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こどもたちの成長|第4回越前がにロボコン

11.8 第4回越前がにロボコンが開催されました。
私が代表をつとめるPCN武生からは3年生と1年生の二人がエントリー。
教室としては前回、前々回に続いて3度目の挑戦。
3年目にして素晴らしい結果を勝ち取ってくれた二人のロボ制作、プログラミング、装飾、そして大会本番までの歩みをまとめました。
(末尾にベースプログラムのコードへのリンクものせています。)

10.3 陽願寺教室にて始動

陽願寺さんでのプログラミング定期教室で、カニロボ参加の二人はベースとなるクワガタロボの組み立てからスタート。本番までの期間は約1ヶ月。3年生の子は、前々回、前回に続いて今年で3回目の挑戦。今年は昨年と同じロボをベースにしているので、一年前を思い出しながら組み立てていきます。
一方、1年生の子は今年初参加。プラモデルの組み立て経験も無い中で、初めてだらけのことに苦戦しながらも一歩ずつ進めていました。時折難しいところはお父さんの力もかりながら、この日の教室2時間では完成までいかず。残りは自宅での宿題に。

翌週からは週3のハイペースで取り組む二人

10.11 しばらくはPCN武生で一番電子工作に詳しいスタッフ宅にお邪魔して、ベースのロボに改造を加えていきました。この日の作業時間は3時間。カニロボが白黒のコースを判断して歩行していくためのセンサーをはんだ付け。まずは抵抗やジャンパー線等、必要な部品をそろえます。次に、簡単な回路図の説明を受けて、繋ぐ線の色を決めて図に書き込んでいきます。その後、いよいよはんだ付け開始。二人とも少しの経験はありましたが、そうはいってもまだ小学校低学年。3年生は昨年の経験もあったので基本すべて自分でやります。1年生はお父さんと協力しながら二人三脚で進めていきます。
一つづつ丁寧にやっていけるかどうか、ここもこどもたちの性格がでるところです。とりあえず進めたい3年生と、きっちりやっていきたい几帳面な1年生。二人とも集中してやってはいましたが、当然なかなかうまくいかないところも。

親御さんが隣りにいるとついつい頼ってしまう1年生。ですが、側から見ていると自分でやればできそうな感じもある。この日の教室後、親御さんに「できるだけ、手をださずに見守ってみましょう」という話をしました。こどもたちにできるだけ、自分でできたという成功体験を届けたい。

当初考えていた計画では、この日ではんだ付けは完了する予定で考えていたのですが、思ったよりも進まず。そのため、この先平日も学校が終わってから通ってもらうことにしました。またまだ小さな二人。一度に長時間取り組むよりも、日をわけて1時間から2時間の時間を積み重ねる方が集中力が続きます。

10.16 いざプログラミング

毎日の積み重ねでカニロボが完成し、次はいよいよプログラミング。まだ、自分だけでプログラムを1から考えて作るのは難しい二人。今回はベースのプログラムを提供し、自分達で全て打ち込んでもらい、その後コースと自分のカニロボの特性に合わせて調整をしていくスタイルとしました。
とはいえ、コードの量は普段の教室でやっているプログラムの倍程もあります。いつもの感じだったら、そろそろ弱音がでてくる頃かなと思ってみていたのですが、意外にも弱音がでてこない。あれっ!?
いつもお互いの進行具合が気になる二人。適度なライバル意識がいい方向にでたのかも。

ベースのプログラムも3度書き換えました。実際のカニロボの動きをみながら、こどもたちとスタッフ一丸になって、いろいろと試していきました。もちろん、その度プログラムを実際に打ち込むのは全てこどもたち。試していく中で、少しずつ精度が上がっていくのも楽しかったのかな。
元々ソフトウェア畑の私も、今回実はこの辺が一番楽しかったです。

時間の関係で飾り付けは宿題に

大会まで一週間をきり、教室で飾り付けまでやっている時間がなくなってきたので、装飾は家での宿題にしました。必要そうな材料は持ち帰り、残りは家にある材料で。
宿題内容も、今回用に作ったプリントに、必要なメモを書き込んでもらいながら進行。自分でメモを書くというのは、物事を自分ごとにしてくれるのかもしれませんね。聞いてわかった気になっているのではなく、自分の言葉にちゃんとすることは大切なことですね。

プリントには今回の目標を書く欄も設けました。

[3年生]ちゃんとコースを行って帰ってこれるようにする
[1年生]絶対優勝する

前回、前々回結果が振るわなかった3年生は現実を見た目標。初出場の1年生は気持ちが高いことがよくわかる目標。準備期間は残りわずか、二人とも、ラストスパートがんばれ!!

11.7 大会前日試走会

試走会から、PCN武生のスタッフが一人ずつこどもたちについてサポートしました。試走会と大会当日のバディ。コースを走らせているときの動画をとってもらったり、コースに合わせた調整のアドバイスをもらったり。
試走会も終了時間いっぱいまで調整を続けました。ある程度手応えがあった子と、もうちょっとやりたかった子。

いよいよ明日は本番当日。
今晩はどんなことを思いながら過ごすのか。

11.8 越前がにロボコン本番当日

今年も朝、河濯山芳春寺で必勝祈願のお参りをしてから会場にむかいました。二人とも表情は柔らかく、楽しみな様子が伝わってきます。メンターとして、ここまでがんばってきた成果が出ることを願う。

会場入りして車検を済まし、予選の開始が近づくにつれて、少しずつ緊張の表情が見え隠れするようになってきました。とはいっても、、、一番緊張していたのは実は私だったかも。

予選一本目。
3年生はいきなり動かないトラブル!?前回の嫌な感じが蘇る。レース後に原因の調べたら、一本ケーブルが抜けていたことが判明。飾りをガチャガチャ直前に触りすぎたんだね。でも、致命的なトラブルでなくてよかった。そしてまだ、巻き返せるはず。

1年生は上々の滑り出し。本番当日の朝の調整がバッチリはまった感じ。本番に強い何かを感じます。

予選の二本目のレースは二人とも上々の出来。さぁ、本戦にあがれるかどうかは予選の結果発表までお預け(ドキドキ)。他の参加者もトラブルに見舞われている子が多い印象だったので、うまくいけば二人とも上がれる可能性も。

お昼明け、予選の結果発表。
結果は‥二人とも予選通過!やったー!!
こどもたちも大喜び。そうだよね、がんばってきたもんな〜二人とも。

そして本戦。
今回二人が参加している歩行型部門からは4人が本戦出場。
トーナメント方式で一回勝てば念願の表彰台確定。そして、二人が対戦できるのは決勝。決勝で対戦することを約束し、いざ本戦一回戦に。

左右のコースをそれぞれ攻略した合計得点で勝敗が決まります。まずは、3年生から。一本目なかなか思った通りに行かずにリトライを繰り返す。それでも時間ギリギリで、なんとか次につながるレースに。控え場所に戻ると、思った以上にがっかりしている。声をかけてみると、、、もう負けが決まったのかと勘違いしていた模様(笑)。
もう一本で勝負が決まるとわかり、急に元気に。この調子ならいけるかも。
運命の二本目。
できることは、落ち着いて諦めずに判断をしていくことのみ。スタートは上々、途中の鬼門を一発で超えて、無事ゴール。相手の不調も追い風になり、予選一回戦勝利!
続いて1年生。予選とはまた違った表情で本戦にのぞみます。これまで、あれっと思うことがあるとチラチラこちらを見る癖がありましたが、本戦ではそれがなくなっていました。場がこどもたちをこんなにも育てるのかと思わされました。危なげなくこちらも一回戦突破。

気づけばなんと決勝戦対決!?
この日、誕生日だった私への大きすぎるプレゼントなのかとさえ思いました。さぁ、どっちが勝っても恨みっこなし。全力を尽くしてくれれば、それでいい。

決勝戦最高の舞台でライバル対決。
一本目、先行したのは1年生。それでも、まだまだ逆転もあり得る状況。
二本目、こちらもまた先行したのは1年生。早々とゴールを宣告。3年生が逆転するには、すべてのアイテムを集めてゴールする必要があります。練習でもそこまでねばったことはなかったのですが、その場で自分で点数を頭の中で計算して、最後まで諦めないことを選択。ゴールしても「リトライ」、「リトライ」と最後まで戦い抜いた姿には本当に胸が打たれました。

二人ともおめでとう、そしてお疲れ様!!

後日、再集合&振り返り会

後日、今回の越前がにロボコンの振り返り会を行いました。改めて決勝戦を見てギャラリーからこんな風に見えていたんだよという話をしたり、お隣石川県で開催された加能がにロボコンの動画をみて、今度はどんなロボに仕上げたいか話をしたりしました。

それと合わせて、各フェーズ(ロボ制作やプログラミング等)を振り返ってもらい、自分に点数をつけて感じたことをプリントに書き込んでもらいました。自己評価は高めでしたね(笑)。

そして最後に二人に聞きました。

「来年も参加しますか?」
「参加します!!!!」

またひとつ来年の楽しみが増えました。

参考

第4回 越前がにロボコン公式HP
第4回 越前がにロボコンYoutubeLiveアーカイブ
ベースプログラムソースコード(Github)
振り返り会プリント

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