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5月のある日の風景。森さんとお散歩編

玄関を出た瞬間、湿気をふくんだ、もわりとした空気が肌にまとわりつく。
時々ふいてくる風はまだひんやりと心地よくて、少し重たかった足並みが軽やかになる。春と夏の入り交じる温度感。

道ばたには、色とりどりの草花。

リナリアの花によく似た、マツバウンランの淡い薄紫たちが、風に揺れてきれい。
その間から、レンゲの白い花や黄色のタンポポとカタバミの花が、ひかえめに、可愛く揺れてる。

カタバミの、若くて青々とした実にそっと触れてみた。懐かしい感触。
触れた指の先で、種がはじけて実がこぼれ落ちる感覚が好きで、子どものころは、度々会いに行って、その瞬間を今か今かと待ちわびてた笑

近くの田んぼには、シオカラトンボが二匹連なって水面に波紋をつくってる。
均等に配置された苗の列を目でなぞって、全体に目を移すと、水面に空が映る。薄曇りの空だけど、ほんのり映る雲が流れてく。

遠くで白い煙がゆっくりとたちのぼる。
葉の擦れる音、ヒヨドリやスズメの声、遠くを飛ぶヘリコプターの音も聞こえる。

いつもと変わらない、幸せな景色や音たち。



携帯を持たずに出てしまったので、森のみた景色や温度を、ちょっとでも言葉で感じてもらえたらいいな。そんな思いで書き連ねてみました。
携帯をたまに忘れてみると、五感を総動員させて、いつも見逃していた幸せに出会えるから、いいのかもしれない?笑

みんなの幸せな風景はどんなかな。
日常の素敵な景色が見られていますように。

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