神倉神社

紀伊半島の岩に関連するリアルパワースポットをピンポイントでご紹介!

日本には、磐座信仰(いわくらしんこう)というものがあります。巨石や岩に神が宿り、その石や岩自体を御神体として祀り、信仰するという古神道の考え方です。

全国各地には、いまなお多くの神社で磐座を御神体としていますし、そうではない場合も、境内にかつての磐座信仰の跡が見られる神社も数多くあります。

紀伊半島でいうと、よくパワースポットとして紹介される和歌山県新宮市の神倉神社(上記写真)や、三重県熊野市の花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)が、その代表格で、どちらも世界遺産の一部として登録されています。

☆神倉神社は、熊野三山の一つである熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)の摂社で、熊野大神が最初に降臨された聖地とされています。

磐座のある境内にたどり着くには、500段以上もある凸凹に組まれた超急勾配の石段を制覇しなければなりません。石段を登りきると、門が付いている赤い鳥居があり、そこを潜り抜けると空気が一変します。熊野灘で生まれた清澄な風と気が流れて来ます。

見出しの写真に見られる巨岩は、「ゴトビキ岩」と呼ばれる御神体で、ゴトビキとは方言で、ヒキガエルのことだそうです。確かに雰囲気がありますね! 迫力満点です!

神倉神社では、ゴトビキ岩と合体している社殿の前よりも、境内の参道より上に、ひっそりと佇む(たたずむ)岩を組んだ祭祀場の辺りにエネルギーを感じます。雰囲気としては、同じ世界遺産である沖縄の聖地「斎場御嶽」(せーふぁうたき)に、似た空気感があります。

磐座信仰の聖地には、岩の合間にこういった古代からの祭祀場が隠れるようにあったりします。本当に神聖な場所なので、興味本位で近寄ったり、土足で踏み込むような行為、祈願信仰は厳禁です

☆花の窟神社は、高さ45mもの巨岩(15階の建物に相当)を御神体とする神社で、社殿がありません。神道においては、もともと山や巨岩に降臨した神をお祀りすのが本来の姿で、そこに社殿などができたのは後代のことです。このこと一つをとっても、神社で個人祈願をするのが誤りであることが分かりますね。神社では、自然(神)に、感謝のみを捧げるのが正しい参拝方法なのです!

花の窟神社は、イザナミノミコトの御葬所といわれ、季節の花を供えてお祀りしたことが、その名の由来とされています。いずれにしても、太古からの磐座信仰の聖地であったことは間違いないでしょう。

花の窟神社を訪れたときも、やはり沖縄の聖地・「斎場御嶽」(せーふぁうたき)を、思い出しました。磐座信仰には、共通する雰囲気があるのと、天孫降臨にまつわる隠された経路、日向(宮崎)の高千穂峰が最初とされますが、本当はもっと壮大な流れがあり、沖縄の聖地もその流れの途上にあったことが関係しているのかもしれません。

さて、それでは、紀伊半島のリアルパワースポットをピンポイントでご紹介します。このリアルパワースポットは、奈良と三重の県境にあり、季節運行のバスでも行けなくはないですが、車でのアクセスがお勧めです。車から降りても、ハイキングというよりは、トレッキングに近いアプローチとなりますので、ご注意ください!

ここまで書けば、関西在住の人なら、だいたいどの場所か見当が付きますよね。そのエリアの中にある、超ド級のリアルパワースポットをピンポイントでご紹介します。

ここから先は

1,626字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!