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子どもが生まれてきた理由

真夏の日、熱が出た夜。熱にうなされながら、とても不思議な夢のような体験をした。

私には妻と小さな息子がいる。その息子が私に話かけてくる。息子はまだ生まれたばかりの姿だった。息子は私にゆっくりと語りかける。

「僕はどうして生まれてきたかわかる?」

私は返事をしたはずだか、声はでない。息子は続けて語りかけてくる。その理由を聞いて、私は涙があふれてきた。

「ママはかわいそうなんだよ。」

かわいそう?何が、どうしてかわいそうなのか。その時、意味はわからなかったが、ただ涙はあふれてくる。
言葉は出ない。でも息子は答えてくれた。

「ママはかわいそうなんだ。だから僕はママを幸せにするために生まれてきたんだ。」

息子の顔は微笑んでいる。そこには温かい空気が流れている。その場は、白いもやのなか、視界ははっきりとしないが、冷たくなく、ほんのり温かい。熱のせいなのか体中は燃えるように温かい。そして息子は語り続けた。

「パパもママを幸せにするために出会ったんだよ。」

どうやら息子が妻と私を引き合わせたらしい。現実では信じがたいが、この空間にいるとすぐに納得してしまった。

「パパはね、ママを一番幸せにできるからね。だから僕はパパとママの元に生まれてきたんだ。僕が選んだんだ。」

息子は誇らしげにそう語る。でもママはどうして、かわいそうなのか。その問いも言葉は出ないが息子は教えてくれた。

「ママの足にはアザがあるの。」

それだけ言って、息子は少し悲しい顔をしている。言葉はないがなんとなくわかった気がした。

確かに妻の足にはアザがある。妻に聞いたところ、そのアザは、生まれた時からあるのだという。きっと、妻は前世か何かで足に大火傷を負ってしまったのだろう。きっととても悲しい過去があるのだろう。すると、また涙があふれてきた。

こんな体験をして、目覚めると現実の世界でも涙が頬を流れていた。そのまま、夢か現実かわからない状態であったが、私は思いを巡らせている。

人の魂は輪廻転生し、子どもは天界から何かの使命をもってこの下界に降りてくるのかもしれない。生まれるときに肉体にその魂が宿るため、小さいころは前世の記憶がある子どももいるという。

起きてから息子に前世のことを聞いてみた。しかし、ふざけて答えれくれない。あれはやはり夢だったのか。

そう思いながらも、夢でも現実でもいい。

現世では、妻と子を幸せにしよう。

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