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日記「散らない桜」

わたしはとても暗い人間なので、始まったばかりの時に終わりのことを考えています。
上に載せた写真は、去年撮影しました。
しかし今、この桜の木は(少なくとも同じ場所には)ありません。
どういう事情だかわかりませんが、庭に桜の木が生えていた大きな家とその周辺の家は解体され、しばらく工事が続いていました。そして最近になって5,6軒の家がその場所に完成しました。それまでと違って木と庭がないぶん、建物の数は増えました。

この木は夜桜がとても綺麗で、眠れない夜に桜の木の下を通ってコンビニへ行ったのが、去年、一昨年、一昨々年……。
わたしがこの近所に引っ越してきた頃にはあった桜の木が、今年はないということを寂しく思います。

そうはいっても、もともと他所の家の桜のことなので、わたしがとやかく言える筋合いではありません。

話は変わりますが、ここのネットサービス「note」が始まったのが春で桜の季節なので、ヘッダー画像を桜の写真にしている人をなかなか多く見かけます。
そういうわたしも、桜の写真を使っています。
気に入っている写真なので季節が変わっても別の画像に変えないかもしれないし、もしかしたら変えたくなるかもしれません。
それでふと思ったのが、わたし自身は上手にものごとを保留にできない悪い癖があるので、登録したけど使いこなせなかったサイトは退会してアカウントを消してしまいますが、保留にできるひとは、桜の写真と少しのnoteだけを残して、ログインしなくなるのではないかと思います。

シャッフルボタンを使ってランダムでたどり着いた先のヘッダー画像が桜の写真だった場合に、それだけを見てすぐにこのひとは放置しているひと、と、わかるようなサイトになるのかな、と想像しました。
でもそれはいま考えなくても良い先の話で、また、上に書いたように、気に入っているから桜の写真を使い続けているだけ、という場合も考えられます。

なにはともあれ散らないのが桜で良かった、始まったのが春で良かった、そう無理矢理に明るめにしてこの文章を締めたいと思います。


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