見出し画像

灰汁の使い道と草木灰で食器を洗う

2015年5月30日

こちらの記事のつづきです

木綿で濾した灰汁は、布目をすり抜けていった灰粒を沈殿させるために、もう一度陶器の壺に入れておきました。

あとに残った灰は水分を吸い込んでぼってりとし、まるで粘土のようです。
これも何か使い道がありそうでしたが、今回は畑の肥料用にコンポストへ撒いておきました。

さて、肝心の灰汁の力はどんなものかといいますと・・・。

灰汁を仕込んだ翌朝、どうしてもすぐに試したくて、濾す前の上澄み液にハブラシを浸し、手製の「つぎはぎ油はねガード」をこすってみたんです。

手製の「つぎはぎ油はねガード」

お見苦しい写真ですが、油はねでいっぱいの見るからにべたついた表面に・・・ハブラシに灰汁を付けてこすると・・・直ぐに白濁。

その後ウエスで拭きあげれば、ご覧の通り!

ピカピカになりました

ウエスで拭くのも簡単でした。
まるで水滴を拭き取るような無抵抗さです。

スプレーボトルに入れておいたらきっと便利です。

(※ここからは2015年6月1日の記事です)

灰がとても有用な副産物だと今更ながらに知り、それを活用したいなあと思っています。

さて、前回木綿で濾したままになっていた灰汁ですが、使いやすいようスプレーボトルに移しました。

ベージュがかった透明の液体となった灰汁

すっかり灰粒が沈殿して、ベージュがかった透明の液体となった灰汁。
この上澄みだけを取り出してボトル詰めします。

そして灰汁の使い方をあれこれと考えて試した結果、油を使った調理器具や食器の汚れを拭き取る際に、これまではティッシュだけで拭いていたものを、灰汁スプレーを吹いてから拭くことに。

これだけでかなりピカピカになります。
その後、本洗いをします。

(※勘違いして、普通の汚れにも灰汁スプレーを使っていましたが、わざわざ灰汁でなくても、水をスプレーして拭くだけでも結果は同じでしたので、汚れ落としには水分が有効なんだと気づきました。)

液体石鹸+スポンジから、アクリルたわし+灰汁に変えてみました。

アクリルたわしは、108円のアクリル毛糸を購入し手に巻きつけてから真ん中を縛り上げて作った簡単なものです。

編んだほうがいいかと思いましたが、たわし一つをそんなに長く使うものでは無いと思うのと、面倒だったのとで縛り上げたのですが問題なく使えました。

真ん中を縛り上げて作った簡単なたわし

タライに水を張り灰汁を少し加えたものを用意し、縛り上げたアクリル毛糸たわしを使ってタライの中でお皿をごしごしと洗います。
アクリル毛糸たわしはスポンジと比べて、調理器具などに強く付いている汚れが(例えば鍋やシャモジに付いたゴハン)簡単に、しかもしっかりと落ちます。

アクリルたわしの効果がすごいのか、灰汁がすごいのか、わからなくなりました。

「草木灰に含まれるアルカリ性と細かい珪酸分を利用し、茶碗等の器物の洗浄や、作成したての汚染されていない灰で人体の洗浄剤や傷口の消毒剤にも用いられてきた(現在でもインドをはじめとする開発途上国の山間部、村落部など多くの未開発地域ではいまだに用いられている)」

灰汁でなくても、灰そのまま使って洗ってもいいようなので、次は灰を試してみます。

灰を皿に入れた

またまた火鉢から灰を頂戴してきまして、器に入れました。

灰をコンパウンドのように使うため、湿らせたアクリル毛糸たわしに灰を少し付けてみがきます。
灰でもよく落ちます!

そこで、灰汁はスプレーにして油汚れを落とすために。
食器洗いには灰を。
落ちにくい汚れを落とすためにアクリル毛糸たわしを。

という布陣でしばらくはやってみようと思います。

後日談

アクリルたわしと灰の相性がどうも悪い気がしまして、用意した灰を使い切ってからは再び石けん洗剤に戻っています。
どんな具合に相性が悪いのかといいますと、アクリルたわしの場合、灰が繊維に入り込んでしまい、繊維に汚れを絡め取るというアクリルの長所を台無しにしているようでした。

そこで、灰を使ってどうやって食器を洗えばいいのかを調べてみました。

1.油で汚れている鍋の中に1~2カップくらいの灰を入れます。
油で汚れている鍋がない場合は、数滴の油(オリーブオイルでもサラダ油でも何でも)を加えます。

2.そこに湯を注いで、灰がペースト状になるように混ぜます。
灰と湯が混ざることでカリウムが作られ、そこに油が加わることで、カリ石けんができるのです。

3.ペーストが冷めたら、次は食器などにペーストを塗りつけて、数分間そのまま乾かし、その後ゴシゴシと洗い流します。

灰を使って簡単な石けんを作ることで、食器などを洗うんですねえ。
もっと単純に、物理的に洗うのかと思っていましたら、大間違いでした・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?