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やさしい街の作り方

普段は音声認識とか要約筆記技術の話題なんですが、
今日はユニバーサルデザインと街について書いてみます。

1.街中で、ふと気づく。

皆さんは、この写真をみて、何か思うことがあるだろうか。

これは、とある街にある公共施設の入口。

何か問題あるっけか?という人もいれば
うーん、これは… という人もいるだろう。

見てほしいのは、点字ブロックの上にマットが敷いてある点。
点字ブロックを阻害してしまっているわけです。

ずっとこんな感じで運営されていたし、
気になったので、SNSで呟いてみたわけです

まぁ、つぶやくだけじゃ 進展もないわけで、
なにかうまく動ける方法ないかなぁ、なんて思いながら
ちょっとコメント待ってみました。

2.反応はというと…

・私もそう思っていた(思ってみればそうだった)
・関連団体に聞いて動いてみたら?
・連絡先など調べる手段があるかとおもう
・話してみます!

と、いろんなコメントが入ってきて、
実は SNSで繋がっているメンバーの動きで
あっという間に代替案の実現まで進んでしまいました。

これがすぐ送られてきた写真。
この施設の管理をしている課の課長さんからアクションがあり
取り急ぎ、このような形での代替プランを示されました。

3.目指したい形というのは…

たとえば、「なんでこんなことになってるんだ!」と怒鳴り込んだり、
「改善を要求する!!」と詰め寄る手もあるんです。

権利獲得運動とかいうのは、こういう形でしたね。
構図としてはマイノリティ・マジョリティの関係にあったから
こういう形で世論を動かす必要があったのだと思います。

その反面、行政、それも地域サービスの1つとなると、
そこまでせずに問題解決できないか?とも思うわけです。

多くの開発者が集うオープンソース・プログラムの世界では、
「バグをつぶすのは多数の目」という考え方があります。

つまり、「仮に問題があっても、多数の目で見つけて、素早く治せば、
それはもう問題ではなくなる」ということです。

幸い、今回私の周りには市議さんや役所勤めの皆さんもいて
対立より対話という状況をつくりやすく、また、
相談しやすい関係性があったのは大きい所ですが、
こういうフィードバックがうまく廻せる街っていうのは
住みやすく、また改善が期待できる街なのかな、と思います。

市民ワークショップや市民活動センター、市の相談窓口、
あるいは市長に話すなんて言う手もありますね。

ちなみにこの市の市長は、市内の飲み屋さんでもたまに合いますし
「これってどうなんですかねー?」と話しかけると
気さくに返してくれる市長なので、問いかけやすいかもしれません。

4.んじゃ団体活動って古いのか?

団体活動っていうのは 一昔前までは盛んでしたが
いまはちょっと活発・停滞の差が激しくなってきているのかな、と
個人的には感じています。

その物事への関心度の違いや、「団体でなんとかしよう」よりも
「自分がどうありたいか」と考えるケースが増えたから、かもしれません。

ただ、今回のケースでいえば、足ふきマットを設置するときに
「ここに置いたらどうなるか?」という視点があれば回避できたので、
関係者が知っていたか、声掛けがあればよかったのかもしれませんが
こればっかりは、知識や経験がないと 回避不可かもしれませんね。

そのきっかけを与え、レベルアップするのに欠かせないのは
運営組織自身のレベルアップか、具体的ニーズからの働きかけ、
と言う事になるでしょう。

具体的な利用者・ニーズからのコメントには
一定数の重みがあるので、必要に応じて発信していくことは
決して無駄ではなく、必要なことだとおもいます。

5.まとめ

まずは、自分の出来る範囲から、声をだす、
そして「これ、どうなんだろう?」と問いかけるところから
始めてみたらいいんでしょう。

最初から大きい動きをしようなんて思わなくても、
一人でも多くこんな考えで建設的に対話ができれば、
一歩ずつ世の中・生活環境は良くなっていきます。



開発したり研究したりするのに時間と費用がとてもかかるので、頂いたお気持ちはその費用に補填させていただきます。