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縄文土器に魅せられて

大学で陶芸を専攻したものの

在学中に生業として

陶芸家の選択肢は無くなった


きっかけは教授と学生たちで周った

九州への研修旅行


陶石土の採掘現場を見学した時に

重機で山が削られている様子を見て

痛みを感じてしまった


既に日本では良質の陶石土は枯渇し

中国からの輸入に頼っているという

しかも中国産もだんだんと

質が落ちてきていると聞いた


私たちは必要とする以上に

資源を使い過ぎていないだろうか

必要とする以上に

物を作り過ぎていないだろうか


粘土ができるまでの

気が遠くなるような時間を想うと

現代の消費の速さは

多くの歪みを生んでいるのかもしれない

それは他の資源も然り


私は“ろくろ“ではなく

造形コースを選択したので

その当時 制作していたのは

大きなオブジェばかりだった


焼成したものは何千年も土に還ることなく

未来の人たちに発掘されるかもしれない

それはそれでロマンがあるけれど


もし今後モノつくりに携わるとしたら

できる限り土に還るものにしよう

“循環“の中で創作活動をしたいな

とシンプルに思った


土と関わることで

モノがどのように生み出されて

どこへ向かっていくのか

それを思考する習慣が身についた