『OpenAIがTikTok開設しSora生成動画を公開。2040年AIネイティブ世代が社会に出る年に今から備える』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.2.24
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■AI動画を見て震えが止まらない。OpenAIがTikTokアカウントを開設
ChatGPTが発表された時にはテレビや新聞などレガシーメディアもこぞって大騒ぎだったのですが、同じOpenAI社が先日発表した動画生成AI「Sora」についてはあまり騒がれていないように感じます。
家族や身の回りの人に聞いても「Sora」は知らないという反応ばかりです。
そんな中、OpenAI社がTikTokのアカウントを開設、「Sora」で生成した超ハイクオリティの動画をアップし始めました。
TikTokはブームの火付け役。レガシーメディアに取り上げられなくても、まず若年層を中心に「Sora」が知られるようになるでしょう。
「Sora」の威力が若年層に知れ渡り、後追いでレガシーメディアが報道し始めた頃には、世代間の情報格差が凄いことになっていそうです。
TikTokで「Sora」生成動画をサクサク見ると驚愕する
最長1分の動画を生成できる「Sora」とTikTokの短尺動画を次々に見ていくスタイルはとても相性がよく、X(旧Twitter)やInstagramはもとより、動画専門のYouTubeよりも非常に見やすいと感じました。
いま一番Likeが押されているのはこの動画。犬がパソコンを使っているシーンが描かれています。青い光の光源がモニターの後ろにありそうなのが違和感ありますが、よくある動物系バズ動画っぽいルックになっています。
クジャクの羽が頭に生えたような架空の鳥の動画も100k(10万)以上Like押されています。
都市が海底に沈み、イルカがビルの周りを泳いでいるこの動画は、生成AIっぽい架空感がわかりやすいと感じます。
一方、ジャングルで赤アリが歩く様子を描いたこの動画は、イギリスBBCやディスカバリーチャンネルがドキュメンタリー撮影しましたと言われれば信じてしまうかもしれないリアル寄りの映像に仕上がっています。
鷲の覆面をかぶった人。ジョーク動画ではありますが、実写さながらのリアル感は確かにフェイク動画を心配したくなる高クオリティです。
「Sora」でおもしろ動画を簡単に作れるようになったあとのTikTokは、顔出ししたくない人や動画を作る技術を持っていない人でも、アイディア次第で参加できるようになって、より賑やかになりそうです。
一方そのころ旧メディアは「Sora」報道ゼロも
「インターネット」が登場した時、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌というレガシー4マスメディアがこぞってネットを敵視していたのを彷彿とさせるくらい、「Sora」はマス媒体では話題に挙がっていません。
発行部数日本一の読売新聞のオンライン版でOpenAI社の「Sora」をサイト内検索しても0件、NHK News Webでは2月16日の「Sora」発表時のニュースが1本、テレ東Bizでは2月17日にワールドビジネスサテライトで取り上げた発表時のニュースが1本と、20日に動画生成AI 「Sora(ソラ)」 閣僚から“悪用への懸念”相次ぐと題したフェイク動画を心配する閣僚の反応を報じるニュースが1本です。
16日の発表から1週間しか経っていないという感覚なのでしょうか。私には1週間「も」経ったという感覚ですが。
TikTokのユーザーは確かに若年層に偏ってはいますが、テレビや新聞は中高年に偏っているとも言えます。
レガシーメディアで「Sora」が報道されるようになるころには、AIに関する世代間の認識ギャップが大きく広がっているかもしれません。
2040年「生まれた時からAIがある」世代が社会に出る
読売新聞オンラインで「生成AI」と検索すると、フェイクニュースや悪用の記事がたくさん出てくる反面、前向きな用途の提案や時代の変革のような記事は少ない印象です。テレビや新聞を今でも見る層は「AI=悪用」が刷り込まれやしないか心配になります。
悪用はもちろんよくないですですが、海外では「ディープフェイクをクールに使う」という発想も生まれ始めています。
そろそろ生まれた時からスマホがある世代が社会に出はじめます。2008年のiPhone3G発売から18年後は2026年ですからもうすぐです。その生まれた時からスマホがある世代が親になり、その親に育てられた子が社会に出るとさらに発想が変わります。
同様に、生まれた頃からAIがある世代というのも、これから登場します。2022年のChatGPT登場を起点にするなら2040年頃です。「Sora」のような動画生成AIも珍しくなくなっているでしょうし、コンテンツを見る側のリテラシーも上がっているはずです。
今回のOpenAIのTikTokアカウント開設は、2040年に向けたAIリテラシーを高める効果も発揮するのではないでしょうか。TikTokを見る習慣がついていないテレビ・新聞世代の人こそ、TikTokをそろそろ見た方がいい。もう「踊ってみた」とかじゃない、社会を動かす動画がそこにはあります。
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