戦艦

外星通訳一族、 ”AKIMOTO”7


  『通訳官、もしもの時のため、キャスティナ姫をお連れしました。』

———外務省職員、山崎が最も恐ろしい事態を想定したときの一言———


——————宇宙、【まだまだ超SNS範囲に余裕がありそうな距離】


【細かいのが散らばりすぎだ!】
ウルスの民の彼はまだ、鉱物の塊の『持ち主』に会えていない。

【クソッ……まだ姿も見えない!】
 悪態をつきながらも、彼は悪い気がしてはいない。
焦らされてるような感覚にこそ陥るが、それこそ漂流の、『開拓』の醍醐味だ!尻尾を出したら必ず見つける!発見のための尻尾(破片)は無数に散らばっているんだ!必ず出会える!

【しかし……】
 破片が、多すぎる気がする。元が小さいならば、これはすでに破壊されているのだろうが、パーツを見るにまだ散らばってるのは「船」の外壁のように見える。元はかなり大規模な構造なのだろうか?

————だとすると、まさか結局「我々の同族の作った船だった」という結末が……。

【いや、大丈夫だ!これは新発見なはずだ!多分!】
 仮にそうだとしても、その中に同族がいるかもしれないし、それはそれで楽しみだ。とにかく見つけなければならないのだ!

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