エミリ文庫

文庫版「エミリの小さな包丁」は、本日発売です‼️

「エミリの小さな包丁」(角川文庫)
おかげさまで発売日を迎えることができました。

都会で心に傷を負ったエミリが最後に頼ったのは、
美しい田舎の海辺で一人暮らしをしている
海のおじいちゃん。
このおじいちゃんは、無口でぶっきらぼうな風鈴職人です。

凛 ♪

と鳴る、あの風鈴です。
ぼくの作品をたくさん読んでくださっている方には
もはやおなじみのアレです。

エミリはおじいちゃんの手伝いをしながら、
テレビもエアコンもない小さな古い家で
おじいちゃんと暮らし始めます。

おじいちゃんは、料理がとても上手。
ぼくは、この料理のシーンを書いているとき、
もう、お腹が鳴って仕方ありませんでした。
自分で書いていてナンなんですけど、
あまりにも美味しそうなんです(笑)
で、エミリはそんなおじいちゃんの手料理に
お腹から少しずつ癒されていきます。

田舎の暮らしでは、素敵な出会いもあれば、
逃げ出したくなるような辛いことも起こります。
落ち込んだり心が揺れたりするエミリを、
寡黙なおじいちゃんはいつも
近くからそっと見守りながら、
必要な言葉「だけ」を、ぽつり、ぽつり、と
プレゼントするのです。

そんな優しいおじいちゃんや、
たのしい海辺の仲間たち、澄んだ風鈴の音色、
そして、美味しい料理と美しい自然に触れながら、
エミリは少しずつ変わっていきます。

かなりざっくりですが、そんな小説です。

単行本として「エミリの小さな包丁」を出したのは
3年ほど前のことでした。
(あっという間に3年も過ぎてるっ!)
で、今回、文庫版として上梓するにあたり、
あらためてゲラを読み返したのですが、
読みながら、正直、ちょっと驚いていました。
というのも、、、自分でも思いがけないくらい
いい小説に仕上がっていたからです。
(自分で言うなっ!(笑))
本作の原稿に取り組んでいたとき、ぼくは、
「読者を泣かせるほどではなくて、
ちょっとうるっとくるかな〜」
という感じのさじ加減で書いたつもりだったのですが、
3年後に読み返してみたら、その「さじ」が
ティースプーンではなくて
「大さじ」だということに気づいたのでした(笑)

単行本を上梓したときに
「泣きました」「涙腺崩壊」といった感想をくださった読者が、
とても多かった理由が、ようやくわかりました。
当時のぼくは「泣くほどかな?」なんて思っていたんですけど(笑)

そんなわけで、「エミリの小さな包丁」は、
ぼくにとって、お気に入り作品のひとつとなったのです。


もしよかったら、
あなたも物語のなかにダイブして、
エミリと一緒に美しい海辺の生活を
ゆったりと味わってみてください。
そして、海のおじいちゃんの手料理に、
お腹を鳴らしてください。

ページを開いてくださったあなたの心に、
どうか清々しい海風が吹きますように。


物語の舞台のイメージは「房総半島のどこか」です。

凛 ♪

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※地域によっては発売日が遅れる場合がありますので、ご注意ください。

アディオース\(^o^)/
森沢明夫

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