「死ぬんじゃねーぞ!!」

「死ぬんじゃねーぞ!!
いじめられている君はゼッタイ悪くない」
 
という本を読了しました。
 
しょこたんこと、中川翔子さんの本です。
 
深海魚をはじめ、いろんな生物が大好き♪
という共通点があるので、
ぼくは昔からしょこたんに親近感を抱いているんですけど、
この本は、そういう系の本ではありません。
 
ズバリ!「いじめ本」です。
(タイトルを読めばわかるって?(笑))
 
 
本の帯にはこうあります。
 
………………………………………………
 
いじめられて不登校になった中川翔子が
『死にたかった夜』の先に見つけた気持ち。
いじめで傷つき悩むあなたに
言葉と漫画で綴る。
 
学校に行くのがつらい、
そんな夜に読んでほしい。
 
あなたの時間はあなたのもの。
あなたの命はあなたのもの。
誰にも奪うことはできない。
 
………………………………………………
 
 
しょこたんが味わった「スクールカースト」からはじまり、
いまの子たちが味わっている
SNSやネットを利用した新しいカタチのいじめについても
いろいろと書かれています。
  
いじめられている子たちの「語られない気持ち」を、
しょこたんが代弁してくれてもいます。
 
いじめられて、目の前に「死」がチラついたとき、
人はどうやって自分と未来を
信じ続ければいいのか?
その答えとなるような提案も、
しょこたんらしい愛のある言葉でもって
切々と綴られています。
 
 
いま現在、いじめで苦しんでいる子にとっては、
もしかすると特効薬のような本になるかも知れません。
 
いじめられていない子が読んでも、
人生を少し明るくしてくれる本だとも思います。
 
あと……、できたら、
いじめている側の子にも読んでみてほしいな。 
生まれながらのサイコパスでもない限り、
きっと心に響く「何か」があるはずですので。

https://www.amazon.co.jp/dp/4163910727/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_4pyuDbY7S7SKE 

   
ぼくは小説のなかで、たびたび
いじめ問題を取り扱っています。
なぜ、あえて、そんな「暗いテーマ」を取り扱うのか?
理由はいくつかありますが、
わりとハッキリしているものもあります。
 
それは、老若男女、誰にでも必要で(有用で)あるはずの
「想像力」と「共感力」について、
しっかりと描いておきたいな、と思うから……、です。
 
あたりまえですが、「想像力」と「共感力」が
優れている人は、人生を豊かにしやすい人です。
他者から好かれるので、支援者が増えて
仕事も上手くいきやすいですし、
恋愛だって成就しやすい。
つまり、毎日が豊かで楽しいものに
なりやすいんですよね。
 

 
ちょっと思い出してみてください。
クラスで誰かをいじめていた中心人物のことを。
その人がいじめをしていたときの顔を。
その人のこと、あなたは心の底から好きになれましたか?
 
きっと、なれなかったんじゃないかな……?
 
誰かを率先していじめて、
結果、みんなから「好きじゃない」と
敬遠されながら生きて行くのって、
なかなか辛いことですよね?
そのまま行ったら、きっとその先の人生で
「孤独」を味わうことになるでしょう。
いじめていた人が、逆に「孤独」を味わうなんて、
まさにブーメランですよね。
  


いじめをする原因はいくつもあると思いますが、
きっと、そのなかには「想像力」と「共感力」の欠如が
含まれているはずです。
極論すれば、「想像力」と「共感力」が
しっかりと育まれていれば、
誰かをいじめようなんて思わないかも知れません。
 
逆に、いじめを乗り越えた人って、じつは、
しょこたんみたいに「想像力」と「共感力」が
磨き上げられているはず。
苦しい時期に誰よりも心と脳みそを動かして、
磨かれた人間になったからこそ、
「死ぬんじゃねーぞ!!」
のような、愛情たっぷりな本を書けるのだろうな、
とぼくは思いました。
 


いま、夏休みの真っ最中ですけど、
自殺者がいちばん多いのって、
8月31日なんですって。
 
夏休みが終わり、明日から、また学校に行かなければならない……、
想像しただけで、死んでしまいたくなる。
 
そういう子が、日本にはた〜〜くさんいるのだそうです。
 


もしも、あなたの身の回りに
そういう子がいるとしたら、
この本をそっとプレゼントしてあげるというのも、
アリなんじゃないかと思います。
あるいは、プレゼントする前に
あなたが読んでみてもいいかも。
いじめに苦しんでいる子の気持ちが
ひしひしと伝わってきますので、
その子への声のかけ方ひとつまで、
変わってくると思われます。
で、結果として、苦しんでいたその子が救われて、
新しい道を歩きだしてくれたなら、
あなたも、本書を書いたしょこたんも、嬉しいでしょうし、
本書をここで紹介したぼくも嬉しいです♪
 
 
というわけで、夏休みの読書にもオススメ!
 

あ、そうそう。
じつは、まさに今、ぼくが書いている小説にも
いじめが出てきます。
つまり、ちょうどいいタイミングで
「死ぬんじゃねーぞ!!」
を読ませて頂けたんですよね。
 
この本から学ばせてもらった
いじめにまつわる「感覚」を
しっかりとぼくの血肉に変えて、
できるだけ多くの人に浸透するような作品へと
昇華させたいと思います。頑張ります。
ぱやや〜ん!(タイ語で、頑張る)
 
最後に、本書をぼくに紹介してくださった
Yさん、ありがとうございます。
 
アディオース\(^o^)/
森沢明夫


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?