『旧ツイッター“X”有料化へ マスク氏が発言「少額の月額制」』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.9.21
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■旧ツイッター“X”有料化へ マスク氏が発言「少額の月額制」
旧Twitter「X」が全員有料化されたら使い続けますか?
多くの人がいることがSNSの重要な価値です。有料化によって大幅に人数を減らしてしまうことで、「X」は重要な価値基準のひとつを失うでしょう。
61%が「やめる」
39%が有料でも利用を続けるとしているのは、むしろ意外に多いなという印象です。
フリーミアムと違い全員有料ですし、事前に支払い手段を登録してもいませんので、有料化と同時にログインできなくなれば、もっと多くのユーザーがいなくなるのではないかと思います。
逆ネットワーク効果
裏返して、人が減っていっているSNSは脱兎のごとくユーザーが逃げてしまいます。多くの人に情報が伝わることが価値でしたので、限られた人にだけ届くのなら専門メディアやオンラインサロンでよいのです。
「Twitterでしかつながっていない人も多いから有料でも使い続ける」という人も、相手が有料化で離れてしまってはこの理由も失ってしまいます。
ユーザー数以上に投稿数が減って見える
ボット対策を有料化の理由としていますが、ボットも投稿者です。一般にSNSは8割は見るだけ、2割以下の人しか投稿をしないと言われています。
旧Twitter「X」は用途に応じてサブアカウントをたくさん持っているひとが多いことでも有名ですから、有料化によってサブアカウントが減ることも投稿数が減る大きな要因になります。
サブアカウントの大半も「見る専」とはいえ、投稿する2割の人の中からサブアカウントを持てずに辞めたりジャンルを絞ったりする影響は大きいはずです。
投稿するボットとサブアカウントの減少によって、ユーザー数の減少以上に、投稿数がものすごく減って見えるはずです。
投稿があまりに減りすぎると「見る専」の8割の人も増えづらく、有料課金の収益が上がりにくいというループにハマらないかが心配です。
「X」はPost to Earnを目指す?
落合陽一さんのnews zeroの中での指摘は興味深い視点です。
企業の広告費をコンテンツ投稿者に還元するように仕様変更してはいますが、広告費だけが原資だと大きく還元できないことから、コンシューマー課金のぶんも分配原資にしようとしている、という指摘です。
これはAxie InfinityやSTEPNが逆向きに通ってきた道です。
つまりユーザー課金だけを分配原資にしていたのでユーザーが増え続けないと分配原資を失い経済崩壊する、というものです。
ユーザーを大きく減らし広告費という分配原資を捨てても、ユーザー課金を原資にした分配モデルに移行するというのは成立するのでしょうか。
運営コストはユーザーが少ないぶん下がるでしょう。サーバ代もサポート代も下がります。
全体の2割の投稿する人のみが収益を獲得し、そののうちトップ2割、つまり全体の4%の人が80%の収益を得るパレートの法則な構造なら、それなりに夢が見られる金額を稼ぐ人も登場するのかもしれません。
しかし「あとから有料化」は反発も大きいでしょう。ユーザーが減ってしまっては広告も成立しません。今までと同じ機能やサービスのまま有料化し、ユーザーの量と質が大きく変わったあと、Post to Earnが成立する経済規模になるのかは疑問ですし見ものです。
先行するPlay to Earnのブロックチェーンゲームよりはユーザー数が桁違いに多いでしょうから、意外に回るかもしれません。
ただし、5兆円で買収したほどの価値を生み出すのかは疑問ですが。
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