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USBアイソレータモジュールを買ってみた

電子工作が趣味になるまでは、全く興味がないものだったのが、電子工作にハマるにしたがって興味を持つものが生まれたりします。

一般生活ではおそらく必要性を感じない一品と思われるUSBアイソレーターなるものをAmazonで購入したので物珍しさもあり、ご紹介。

個人的に好きな中華ブランドである「Nobsound」系の Douk Audio のUSBアイソレーターです。価格はさほど高くなく2000円ちょっとで完成品です。

箱がデカいのですが、中身はほぼ90%?緩衝材でモジュール自体は小さいです。

VFD管やニキシー管を光らせるにはどうしても高電圧な電源が必要になり、配線を間違えると高電圧をかけてはいけない場所に高電圧がかかり、一瞬で機材が壊れてしまいます。

プログラムを書き込む際にPCと開発デバイスを接続してプログラムを流し込むのですが、プロトタイプな状態で想定外の回路接続をしてしまい、ホスト側のPCの基盤上のUSB端子(USB管理ICチップ)を高電圧で壊してしまう事があるそうです。そんな事故を防ぐために、今回購入したのがUSBアイソレータモジュールとなります。

ADuM4160チップがUSBアイソレータ向けのICです。

PCホストと開発デバイスの間にこのUSBアイソレータを挟むことで、電気的な回路接続は分離した上で、USB信号をコピーして転送してくれるようです。

Douk Audio のロゴが入っていました。

詳しくはUSBアイソレータチップの製品説明をご覧ください。
(左右に分離していて、コイル同士で信号を伝達しているようです。)

■ ADuM4160 製品説明
https://www.analog.com/jp/products/adum4160.html#product-overview

フォトカプラでアイソレートすることは知っていたのですが、このADuM4160チップ内では光でなくデジタルアイソレータという仕組みで分離しているんですね。USB伝送のような複雑な信号を規格通りに伝えていくにはまだ大変なようでして、このUSBアイソレータは最速でも12 Mbpsのデータレートまでとなるようです。

■Analog Devicesのサイト情報
https://www.analog.com/jp/product-category/usb-isolators.html

このUSBアイソレータチップを作っているAnalog Devicesのサイト情報によると最新のチップ ADuM4165/ADuM4166 であれば、「480MbpsのUSB 2.0に対応」とのことです。USB規格的には20年前のデータレートスペックですが、やはり最新の技術をもってしてもUSBアイソレート用途ではこちらのデータレートが最新という事になりそうです。

さて、このUSBアイソレータの使い方ですが、なんとUSBケーブル間に挟むだけです。ドライバーとか必要ありません、まるでデバイス間にUSBアイソレータが存在していることを意識させないようなものとなっています。

青色LEDが光ります。USBケーブル間に挟むだけでOKです。

通電していることを示す青色LEDが光りますので「あー動いているんですね」ということは目で見て分かりますが細かいところはノータッチでつかえます。(これはこれでありがたい)

という事で、これが役立ったと分かるのは、おそらく想定外事象による高電圧が入ってきてこのUSBアイソレータ自身が壊れた時であろうと思います。PC側の M/B の身代わりとなるモジュールかと思いますが、できればそんな事が無いように気を付けて開発を進めようと思います。('◇')ゞ

#このUSBアイソレータはオーディオファンの間ではノイズ除去用の用途でUSBアイソレータを使用されるケースが多いみたいです。ゆえに 「Nobsound」の製品として販売されているんですねぇ~ なるほど。


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