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『自動ドアと一体化のデジタルサイネージ登場!新たな広告表現の選択肢』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.3.17

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■自動ドアと一体化のデジタルサイネージ登場!新たな広告表現の選択肢

ナブテスコはデジタルサイネージ一体型自動ドアを広告メディアとして運用するサービスを2024年4月より開始します。当面のターゲットとしては大学向けの展開を想定しており、大学構内にある売店などの入り口にデジタルサイネージ一体型自動ドア設置することで、大学生向けの商品の宣伝広告やリクルートを目的とした企業広告など、大学生向けの商品や企業認知を獲得したい広告主のニーズに応えるサービスとして開始する予定です。

ナブテスコ社が自動ドア向けデジタルサイネージ広告を今年2024年4月より運用開始と発表しました。いわゆるOOH、屋外広告の一種ですが、自動ドアとセットにしたものはユニークです。

最初にこのニュースを見た時はドアの開閉部分が広告になっているのかと思いましたが、両脇の動かない部分に液晶パネルを設置するかたちです。これなら自動ドア本体に負担をかけることはありません。

飲食店の自動ドアの周辺にサイネージが置いてあることはよくありますが、置くだけサイネージとは違う、自動ドアと一体化させたことに意味があるという新しい広告です。


「うごかす、とめる。」のナブテスコ社

この自動ドア広告を取り扱っているのは、自動ドアの国内シェア55%を有するナブテスコという会社です。

自動ドア本体に負担がかからない機器設計であることはもちろん、自動ドアのセンサーやデータと連動した広告運用ができることが強みです。

ナブテスコ社は自動ドア以外にも、産業用ロボットの精密減速機、パワーショベルの油圧機器、鉄道車両用のブレーキやドア、航空機・船舶・トラックやバスなど商用ロジスティクス、はたまたパッケージ包装機器や風力発電関連機器、ロボットやドローン向けのワイヤレス充電システムなど、主に運輸に関わる事業を幅広く手掛けている会社です。

「うごかす、とめる。Nabtesco」のキャッチコピーは秀逸ですね。自動ドアも確かにドアを開く・動かすだけでなく、滑らかに止める技術によって故障しづらくもなり、騒音や消費エネルギーも減らせ、上品さも演出できます。

また広告事業では、人々の目と足を止め、来店や消費行動を促すというメタファーとしても、機器メーカーであるナブテスコ社が広告事業をやっていることに筋が通る印象を与えます。


自動ドア×OOHで広告効果測定が可能に

人が出入りするドア部分にOOHを設置することで見てもらいやすいだけでなく、自動ドアの開閉センサーを使って効果測定できます。

屋外看板は目の前の交通量や駅の利用者数を根拠に値段が付けられることが多いですが、自動ドアの開閉回数はそれらよりもっと信ぴょう性が高いデータだと言えます。


入口はみんなが見る一等地

入口部分ですから場所的に視認性が高いこともメリットです。
ドアセンサーでカウントされる以上の、ドアの前を通る人にも目に留まります。

場所がいいだけでなく、自動ドア広告の中身を見ているかも調査データを媒体資料に掲載しています。きちんと見られ、かつ中身も覚えている人が多いとレポートしています。


大学向けアドネットワーク

ナブテスコ社は、自動ドア広告をサイネージ設備として売っているわけではなく、複数の大学で流せるOOHアドネットワークとして展開している点も興味深いと感じます。機器メーカーに近い会社が広告事業として展開しているわけです。

今年4月のサービスインに向けて、現在は早稲田大学と神戸市外国語大学の2校に設置されており、順次拡大予定としています。

大学生向けターゲティング広告では、アルバイトや就活などの求人広告、学生向けセミナーやイベントの広告、卒業旅行など観光関連広告、コンパに使う近隣の飲食店などの広告、ゲームアプリなどスマホ向け広告などの需要がありそうです。

また、設置する大学の数が増えれば、大学生に向けたピンポイントターゲティングができるデジタルメディアとして他にない広告媒体になります。仮に日本全国津々浦々の大学に設置される状況になったら、県単位や学校指定など広告の配信をさらに絞り込むような使い方もされそうです。

広告主と大学の営業面が機器メーカーに近いナブテスコ社の課題ではないかと推察しますが、大学に関しては自動ドア設置などでのご縁もありそうですし、広告主営業は各地元の広告会社などと連携して代理店組織化することは可能だろうと思います。

ただ置くだけのサイネージとは一味違う、自動ドアメーカーならはのセンサー連動で計測可能な新しい自動ドアOOH、普及には数年かかるだろうと思いますが、パネル数が広がってくれば確実に広告主のニーズはあるはずです。


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