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『ついにWindowsの「ペイント」に画像生成AIが搭載。生成AIのトレンドが変わる』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.12.2


■ついにWindowsの「ペイント」に画像生成AIが搭載されイラスト生成や写真生成が可能に

Windowsの標準お絵描きアプリ「ペイント」に画像生成機能を追加するアップデートが実施されました。画像生成機能はOpenAIが開発した画像生成AI「DALL-E」を用いて実現されており、すでに海外メディアが高品質なイラストの生成例を公開しています。
(中略)
記事作成時点ではCocreatorはアメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、カナダ、ドイツ、フランスでのみ利用可能です。

と言っても海外の話。日本ではまだ生成AI機能は未実装です。

「ペイント」が「DALL-E」化して、Windowsユーザーなら誰でも画像生成AIを使えるようになったとも言えますし、「DALL-E」に画像編集機能を追加したとも言えます。


実は「ペイント」にレイヤー機能も先行搭載

また「ペイント」の画像編集機能も、実は大幅に進化しようとしています。

・レイヤー機能
・ワンクリックで背景を切り抜く機能
・透過PNG対応

など、Photoshopでいえば5.0くらいの機能を持ち始めています。
レイヤーがあるだけで相当使い勝手がよくなります。

ただしこれもまだ実験中の段階です。

MicrosoftはWindowsの新機能をテストしたいユーザーに向けて、開発版Windowsのテストプログラム「Windows Insider Program」を提供しています。2023年9月18日(月)には、「version 11.2308.18.0」以降のWindowsを使っているプログラム参加者に向けてペイントの新機能が提供されました。

先行実験に申し込んだ人だけが使える状況です。私のPCでも上記の手続きをしてみたのですが、何かの条件を満たしていないようで、レイヤー機能付きペイントを試すことはできませんでした。残念。


「DALL-E」に画像編集機能を追加がもたらす影響

Windows標準ソフトの「ペイント」でAI画像が生成できるようになることで、ある意味アンタッチャブルだったAI画像を加工するカルチャーが広まるのではないかと思います。

生成AIは、SNSでの投稿シーンにおいては「生成された画像をそのまま投稿する」ことが多いように見受けます。

テキストだけで生成できる手軽さが魅力ですし、生成AIで作った画像だということ自体を楽しんでいる段階なので、むしろ無加工である必要もあるのだろうと思います。

しかし実際は、生成された画像を手直ししたいケースも多々あります。

「DALL-E」で生成して、Photoshopなど別のレタッチソフトに読み込んで、と二度手間だったことが、「ペイント」というひとつのソフトで完結するのは手間がありません。

新「ペイント」はレイヤーが複数持てることから、複数の生成画像を重ねて部分的に組み合わせて1枚の画像を仕上げるような描き方も可能になります。

こうして多くの人が生成→加工をやるようになると「生成AIで作りました」と謳うプロモーションが減ってくるだろうと予想できます。

「生成AIで作りました」が謳い文句にならなくなれば、むしろ世の中にあるデザイン物に生成AIが浸透するきっかけになるはずです。生成→加工に躊躇がなくなることにより、画像生成がまたプロの手に戻ってくるとも言えます。


電子透かしなどAI関与を明らかにする方向に

さらにその次には「生成AIを使いました」をフェイク防止などの観点から明示する流れが来るでしょう。ふたたび明示するブーム(?)が来るというサイクルです。

電子透かしは無数の製品が乱立して無意味化している状況もあります。どの電子透かしを使ったかがわからないと、電子透かしが入っているかを確認することができないというジレンマにハマっているのが現状です。

いずれ規格統一され、電子透かしがちゃんと実用化されれば、「ペイント」にも電子透かしが実装されるでしょう。

そして、ブラウザやアプリ類、もしくはスマホなどデバイスそのものに、電子透かしを検知する機能が内蔵されるだろうと思います。AIが使われているか気になった画像や動画、音声や文章などがあれば、いつでも確認できるようになる未来です。


「ペイント」でAIのトレンドが変わる

このように、「ペイント」という標準アプリに生成AIが入るということで、生成AIのトレンドの流れを大きく変えるほど大きく影響を与える可能性があると考えています。

・誰でも気軽に画像生成AIを使えるようになる
・生成画像をレタッチすることに躊躇がなくなる
・「生成AIで作りました」プロモーションの終焉、非明示化
・生成AIの画像が社会浸透
・ふたたび「生成AIで作りました」明示トレンド
・電子透かしの規格の標準化
・ブラウザやスマホに電子透かし検知機能を搭載

「ペイント」に生成AI機能が付くだけで、ここまで大きな流れになる予想をしてみましたが、いくつ当たるでしょうか。


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