『シニア層に「SNSマーケティングは不向き」の誤解、はホント?検算したら意外な結果が出た!』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.11.23
■シニア層に「SNSマーケティングは不向き」の誤解 インフルエンサーマーケティングに伸びしろアリ
インテージ社によるメディア利用動向の調査結果をサマリーにした記事です。元の調査レポートは以下の記事になります。こちらの方がデータが多く掲載されています。
シニア層に「SNSマーケティングは不向き」の誤解
と銘打たれていることから、
シニア層にもSNSマーケティングは有効なのか?
と興味を持ちました。同時に、それはホントか?と疑問も持ちました。
この記事のタイトルを見た時の自分なりの仮説は以下の通りです。
・シニア層はSNSをやっぱり使わない。「誤解」とあるが、感覚通りシニア層にSNSマーケティングは効かないのではないか?
・SNSマーケティングはシニア層には効かないが、インフルエンサーマーケティングは、シニア層だけに効くインフルエンサーが確かにいる。SNSで流行っているインフルエンサーはシニア層は知らないし、シニア層に刺さるインフルエンサーは若年層は知らない。そのすみ分けがあるだけ。
さて、実際はどうなのでしょうか。
割合ではなく絶対人数と人口比で比較してみる
主要SNSの性年代別利用率を調査した結果のデータがこちらです。
ヒートマップ的に色付けしてあることもあり、若年層はSNSを使い、高齢になるほどSNSを使わない傾向はイメージ通りに見えます。
40代・50代あたりの「20%台」の数字が十分なボリュームだと考えるかなど、割合ではなく絶対数でも見た方がよいので、人口ボリュームを掛け算してみることにします。
性年代それぞれの絶対人数はマーケターは押さえておきたい数字です。
総務省統計局の2022年10月1日現在の統計によると
15歳~19歳男性:283万人
15歳~19歳女性:268万2000人
20代男性:651万1000人
20代女性:616万5000人
30代男性:696万8000人
30代女性:669万人
40代男性:882万人
40代女性:858万9000人
50代男性:879万2000人
50代女性:871万9000人
60代男性:734万9000人
60代女性:763万人
です。(10代はインテージ社の調査の「15歳以上」に合わせています。)
これに先ほどの「主要SNSの性年代別利用率」を掛け算してみます。
そして、算出された人数を日本全体の人口1億2495万7000人に占める割合で比較してみます。
X(旧Twitter)
15歳~19歳男性:283万人×67.3%=190万4500人(1.52%)
15歳~19歳女性:268万2000人×63.6%=170万5700人(1.37%)
20代男性:651万1000人×75.5%=491万5800人(3.93%)
20代女性:616万5000人×74.8%=461万1400人(3.69%)
30代男性:696万8000人×49.6%=345万6100人(2.77%)
30代女性:669万人×43.7%=292万3500人(2.34%)
40代男性:882万人×33.8%=298万1600人(2.39%)
40代女性:858万9000人×28.8%=247万3600人(1.98%)
50代男性:879万2000人×25.2%=221万5500人(1.77%)
50代女性:871万9000人×23.9%=208万3800人(1.67%)
60代男性:734万9000人×11.8%=86万7100人(0.69%)
60代女性:763万人×8.9%=67万9000人(0.54%)
15歳~19歳男性:283万人×60.9%=172万3400人(1.38%)
15歳~19歳女性:268万2000人×70.6%=189万4900人(1.52%)
20代男性:651万1000人×49.0%=319万300人(2.55%)
20代女性:616万5000人×68.6%=422万9100人(3.38%)
30代男性:696万8000人×36.4%=253万6300人(2.03%)
30代女性:669万人×59.8%=400万600人(3.20%)
40代男性:882万人×32.7%=288万4100人(2.31%)
40代女性:858万9000人×48.3%=414万8400人(3.32%)
50代男性:879万2000人×27.2%=239万1400人(1.91%)
50代女性:871万9000人×38.2%=333万600人(2.67%)
60代男性:734万9000人×15.0%=110万2300人(0.88%)
60代女性:763万人×18.4%=140万3900人(1.12%)
SNSの利用者数を絶対人数で比較した結論
結果、
・15歳~19歳と50代は、絶対人数はほぼ変わらないか、むしろ50代のほうが人数が多い。
ならば、「10代にはSNSマーケティング」がアリなら50代もアリ。
・インスタは2つの傾向がある。
1.女性比率がはっきりと高い。
2.シニア層も利用者が多い。
・なんとなく、日本の人口シェア1.3%を超えると「ターゲット」と感じてくる。
このあたりが私が注目した結論です。
少なくとも50代までは、10代をSNSマーケティングの対象にするなら、同じくらいのボリュームは取れるということになります。
そしてインスタに関してはXよりも、シニア層でも十分なボリュームが取れます。
と自分なりの仮説を立てましたが、
インテージ社の記事のタイトル
『シニア層に「SNSマーケティングは不向き」の誤解』
は、確かに「誤解」だったなぁと、自分の仮説が間違っていたことに気づかされました。インテージさんさすがです。
これは別の話題なのでいつか掘り下げられたらと思います。
テレビショッピングに登壇しているタレントはシニア層にとってはインフルエンサーなのだと思いますし、ヘビーすぎるラジオリスナーの私にとってはアサルト型ショッピングキャスターこと村井忠大(むらいただひろ)さんやはぴねすくらぶの若松晃(わかまつあきら)さん、元ジャパネットたかたの名物MC、馬場雄二さんなんかは自分にとってのインフルエンサーだと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?