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『aiboオーナーの聖地 「愛知県幸田町」から考える、AI×ロボペットの進化』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.7.2

■aiboオーナーの聖地 「愛知県幸田町」に全国から人が集まる理由

全国で唯一、aiboの製造・修理を行うソニーの幸田サイトがあることは、この町の大きな強みとなっていく。いわば幸田町はaiboの生誕地。実は愛知県民でさえも、幸田町がaiboの故郷であることを知らない人は多い。

一方で、aiboオーナーにとってみればここは聖地。修理を依頼するソニーグループの幸田サイトは、オーナーたちの間では「幸田病院」と呼ばれており、有名だ。

aiboの製造・修理ができる唯一の場所、愛知県幸田町の町役場にあるカフェに、日本全国のaiboオーナーが集まり聖地化しているそう。

我が家には生身のワンコが2匹いますが、自分自身が歳を取る中で何歳まで飼い続けられるかは不安に感じます。

社会全体の高齢化が進むに伴い、ペットとのふれあいニーズは一層高まると思います。そして昨今のAIの進化スピードでaiboのようなロボペットが個性や感情を持つようになるでしょう。

生身のペットだと責任をもって飼いきれなくなる歳を迎える人たちが当たり前にaiboのようなロボペットを飼うようになる未来は間もなく来るんじゃないかと思います。


聖地だけでなく近所の「犬」好きが集まるきっかけに

北海道から沖縄まで、全国からaiboオーナーがこのカフェにやってきて、aiboを遊ばせながら、オーナー同士の交流も深める。カフェ内には、オーナーたちが所有するaibo専用名刺を貼るためのボードやコメントを書き記すノート、aiboの写真を貼るパネルも設置された。

aiboが珍しい存在で、愛知県幸田町がaiboの生まれ故郷として聖地化しているがために全国から集まるのは聖地ツーリズムとしてある話。

「ソニーさんから提案してもらったのが、『aiboの遊び場』だったんです。ソニー公認の全国で唯一、常設の『aiboの遊び場』が、このハミングバードカフェに誕生。当初、aiboオーナーたちに喜んでもらいたいと、aibo関連のオリジナルグッズを作ったのですが、オーナーが求めていたのは、aiboそのもののグッズではなく、聖地・幸田町に来た証となるものだったんです。

そこで役場から地元企業に声をかけ、aiboのどら焼きや海老せんべいなどオリジナル商品の製造を依頼しました」

ソニーと一緒に地方活性化に取り組んだ幸田町の努力の結果「聖地」となりました。聖地は数少ないほうが「ありがたい」ものです。

aiboが珍しいうちは幸田町の一択ですが、ロボペットがより一般化すれば、全国の住宅街ごとに「犬」好きのたまり場ができるんじゃないかと思います。

自分の飼い犬以外との交流は新しい刺激をもらえます。人間同士の会話の媒介にもなるため高齢者にとってはうってつけのコミュニケーションのきっかけづくりになるはずです。


散歩ができるロボペットを待望

うちの近所は犬を飼っている人がとても多く、散歩中に会うワンコの名前を憶えていますし、うちを含めた何軒かが犬と飼い主の集まる場所になっています。

「散歩」は犬好きどうしが出会う大きなきっかけになります。健康維持にも散歩は効果的ですし、奇異な目で見られることがない、外で散歩ができるロボペットの登場を待望しています。


個性を発揮するAIの進化も

生身のワンコにはそれぞれ個性があります。犬種ごとの大雑把な傾向もあれば、個体ごとの性格も大きく違います。そしてその個性を基本わがままに発揮します。そこがかわいい。

aiboを飼ったことがないので詳しいことはわかりませんが、生身のワンコくらい、ロボペットがAIで個性を持つようになると楽しそうです。

「aibo」など機種大別で「犬種」のように方向性があって、さらに個体ごとに性格の違いがあって、飼っていく中で飼い主との関係性で違いが分化していくなら、他のロボワンコに会ってその子なりの個性を見る楽しみが大きくなります。


ペットのためのAIと周辺サービスが一大産業に

飼育頭数
頭数と飼育率は横ばい(微減)となり、新規飼育意向は低下傾向に。特に若年層の新規意向が大きく低下しています。20-30代の子供がいない女性の低下が大きくなっています。

ペットの飼育頭数は数年伸びていましたが、若年層を中心に新規意向が下がっているそうです。その原因は「飼育費用」とされています。

生涯必要経費
・犬:2,517,524円
・猫:1,316,467円

こんな金額を目の当りにしたら諦める人は多いはず。。

直接的な餌代などだけでなく、ペットがいることで仕事の種類や時間に制約が生まれることも「お金」を理由に飼いづらくなる理由だと考えられます。これはペットだけでなく少子化とも同じ理由だろうと思います。

しかし、だからこそロボ型のペットは今後需要が増すだろうと考えています。ロボペットが、きちんとコミュニケーションができて癒しの源泉になりえるなら、ランニングコストが安く、不意に病気することがなく、都合の悪い時にOFFにできる利便性を兼ね備えたロボペットは求められるようになるはず。アニマルウェルフェア視点でもロボペットへの代替が好ましい面が多いシチュエーションは多いと考えられます。

今のロボペットはいかにもオモチャのレベルのように感じるのが正直なところですが、昨今のAIの進化に感じるように個性や人格(犬格?)が感じられるレベルに進化すれば、今の生身のペットを代替する可能性はあると思います。

生体に近い進化を遂げたロボペットが普及すれば、ペット用の服やおもちゃなどグッズ市場、たまり場コミュニティやイベントの事業化などペット関連の周辺事業も活性化するはずです。

散歩に耐えられる運動性能とバッテリー持ちを実現するにはまだ時間がかかりそうですが、会話などのコミュニケーション面をペット向けにするソフトウェアの進化は速そう。まずはペット専門AI開発の分野の登場に期待です。

次に「モフモフの手触り」など素材の進化がテイジンなど化繊メーカーなどからあると一気にロボペットがリアルになります。

こんな時代は10年後か20年後か。あまり遠くない未来に実現してくれたら、私自身がペットを飼えない年齢にさしかかった時に寂しい思いをしなくてすみます。きっと同じ思いを持っている人は多いはず。空想の中でドラえもんを発明した日本だもの、実現できるはず!

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