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『ソニーがロケハンを仮想世界で完結。ローカルメタバースもロケハンツールにしては?』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.2.8

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■ビヨンド・ザ・スクリーン: 仮想世界で完結するロケハン | ソニー公式

『Beyond The Screen』でTorchlight のVAD ライティング スーパーバイザー、ディボン・マシスがバーチャルロケハンについて解説をします。最先端のテクノロジーを駆使して撮影現場デジタルで再現することで、クリエイターたちは制作の初日から『大きな疑問』を抱えずに進むことができるのです。

先進テクノロジーを大活用するソニーの映画クリエイティブスタジオ「Torchlight」が、ポルシェが疾走するシーンのロケハンをデジタルツインの仮想世界で完結させるという試みを発表しました。

実写さながらのCGを駆使した映画は枚挙に暇がありませんが、CG技術が進んでも現地撮影や実物の俳優を使った実写撮影にCGを組み合わせるのが一般的です。

その実写撮影をスムーズにするのにロケハンは欠かせませんが、現地に行ってアングルやライティングを試行錯誤するのは時間もコストもかかります。これを仮想世界で完結することで、実写撮影時の効率やクオリティを上げるのが今回の試みです。

このバーチャルロケハンは、地方都市を模したローカル系メタバースの在り方を大きく変えるかもしれません。


ロケハンとは?

「ロケハン」とは、「ロケーション・ハンティング」という言葉の略で、写真や映像を実際に撮影する前に、撮影で使用する場所を事前に下見することを指します。しかし、実際には単に撮影場所を確認するだけではなく、当日の動きを想定するための「下調べ」までを行います

ただ見て終わりではなく、「当日はこの時間、この場所で撮影をする」「この場所での撮影では立ち位置はここで、顔の向きはこっちに向けてもらおう」「この場所に荷物をまとめておこう」など、実際に当日の撮影風景を思い浮かべて、撮影がスムーズに進められるようにスケジュール立てて行きます。

「見る」だけでは、ロケハンではなく、単なる「下見」になってしまうでしょう。ロケハンは、下見よりも更に綿密にチェックすることを意味しているのです。

実際の現地での撮影を念頭に、具体的なカメラアングルや撮影時間ごとの光の移り変わりなどもチェックするのがロケハンには求められます。


Torchlightのバーチャルツインロケハン

ソニーは

衛星写真を元に寸分たがわない地形をCGの中で再現したんだ。車の3Dモデルを用意して、現実世界の太陽の動きを正確にトラッキングした。
3Dモデルのカメラを三脚に置いて自由に動かせるんだ。
仮想世界で十分なロケハンをしたので、ロケ地に着く前に大きな疑問点はクリアできたんだ。

というところまで仮想世界上でやっています。大人数のスタッフを現地に送るよりコスト的にもバーチャルツインを作った方が安いのでしょう。


広義のロケハン=撮影場所探しにバーチャルツインを活用

ロケハンは先述の通り実際野撮影シミュレーションも行うものですが、もっと広義には、よい撮影場所を見つけることからロケハンは始まります。

地元の魅力を発信する系メタバースが再び登場していますが、大人数のユーザーを集めることに必ず苦労します。

過疎化したメタバースは面白くないし、お城などのランドマークを作っただけの「箱モノ」メタバースではコンテンツがなく、過疎化するのも必然です。

魅力発信、情報発信というというのは「メディア」という位置づけになります。メディアの価値は読者数に依存します。つまり過疎化しているメタバースはメディア価値がありませんし、メディア価値が出せるほどのユーザー数を獲得するためのマーケティングは時間もお金もかかります。

対して、撮影シミュレーションができるほどのバーチャルツインを作るのも非常に高度でお金もかかりますが、ターゲットは映画やドラマなど映像業界に絞れますし、推したい場所だけを作り込んでおくという選択と集中をすれば、メディア化よりは実現性はありそうです。

映画化されれば地元の魅力が映像を通じて発信されますし、映画の告知宣伝で集客マーケティングもされますし、聖地巡りとして来訪者も増えます。メタバースを直接情報発信の場にするより、ロケハン用にした方が可能性を感じます。

地方自治体の皆さん、コンテンツを継続更新するつもりがなく、集客マーケティングにも予算を割くつもりがないローカル系箱モノメタバースを「メディア」として作ることはそろそろヤメにして、ロケハンの「ツール」として作ってみてはどうでしょうか?

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