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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその12 品質管理

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?

から始まったCTOの業務についてのその11です。

品質管理

サービスの品質管理の適正化は、CTOのチェック事項として必要ですが、組織的に対応する必要もあります
そのため、
1.品質管理部
2.PMO
3.共通基盤管理部
4.インフラ部
等の部署を設置します。
開発組織とは独立させる部署となるため、CTO直下の組織とするのも良いと思います。

1.品質管理部

開発部門の品質向上のための施策や計測を行う部署です。

・施策

 品質に関わるチェック項目の構築
 ー システム継続性関連(可用性)
 ー 性能・拡張性関連
 ー セキュリティ関連
 ー 運用・保守性関連
 ー イレギュラー関連
基本的には非機能要件のテスト項目等を管理します。

・計測

 変更障害率、サービス復旧時間(Four Keysより)、etc

2.PMO

プロジェクトマネジメントの管理部署です。

・施策

 ー 開始判定(スケジュールと要員チェック)
 ー プロマネの標準化、教育
 ー プロジェクト進捗のチェック
 ー 外注の場合は、外注先体制・金額等のチェック
 ー リリース判定
複数の新規プロジェクトが多い場合に必要となる部署です。
1プロダクトのみで常にアジャイル開発の場合は、不要です。

3.共通基盤管理部

汎用化、共有化すべき部分について整理を行う部署です。

・施策

 ー ミドルウェアバージョン管理構成
 ー 共有フレームワーク
 ー 部品類

・計測

 基盤利用率、デプロイ頻度、変更リードタイム(Four Keysより)等を計測し開発品質を測定する

4.インフラ部

インフラ関連の汎用化、共有化すべき部分について整理を行う部署です。

・施策

 ー 開発環境整備
 ー インフラ構成
 ー バックアップ管理
 ー ミドルウェアバージョン管理構成
 ー CI/CD DevOps関連

・計測

 サービス復元時間(Four Keysより)等を計測しインフラ品質を測定する
共通基盤管理部と業務が重なる部分もありますが、品質が考慮されたものを用意し開発業務の効率化と品質確保を行います。
品質が考慮されたものを用意し開発業務の効率化と品質確保を行います。

メンバーはローテーション

メンバーは、2,3年毎に開発組織メンバーとローテーションさせるのがベストです。これにより、全体的なノウハウの流通・浸透が進みます。
1.開発現場のメンバーが品質管理側に異動する事で、現場の意見を取り込み、より実践的な品質管理を行う事が出来る様になります。
2.逆に品質管理側のメンバーを開発現場に異動させる事で、品質管理の重要性を浸透させる事が出来ます。ドキュメントだけ渡したり、ルールだけを押し付けても浸透が難しいものでもメンバーが異動する事で開発現場側の理解度が深まります。
このため、無理矢理でもメンバーのローテーションさせる覚悟が必要です。

まとめ

品質管理部署を設置しCTO直下で管理する事で全体的な開発品質を向上させます。品質を向上させる事は、トータル的にコスト削減、リリース速度改善に繋がります。手を抜きがちですが、CTOが防波堤となり品質向上をキープさせましょう。 又、施策と計測のプロセスをセットで行うことで周りへの理解度を深める動きとなります。
品質の良いシステムは、所属するエンジニアにとっての幸福となりますし、プロダクトに関わるメンバー全員の幸福に繋がります。
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