お気に入りの
ワイヤレスイヤホンマイクをつけ、
スキなアニソンで自分の鼓膜を
プルプルと震わせる

辺りには疎らに人がいて、
少し暗くなった道沿いを
仕事上がりの私はそれらの陰に
自分の陰を静かに重ねて歩いていた

そんな時、私の鼓膜に
ジャミングのような雑音が入ってきた

ざーっ、ザザーッ

思わずイヤホンを外そうと
耳に手を掛ける私

その手を止めるように突然
声が聞こえてきた

お願い！外さないで！！

少し舌足らずな話し方
幼稚な印象を受けるトーン

何処かで聞いたような声だなぁ
と私は思いながらも、
変な現象から脱しようと思い　
イヤホンを外しにかかる

やから！待ってって言うてるやん！！

コテコテの関西弁やわ
と途方に暮れていると

私は未来のアンタや！

とその声の主は叫んだ

オイオイ、ニャンの冗談だ？
と訝しむ表情を浮かべる私

ゴメンやで！せやけど、ホンマやねん！

んー？少し前に一世を風靡した
異次元青春劇かぁ？と思っていると

アンタ、今悩んでるやろ！

とその声の主は矢継ぎ早に話しかけてくる

自分の言葉が相手に上手く
伝えられなくて悩んでるやろ！

それは、確かに合っている

しかし、そんな悩み、誰でも
持っていると思われる

全般的な統計から作り出されている
占い的な話と同じだ

するとその声の主は
更に続ける

アンタが１番恐れている言葉がある！
それは「で？」や！！

思わず「は？」となる私

しかし彼女は意気揚々と話を続ける

色々な立場や視点から物事を
捉えようとし過ぎて、
言葉数が多くなってしまうのは
アンタの変な癖や！

分かったようなコトを言ってくれる
と少し憤慨していると、

その結果、「それで君は何が言いたいの？」って返されるなら優しい方で、大半の人達には「で？」で返されてるやろ！

そう。それはその通り。
当たっている。

その積み重ねで、アンタは「で？」
っていう言葉を恐れてるハズや！

確かに、私は「で？」という一文字に
言葉にならない抑圧と恐怖を感じている

良いか？その解決策を教えに私は
未来からアンタに電話を掛けてるんや！！
あんま時間ないから、しっかり聞いてや！

いまいち状況が掴めニャイけど
ひとまず聞いておくか、と考え
私は耳元に集中した

大切なことを3つ話すで！
1つ目は、結論から先に述べること
2つ目は、適切な数字を用いること

そして
３つ目は、必要以上にヤイヤイ言ってくる奴は放っておいて、自分の世界を自分で創ることや！

最初の２つは何処かの啓発本にでも
記載されている内容やなぁ、と考えつつも

３つ目は、どういう意味なのか確認するために質問しようとすると、

ザー、ザザーッッ、、

再びジャミングのような音が
私の鼓膜を貫いた

アカン！そろそろ時間や！！
最後に少しだけ！

私は今、1つ目と2つ目を意識しながら
特に3つ目に力を入れているんやけど、
結果、素敵な方々に囲んで貰えるように
なってきてる！

せやから、アンタも諦めんと
ポチポチ励むんやで！！
じゃあニャ(≧∇≦)b

少しの間ザーッと流れた音が
挟まれたが、それも引き潮のように
少しずつなくなっていった

そうして元々聞いていたアニソンが
まるで何もなかったかのように
再度私の鼓膜を震わせる

結局、私は「自称:未来のアンタ」と
一言も言葉を交わすことなく
一方的に話をされただけであった

とは言え、今の私は確かに
悩んでいた

相手の立場を汲んで
相手の心を傷つけないように考慮して
結果的に言葉数が増え、相手に揶揄される

合理性と効率化をこよなく愛する
この社会において、ワルツのように
言葉を踊らせてはいけないのだ

郷に入っては郷に従わねばならぬ

そこで先ほどの発言を再度
脳内で再生してみた

確か1つ目は、
・結論から先に述べる
次が、
・適切な数字を用いる
そして最後が
・自分の世界を自分で創る

かぁφ(..)ﾒﾓﾒﾓ

にゃんだか変な電話やったけど
ポチポチ励むとするか(^^*)

とりあえずは1つ目と２つ目から
意識的に始めて、３つ目の自作の世界で
言葉を躍らせてあげよう🎶

そう思いながら夕日を背に
家路に着くのであった

☆☆☆

えっと、、
ある意味、
通常運転で
スミマセン

毎度のコトながら、突然ですが
本日は、noteさんの企画である　　
「社会人1年目の私へ」に
乗っかって記事を書いてみました😆

今回は少しテンポよく会話を進ませるために
あえて句読点をほぼ使わずに
内容を進めてみましたヾ(≧∇≦)

自分の経験談を小説のような
コメディタッチのような展開で
書いてみました🌸

こういう企画モノに乗っかるのは
初めてですが、読んで下さった貴方
に少しでもオモシロカッタと言って
貰えると凄く嬉しいですっ☆

本日も最後までお読み頂き、有難う御座います♪🐈