#ドラクエ考察 神に近しきもの ロトとローシュの関係性についての考察

はいどうも、守屋日和です。
今回はロトの勇者の由来及び、ロトとローシュとの関係性についての考察です。
ドラクエ1、2、3、11のネタバレを含むのでご注意ください。

先に結論だけ言っておくと、ローシュはロトの勇者の称号をあえて受け取らなかった。
そして、ロトの名を神に近しきものとして後世に伝えると共に、みだりに名付けてはならないと戒めた。
…と言う事になるのですが、これだけだと意味不明だと思うので頭から順番に読んで貰えると嬉しいです。

ロトの血を引く者

ドラゴンクエストの冒険の舞台アレフガルド大陸に伝わる勇者ロトの伝説。
主人公はロトの血を引く者、つまりは伝説の勇者ロトの遠い子孫です。
勇者の子孫としてラダトームの城に呼び出された主人公は、竜王討伐の命を受けて旅立ちます。
ロトの洞窟の奥の石板に記されたご先祖様のメッセージに導かれ、その足跡を辿る様に冒険を進める事になります。
竜王を討ち果たした主人公はローラ姫と共にアレフガルドの外へと旅立ち、自らの治める国を建てる事になります。

ロトの子孫たち

邪神を奉じる大神官ハーゴンの軍勢がムーンブルク城を急襲。
城は陥落しムーンブルク王は命を落とします。
知らせを受けたローレシア王は、息子である王子にハーゴン征伐を命じ旅に送り出します。
このローレシアの王子様がドラゴンクエスト2の主人公。
共に戦うのは隣国サマルトリアの王子と生き延びていたムーンブルクの王女。
3国は共に前作主人公とローラ姫の2人を祖とする国であり、3人まとめてロトの子孫たちです。
3人は世界を巡り5つの紋章を集めて、精霊ルビスからルビスの守りを授かります。
ルビスの加護を受けたロトの子孫たちが悪霊の神々、大神官ハーゴン、そしてハーゴンによって召喚されてしまった破壊神シドーを倒し、世界に再び平和がもたらされます。

まことの勇者のあかし、ロトの称号

ドラクエ3の舞台は前作までとは違い、現実の世界地図をモチーフにした世界となっています。
勇者オルテガを父に持つ主人公は、その仇である魔王バラモスを倒すために新たなる勇者として旅立ちます。
世界を巡り6つのオーブを集め、復活させた不死鳥ラーミアの背に乗ってバラモス城に突入。
バラモスを討ち果たした勇者が故郷アリアハンの城に帰還すると、そこに響き渡る大魔王ゾーマの声。
苦労して倒したバラモスがゾーマの配下の1人に過ぎなかった事を知らされて、一同は絶望のどん底に突き落とされます。
ゾーマとの決着をつける為、ギアガの大穴を通って降り立った闇の世界こそが、懐かしのアレフガルド大陸。
ゾーマの手で石化封印されていた聖隷ルビス様を助け、せいなるまもりを授かります。
ゾーマを倒した主人公がラダトーム王から授かるのが、まことの勇者のあかし、ロトの称号。
勇者の残した武器と防具はロトの剣、ロトの鎧として、聖なる守りはロトのしるしとして後世に伝わり、そして伝説へ。
エンドロールの最後はドラゴンクエスト1・2へ続くと表示され、これにてロト三部作の完結となります。
この時点でラダトームにはロトの名が古くから伝わっているとされていますが、ゲーム内でそのルーツまで語られる事はありませんでした。

さて、精霊ルビス伝説と言う小説オリジナル作品があります。
タイトル通りに精霊ルビスが主人公で、ロトの起源、大魔王ゾーマの誕生、ラーミアやオーブを含めた因縁の始まりが描かれています。
ストーリー的に3の前日談にあたりますね。
この作品では、大地の精霊ルビスは元々火の精霊で真っ赤な髪の持ち主として描かれています。
ゲームの方ではオリジナル3では緑髪だったルビスがリメイク3では赤髪になったりしていて、この作品の影響と思われます。
とは言えあくまでもこの小説独自設定と言う事で、この作品の設定がゲームシリーズにそのまま取り入れられる事はありませんでした。

結局ロトの起源についてゲーム内で語られるには、11の登場を待たなければなりませんでした。
3からおよそ30年越しの事になりますね。

ロトゼタシアの勇者

ドラクエ11のいわゆる真エンディング。
邪神二ズゼルファを倒した後、大樹の魂にて命の大樹のもう一つの姿である聖竜との対面を果たす事になります。
主人公は聖竜からロトゼタシアを救ったまことの勇者、ロトの勇者の称号を授かります。
ここに来てようやく、3のロトの勇者の称号のルーツが11の主人公で有る事が明かされます。
長年の謎が解けてめでたしめでたし。
残念ながら精霊ルビス伝説とは全く違った話で、ルビス様ご本人も登場はしませんでしたけどね。
聖竜の声を担当された潘恵子さんは、過去にCDシアタードラゴンクエストシリーズにおいて2、3、6に登場する精霊ルビスと、4に登場するロザリーの声を担当されていました。
声が付いたのは11Sになってからですが、関連付けと言うか匂わせ要素の1つですよね。

まことの勇者のあかしとしてのロト、ロトの勇者の称号に関してはこんな感じなんですけど、ここまではあくまでも基礎的なお話。
ここからが本題の『神に近しきもの』についてです。

神に近しきもの、ロト

3の下の世界であるアレフガルドに古くから伝わるロトの勇者の称号。
ただし上の世界では少し違った伝わり方をしています。
ドラクエ大辞典によるとリメイク3にはつける事の出来ない13の名前があるそうで、

【オルテガ】【バコタ】【カンダタ】【ノルド】【ヒミコ】【エリック】【オリビア】【バラモス】【ガライ】【ルビス】【ゾーマ】【ゼニス】、そしてFC版同様【ロト】の、計13種類。

とのこと。
ファミコン版3の時点でも、ルイーダの酒場で登録する際、

「これは おそれおおい!
 ロトとは かみにちかしきもの
 という いみの ことば。

などと言われて断られてしまいます。
上の世界で言われるこの神に近しきものと言うのは、いったいどこから来たものでしょうか。
ロトゼタシアの創造主である聖竜から授かったロトの勇者の称号。
この時点で神に近しきものと言うのに十分ではありますが、3の上の世界と下の世界で伝わり方が違う事の説明にはなりません。
リメイク3ではクリア後に下の世界でロトの勇者の称号を授かる事で、上の世界では天界への道が開かれるなど連動しています。
上下別世界だからと切り離して考えるべきではないと思うのですが…

11のエンディングを解体して神に近しきものについて考える為にも、まずは押さえておきたい件が1つ。

勇者の紋章と大樹の根

勇者の紋章が発揮する力について、認識を共有しておきたいと思います。
もちろん大樹の根に勇者の紋章をかざす事で過去を垣間見られる、あの能力の事です。
本編中に何か問題が立ちはだかった際、解決のヒントや注意点などを示してくれる便利でありがたい能力です。
イシの村の時は主人公一人だけが一時的に過去にタイムスリップした様な描写になっていましたが、それ以外は基本的にその場にいる仲間と一緒に過去の映像を見る事が多いです。

この能力、ストーリー外でも発揮されます。
メダル女学園の校長の部屋の横にある追憶の根。
旅の思い出を振り返る事が出来る、ゲーム的に言えばムービー&イベント鑑賞機能にあたる、大樹の根の特別版です。
これを利用する際に仲間のリアクション等は見られないので、映像を見ているのは主人公のみかも知れません。

この鑑賞機能を通して見られる内容は、必ずしも主人公が実際に経験した事ばかりではありません。
例えば序盤デルカダール城の地下でブラックドラゴンを倒した場合の展開、二者択一のロミアの運命の選ばなかった方の展開、過ぎ去りし時を求めた後の命の大樹でのホメロス戦に負けた時だけ見られる夢オチ展開等。
これは、例え実際のプレイで見ていないものでも、何故か後から思い出として振り返る事が出来てしまいます。

また、過ぎ去りし時を求めた後には、その時点から見れば無かった事になったハズの、言わばもしもの未来にあたる異変後の世界の出来事の数々も普通に振り返ることが出来ます。
こちらは主人公にとっては過去の経験なので、振り返る事が出来てもおかしくないと言えばおかしくないですけどね。
命の大樹=アカシアの樹で、旅の思い出として見られる映像はアカシックレコード。
それにアクセスできるのが勇者の紋章の力であり、その範囲は過去未来を問わず、様々な可能性、もしもの未来なども含まれている。
とまあそんな感じの理解、認識でよろしくお願いします。

認識を共有できたと思われるので、いよいよ11真エンディングの解体に取り掛かりましょう。

真エンディング(エンドロール)

邪神二ズゼルファを倒した一行は、主人公の意志に従いとこしえの神殿へと向かう事になります。

とこしえの神殿についた主人公は、勇者の力を発揮して時の番人を賢者セニカの姿に戻します。
そして勇者のつるぎを差し出すと同時に勇者の力を譲り渡し、紋章が主人公の左手からセニカの右手に移ります。
勇者のつるぎを受け取ったセニカは、主人公の意図を察します。
セニカは振り返って剣を振り下ろし、時のオーブを割ります。
過去へと飛び去るセニカと、それを見送る仲間たち。

そしてしばらくの後、イシの村での平和な日常へと帰った主人公。
村を見てまわっていると、主人公への来客が知らされます。
村の入り口で待っていたのは、ベロニカとセーニャの2人。
かつてのセニカにならい命の大樹へ勇者のつるぎを奉納する事を勧められ、共に旅立つことになります。

命の大樹を訪れた3人は、最奥にある大樹の魂へと向かいます。
大樹の魂に着いた主人公が勇者のつるぎを差し出すと、剣が光り輝き大樹の魂が開かれます。
剣が浮かび上がり大樹の魂に納まると、そこから光があふれ周囲が光に包まれます。
そして光の中から輝く竜、聖竜が現れます。
以下は聖竜の台詞です。

ようやく会えましたね
光の子らよ
私は 命の大樹の もうひとつの姿……
かつて 聖竜と呼ばれていた者
はるかな昔
邪神二ズゼルファとの戦いで
私は敗れ
命を落としました
私の命は 光の みなもと……
主をなくした 光たちは 時の彼方へと葬られ
世界は 闇に飲まれました
しかし
私と共に戦った 神の民……
彼らの願いが 奇跡を起こし
私の失われた時が
ふたたび 動きだしたのです
私は 自らの姿を捨て
命の大樹となり
この世界を創りました
いつか 二ズゼルファを討ち滅ぼす
勇敢なる者たちが
巡り会う事を願って……
そして あなたは やりとげたのです
私や 先代勇者ローシュも成しえなかった
邪神二ズゼルファの討伐を……
光の子よ
あなたこそ
ロトゼタシアを救った まことの勇者……
あなたは これより
ロトの勇者として語り継がれ
皆の希望の架け橋となるでしょう
ロトの勇者よ
光ある限り 闇も またあります
長き時の果て ふたたび 闇から
何者かが現れるでしょう
もしかしたら 私自身が
闇に染まることも あるかもしれません
しかし……
人の 愛は 勇気は
決して 消えることは ありません
もし 私が闇に堕ちてしまったら
その時は どうか
この剣を手に……
過ぎ去りし時を求めて

こうして主人公は聖竜からロトの勇者の称号を授かります。
ロトの勇者よの部分で序曲が流れ、過ぎ去りし時を求めての部分ではそして伝説へが流れます。
勇者のつるぎが大写しになり、クルクルと回転します。
勇者のつるぎが下向きで停止しカメラが引くと、1主人公がスーファミ版3のパッケージの主人公に似たポーズを取っています。
地面に突き立てていたロトの剣を引き抜き、マントがひるがえります。
その背中越しに、遠く竜王の城が映って…そのままエンドロールへと移ります。

画面の右側にはスタッフロールが流れ、左側ではドラクエ1から10まで順番に、それぞれの名シーンが映し出されていきます。
BGMはロトシリーズのメドレーになっていて、
3のエンディング曲、そして伝説へ、の頭の部分から
1のフィールド曲、広野を行く
2のフィールド曲、はてしなき世界
3のラーミアの曲、おおぞらを飛ぶ
2のエンディング曲、この道わが旅
もう一度3のエンディング曲、そして伝説へ
の順番ですね。
最後のそして伝説への途中で、10までの映像が流れ終わります。
後半の曲が盛り上がる部分に合わせて、映像は過去に飛んだセニカのその後の様子になり、左半分だった映像が全体に切り替わります。

目覚めたセニカがローシュを探し始め、1人で歩くローシュの様子との2画面。
ローシュの前方から飛んできた2羽の鳥が、左右に1羽ずつ横を通って後方へと飛び去って行きます。
その2羽の鳥がセニカの元へとたどり着き、ローシュが近い事を知らせる様に周りをクルクル回った後、飛び去って行きます。
鳥が飛んできた方を見たセニカがローシュを発見し、その名前を叫びます。
振り返るローシュ、駆け寄るセニカ、それを見て駆け出すローシュ。
2人は手を握り合い、見つめあう。
その手には、それぞれに勇者の紋章が…

命の大樹と8人の人物のイラスト。
イラストが載っている赤の装丁の本を閉じ、本棚おさめる女性。
赤の本と隣の緑の本の2冊には勇者の紋章が刻印されています。
女性は階段を登っていき、階段近くのドアを開け部屋の中へ。
部屋に入った女性は、ベッドに寝ている人物を起こします。
以下がこのシーンの女性の台詞ですが、これは3の冒頭で主人公が母親に起こされるシーンの台詞と同じ内容です。

おきなさい おきなさい
わたしの かわいい ぼうや
今日は お前が はじめて お城へ行く日だったでしょう

暗転し、最後は結婚式の集合写真が映ってFin。

エンディングの解体

材料が一通り揃った所でエンディングの解体作業へと移りましょう。

まず3のエンディングで示された通りに、3の主人公が1と2とで語られる伝説の勇者ロト本人であるのと、ロト三部作の時系列が3→1→2の順番である事。
この辺りは大前提ですね。
あえてこの順番を疑っても袋小路に迷い込むだけだと思われます。

11主人公が授かったロトの勇者の称号が、経緯はどうあれアレフガルドへと伝わり、3の勇者がそれを受け継ぐ。
竜王は3の竜の女王が命と引き換えに産み落とした卵の中身ではありますが、それと同時に聖竜が言った「私が闇に堕ちてしまった」存在でもある。
聖竜から竜の女王を経て竜王へと、竜の系譜が繋がっている事になります。
そして、ロトの子孫ある1主人公が竜王を倒したことで、聖竜との約束が果たされます。
ドラゴンクエストと言うタイトルは、ラダトームの王様による竜王討伐の命の事であり、竜王からの勧誘の事でもあり、遠い昔の聖竜との約束でもあると、そう言う事になりますね。

3のサブタイトルであるそして伝説へは、3のエンディング曲名でもあります。
その曲がセニカとローシュの再会のシーンで印象的に使われていて、3のサブタイトル回収がエンディングでなされる事のオマージュになっていますね。
その再会シーンからダイレクトに繋がるのが3の冒頭シーンです。
ローシュの容姿が3主人公をベースにデザインされていて、セニカもまた3の賢者をベースにしています。
ついでにウラノスは3の魔法使い、ネルセンは3の戦士をベースにしています。
エンディングムービー中の3主人公の母親の髪色や雰囲気がセニカに似せてあります。
セニカとローシュの再会が3に繋がるのだと言う事を、これでもかと強調してきていますよね
そうなると、3上の世界はセニカが過去に飛んだ事から派生した、パラレルな世界線であろう事が窺えます。
オルテガも基本的に3主人公に似たデザインになっています。
ファミコン版でカンダタルックだったのはこの際置いておきましょう。
オルテガが3主人公と似ていると言う事はローシュと似ていると言う事でもあります。
両親揃ってセニカとローシュの末裔であり、間に生まれた3主人公はローシュとセニカの血が濃い人物であると言う解釈が可能になっています。

余談ですが、小説版のロト三部作と精霊ルビス伝説では著者が別々ではあるものの、設定が共有されています。
精霊ルビス伝説に登場するディアルトと言う青年は、大地の精霊と人間の混血でまことの名をロトと言います。
そして小説版3では、オルテガのフルネームがモルドム・ディアルティス・オルテガとなっていて、ディアルティスの部分でディアルトの末裔である事が示されています。
ネーミングセンス的に、おそらくは精霊ルビス伝説の方の著者である久美沙織さんの命名ではないかと思われます。
11での描写は、ギリギリこの辺りの設定を殺さない範囲のものとなっているとも言えますね。
つまり母親の方はセニカとローシュの系譜であり、父オルテガはルビスとディアルトの系譜。
勇者ロトのルーツは2組存在して、双方が合わさったのが3主人公であると、そう言った解釈も出来る様にしてあると言う事です。
古くからのドラクエファンで特に精霊ルビス伝説が好きな方は、こうした解釈をすれば思い出や思い入れを壊さなくて済むと言う寸法ですね。

話を戻して、11本編の過去においてローシュはウラノスに刺されて死亡しています。
一方セニカも、ローシュを蘇らせる術を求めて世界を巡り、最後はとこしえの神殿で力尽き、時の番人へと転生します。
ロウが勇者ローシュをご先祖様と呼んでいたり、神の民が主人公やロウをローシュの子孫と言っているわけですが、ローシュとセニカの最後を見た結果その辺りを疑う人も現れてしまっています。
ただ過去作においては、町娘やローラ姫とお楽しみする1主人公や、旅の途中で結婚して子供まで授かる5主人公などがいます。
11主人公も、ネルセンのサポート有りとは言え邪神との戦い前に結婚しています。
旅の途中でローシュとセニカが結ばれ子供を授かっていたとしても、なんら不思議ではありません。
ローシュの一目惚れから始まった二人の関係ですが、一部クエスト等からもその仲睦まじさが窺い知れますし、セニカはローシュとの再会にその生涯を捧げています。
最終決戦においてセニカとネルセンが別行動を取っていたのも、5の主人公の妻の妊娠発覚時の様な事態だった可能性も考えられます。
ロウの能力の内ドゥルダの修行で得たであろう武闘家要素は別として、賢者要素はおそらく先天的なものなのでこれもセニカの血を思わせます。
主人公が勇者の紋章を宿して生まれた事で大騒ぎだった点からも、勇者の力が遺伝する事はなかった様ですしね。
ユグノア王家が世界最古の王家とされていますから、ローシュは当時のユグノアの王族であったと推測出来ます。
ローシュに遺児があればユグノア王家がその子を引き取ったでしょう。
主人公とローシュは髪色や髪質こそ違うものの、顔立ちや顔付きがよく似ています。
こうした状況証拠をまとめてみると、ロウと主人公がローシュとセニカの直系の子孫で間違いないだろうなと思えます。

ただその一方で、過去に渡ったセニカと死を免れたローシュとの間には、11本編とは異なる系譜が生まれたのではないかと考えられます。
2人が再会した時点で、セニカの右手には勇者の紋章が輝いたままでした。
勇者の紋章を宿した者同士が結ばれた結果その力が遺伝するようになり、オルテガと3主人公の親子2代勇者や異国の勇者サイモン等、11基準で見ればイレギュラーな事態が発生した。
セニカの紋章の有無とローシュの生死によって、11本編世界と3上の世界の2つの世界に分岐。
そして11主人公が授かったロトの勇者の称号が3下の世界に伝わり、ギアガの大穴で3上の世界と繋がって3主人公が上下2つの世界を救って、最後にはロトの勇者の称号を継承した。
こうしてセニカとローシュから始まる2つの系譜が、3の時代に1つに収束した、と考えるとロマンがありますよね。

さて、こうした解釈の上でもう少し踏み込んで考えましょう。
勇者の紋章の、アカシックレコードにアクセスする力の事も絡めて。

未来から来たセニカは、勇者の紋章の力によって主人公達の戦いについて詳しく知ることが出来た。
だからこそ、3主人公の家にはその事を記した書物が伝わっていた。
赤本と緑本については、魔王と戦った世界線と邪神と戦った世界線の2種類とも、11主人公について記したものとローシュについて記したものの2種類とも考えられますが、少なくとも赤本が邪神と戦った際の8人パーティであるのは間違いないですね。
そしてローシュもまた、セニカ同様未来について知ることは出来たはずです。

ローシュは邪神討伐を成し遂げた後、別の世界線のセニカやその未来の11主人公の様に、勇者のつるぎを命の大樹に奉納しに行ったでしょう。
そして、聖竜からロトの勇者の称号を授かっただろうと思われます。
しかし、ローシュはそれを敢えて受け取らなかったのではないかと。
11主人公は2度にわたって世界を救い、また過去にセニカを送る事で過去の世界をも救おうとした。
一方で別の世界線の自分は仲間の裏切りを許し、志半ばで倒れ未来に負債を残してしまっていた。
今の自分が邪神討伐を成し遂げられたのも、未来のセニカと彼女を過去に送ってくれた11主人公のお蔭である。
ロトの勇者の称号を受け取って良いのは11主人公だけで、自分にはその資格はないと考えた。
ロトの勇者の称号を辞退したローシュは、ロトの名を神に近しきものとして後世に伝え、みだりにその名をつけてはならないと厳に戒めたのではないかと考えられます。

やっと結論まで話を持ってこられましたね。

その結論から先のこれはもう、完全に妄想なんですけど。

オマケの妄想

ライバルズにおける3主人公とローシュの声は、共に檜山さんが担当されています。
容姿が似通っている上に声まで同じなのは、単なるネタではないと思いたいんですよね。

例えば、3主人公がローシュの生まれ変わりと言う可能性。
ローシュはロトの勇者の称号を辞退しながらも、1人の漢として忸怩たる思いがあったでしょう。
そして、彼は聖竜に願ったのではないでしょうか。
もしも再び闇から何者かが現れた時は、自分を勇者として再び地上へと遣わして下さい。
その時こそ、胸を張ってロトの勇者の称号を受け取れる様な存在になって見せるからと。
そして2つの世界を救って、勇者ロトとして後世に語り継がれる伝説の存在になった。
…と言うのはどうでしょう。

その一方で、11主人公も聖竜との約束を果たすために1主人公として生まれ変わり、またも世界を救った。
そういった想像もロマンがあって良いと思うんですよね。

聖竜と邪神の戦いは、ローシュの時代を経て11主人公の手で決着がついた。
聖竜と11主人公の間の約束は、3の時代を飛び越えて1の主人公によって果たされました。
そして3主人公と精霊ルビスとの約束は、1の時代を飛び越えて2の時代に果たされる事になります。
壮大と言うか、スパンが長いですよね。

こんな感じで、妄想の上にさらに妄想を重ねるのも楽しいものです。
以上、ロトとローシュの関係性についての考察でした。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
次のnoteでもお会い出来れば幸いです。
スキとフォローと拡散、よろしくお願いします<m(__)m>。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?