となり、資金調達や認知拡大に向けて、プラスに働くことがあると考えています。

もちろん、形だけではなく、中身の組織形態や経理が整理された状態をつくらなければ、信頼を失いかねません。

慎重に、かつアグレッシブに団体としての動きを活性化していきたいと思います。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。


▶︎最後に

ミーティングの様子

活動報告2023を最後まで読んでくださりありがとうございました!

教員養成課程では賄いきれない、学校現場の課題をいち早く届けられるプラットフォームとして弊団体の価値は今後ますます取り上げられると思っています。

現段階では、セクシュアリティ教育プログラムや講演・登壇の依頼を中心として活動しておりますが、ゆかりのある茨城県つくば市内での教員養成モデルの着手は大きな一歩になると感じています。

引き続き応援やフィードバックをいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

共同代表 竹之内大輝

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