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2016.12.25 モテたいと認めた日

中学生~高校1年生の頃の自分は、あまりモテとかそういうものに興味がなかった。しかしそれは違ったのだ。


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部活に誰も来なくて ※1 13時前に帰って、その足で図書館に寄った。棚をサッと見ていると、福満しげゆきさんの『グラグラな僕と僕のまんが道』※2 があって読んだ。

学生時代を綴ったページに「セックスブームに乗れなかった ※3」とあった。そのブームにカチンと来て高校を辞めたそうだ。

そうか、そうだったんだ。笑い飛ばせそうでこびりついたまんまの劣等感 ※4 って、セックスブームから滑り落ちた痛みなんだ。彼氏彼女がみんな当たり前にいて、そこが全ての気持ちなんだ。

そして俺は、本当は、モテたかったんだ。今までは「別にモテても嬉しくない」なんて思ってたけど、世界を見る感情が全て「モテる・モテない」って分かってしまうことが、怖かったんだ ※5。

そして、モテるための行動を何も起こせない自分を見たくなかったんだ。どこかのコミュニティに入ることもなく、自分の箱 ※6 に引きこもって、モテる・モテないを気にしないようにして、関係ないように捉えて、現実から目を背けて、自分を保って…。

自分は、とても大きな欠点を抱えた人間なんだよ。じゃあもう、その痛みをどうにか攻撃 ※7 に昇華せざるを得ないんだな。非モテ人間だからこそ。


※1 部活に誰も来ないって、そんなことある? 当時は軽音楽部に入ってて、部室が1つしかないから1バンドごとに日替わりで部活をしていた。自分のバンドの日だったものの、他のメンバーが誰も来なかったのだろう。じゃあ日程を間違えてたとしか思えないな。

※2 正しくは『グラグラな社会とグラグラな僕のまんが道』。自らのルーツを語りながら、不景気・格差社会の中でどう生きて行けばいいのかを語る本。

※3 クラスメイトや同級生に次々と彼氏彼女ができる中で、自分は未だに童貞のままだということ。「彼女にテマンチョしたんだぜ」というクラスメイトの声が聞こえて辞めようと思ったらしい。

※4 これどういう気持ちだったんだろうなぁ~。ハガキ職人として軌道に乗り始めて嬉しかったものの、まだどこか満たされない部分があった、たまに寂しい日があったということかな。

※5 これもどういう意味なんだろうか。自分が世界を「モテる・モテない」のゼロイチで見てるということを認めたくなかったんだろうか。

※6 自分ち、ないしは自分の部屋ということだと思う。箱庭みたいな?

※7 非モテという原動力を深夜ラジオへのネタメール投稿に費やすということを「攻撃」って表現する?


自分史においてはこの日が結構重要な日として捉えられている。高いプライドの牙城が崩れて、少し泥臭い方向にシフトチェンジしだした日だと思ってる。モテたい、と肚をくくった日。

モテるためのアクションを起こしたことが無いというのも自分にとっては辛い事実だった。じゃあお前はなんかしてるのかと言われても言葉に詰まる、それなのにモテないというのがいっちょまえに寂しいなんて思ってる。お前口だけじゃんかというのも嫌だった。

そんなことを思って結論として「攻撃」にたどり着いたのなら、モテるためになんかしようというのは別に思わなかったみたいだな。しょうがないよ、モテないよって思ったんだな。

今ならどう思う? プライドとか無しにして、この気持ちをどう言語化する?

まず、モテる・モテないの二択だけじゃないと思う。モテない人・モテモテで女性に困ったことが無い人、の他にも「決してモテモテではないものの、人並みに恋愛はしてきた人」というジャンルもあると思う。

そういう二択じゃなくとも中間の選択肢というか、極端な事ばっか考えなくてもいいのにねと思う。

あと「彼女を作るためのアクション」って具体的になんなんだろうね。そんなアクションってそもそも存在するの?

まぁ最低限身だしなみとかは気を遣うわな。ヒゲを剃り、眉毛をある程度細くして、あと短髪。髪が長めだと清潔感が無くなるから。

…あとは? もうそれ以外に特に出てこないな。彼女ができるために何をすればいいのかってよく分かんないじゃん。

むしろ最近は、無理してなんかしなくとも素の状態で波長が合う人に出会えるのを気長に待てばいいかという気持ちになってきた。それを認めてくれて、こっちも認められる人になりたいって思う。

だからその時のために、日頃はモテないイジリをされても笑って返して明るい人を心がけて、少し深い話になった時に何かを語れるくらいの人になれるように頑張るだけなのかも。